インセプションデッキは好きな人との緊張感を克服できるか(2)~エレベーターピッチの使い方~
前回の投稿ではインセプションデッキの考え方を応用して「好きな人に自分を知ってもらってお近づきになりたいプロジェクト」への応用を書きました。
今回はその中からエレベータピッチに絞って書いてみます。
エレベーターピッチとは
エレベーターピッチは、とても短い時間の印象的なプレゼンの総称。
この言葉は、エレベーターで偶然一緒になった富豪にエレベーターが目的階に着くまでの30秒ほどで自分の事業に出資してもらうには何をすればいいか?という状況から生まれたものです。
総じて「短いプレゼン」の意味で用いられますが、短いだけでなく印象的である必要があります。
印象的である必要があるので「好きな人に自分を知ってもらってお近づきになりたいプロジェクト」には有効なわけです(笑)。
エレベーターピッチの作り方
本来のエレベータピッチはビジネス寄りの書き方ため今回も言い換えます。
エレベータピッチを作るには、以下の項目で左側の問いに対し、括弧内の回答を考えます。
自分が思うままに括弧内を埋めればよいわけです。今回も、貴方=好きな人です。
自分が望んでいることはなにか(貴方に二人きりで直接会いたい)
誰にとってこの行為をするか(自分自身のため、そして貴方のため)
何をするか(顔をみて「好きだ」と伝えたい)
それはどういう状況か(自分を受け入れてもらえる状況)
どんなメリットがあるか(貴方を笑顔にできる)
ライバルと違う点は(貴方に落ち着きを与えられる)
自分が有利な点は(誰よりも大好き!!!!)
自己中心的に書いてみましたが、告白なんて自己中心的でないとこっぱずかしくて考えれないし、いいんじゃないですかね(笑)。
昔みたいにラブレターを便せんに何回も書きなぐりながら一日が終わる、みたいな状況も今ではそうはないだろうし、自己中心的に埋めた👆の項目の表現を丸くして、プロジェクトを遂行するのがよいのではと思います。
このやり方のメリット
エレベーターピッチは短い時間に自分の伝えたいことを効果的に凝縮するやり方です。
伝える時間がごく短時間なので何をどう伝えればよいかが重点的に検討されることになります。
そのため、伝えたいことが極限まで浮き彫りになり、伝えたいことを伝えることができるようになります。
第一印象の大切さ
対人関係の9割は初対面で決まるそうですが、確かに第一印象は大事です。
ちょうどいいエレベータピッチの例を思い出しました。
昔放送された「ねるとん紅鯨団」というTV番組の中にエレベーターピッチが使われています。
「ねるとん紅鯨団」では、複数の男女が一定時間の合コンをした後、告白タイムという男性が女性に愛を告白する短い時間が設けられます。告白タイムでは女性が男性を受け入れるか否かをその場で決定・返事し、視聴者はそれを第3者目線で観察する、というとても面白い番組でした。
「ちょっと待ったぁ!」「大どんでん返し」なる言葉が生まれたのもこの番組です。
告白タイムの男性は「女性にいかにして自分を受け入れてもらうか」を、合コン中から告白タイム直前まで常に考えることになります。意中の女性の前に立ってから告白するまではものの十数秒。まさにエレベータピッチと同じです。
そんな状況に直面した男性が発する最初の一言にはとてつもないインパクトが潜んでいたりして、各回ともドラマティックでした。ありきたりの言葉を発する男性が多い中、あ~この表現はうまい!と思わせる言葉で意中の人とカップルになった男性もいて、え~!と思えるできごとがその番組内で出たときの翌週の月曜の学校では「ねるとんみた?」が合言葉になり、その話で盛り上がったものです。
よく聞いた告白セリフに「第一印象から決めてました!」というのがありました。本当に男性の多くはこの言葉を発してましたが、これを「誰が何と言おうと最初から決めてました!」と言った人がいました。女性がこの2つを聞いた時、心がなびくのはどちらの表現でしょうかね。
「好きな人に自分を知ってもらってお近づきになりたいプロジェクト」を成功させる格好のケースがねるとん紅鯨団のようなケースにありました。みなさんがそういう状況に置かれた場合、エレベータピッチの考え方を駆使して、自分だけの告白セリフを紡ぐ参考に少しでもなればいいなと思います。
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