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大学に行けなくなったから、ファーストフード店でアルバイトした話。

大学を不登校になった時期、京都で一人暮らしをしていました。

学校に行けない

引きこもりをこじらす前の当時、私はそのことをあまり深刻に考えていませんでした。

不登校という人生はじめての挫折を味わいながらも、「人の役に立ちたい」「働きたい」と考えていました。 

そこではじめたのがファーストフード店のアルバイト。スマイル0円のハンバーガー屋さんで、下宿先から数メートルの距離でした。

印象的だったのは、夜間帰宅用の防犯ブザーが支給されたこと。24時間営業だったので、年越しをお店で迎えたときの“普段通りの”深夜の静けさに癒やされたこと、早朝の爽やかさを体感したこと。

店内の3階から下におりていく階段の掃除での、お客さんとの譲り合い。深夜お店で思い思いに過ごすお客さんの姿。従業員が休憩になると上着を着てカウンターに買いにくること、純粋に好きで食べること。

キッチン担当者がまるでスポーツしてるかのような動き方だったこと。一度だけ高校生にスマイルくださいと言われたこと。

何の変わったことのない就業後に先輩から一言の置き手紙をもらったこと。マックフルーリーがはじまった年だったので大目玉商品だったこと。

嫌な従業員が一人もいなかったこと。問題のあるお客さんが来たら上の人がためらわず追い出し、出禁にしていたこと。もちろん他のお客さんのことを考えて。

初出勤のときに店長から、当時のボランティア先の子どもにと割引券を人数分を少し超える枚数もらったこと。

このあと本格的な引きこもりになり退職しますが、ぎりぎりの精神状態のなかでも仕事の時間が励みになり、良い社会経験となり感謝しています。

現在の私は、働きたい欲よりも引きこもって学びたい欲が高い。ただ、働くってこんなに学びも多く、素敵なことなんだよって自分に語りかけたいです。

制服を着ている間はテーマパークのようで接客は楽しかったし、掃除をしながらまるでお客さんたちのワークスペース化したそれぞれの空間にお邪魔したことはとても心地よかったです。思い出しても心地よい。
従業員もそうですが、お客さんがお店の雰囲気をつくってくれていると感じていました。


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