【さる先生から学んだ】さるの道〜生産性マトリクスの話〜
「全部やろうはバカやろう」教育書を求めに行き、初めて書店でこのタイトルを見たときは二度見しました。
早速面白そう!と直感で購入したことを覚えています。
今日は、さる先生のマインドの本質である、「生産性マトリクス」についてまとめたいと思います。
昨日「アイゼンハワーマトリクス」の話をしたばかりですが、こちらもみなさんのお仕事管理の一助になれば…。
アイゼンハワーマトリクスでは、重要度と緊急度で仕事を割り振りましたが、さる先生の生産性マトリクスは、重要度と「仕事のデキ」で分けています。
どこまでその仕事の質を上げるのに意味があるのか、という視点で仕事を見ている訳ですね。
1.生産性マトリクスで、仕事を分配!
D:完了思考ゾーン
成果があがらない、もしくはある程度の成果はあるかもしれないが多くの時間とエネルギーばかりがかかる仕事が入るゾーンです。
“時間対効果”、終わるだけでOKという意識(=完了思考)をもってこなす仕事と考えなくてはなりません。
目を通して(見て)あげて、反応することは大事かもしれませんが、全てにコメントを入れてチェックして。ましてや極端な話、全教科・全員分…のものなどできるはずないのです。
労力に見合う効果、それを始めてしまったら年度通して続けられるのか。考えなくてはいけないですね。
C:自己満足ゾーン
質を求めるがあまり時間ばかり食ってしまう。ただ本質的な重要度はなく、子どもたちに良い変化を引き起こすのか?となってしまう仕事。さる先生曰く「自己満足ゾーン」です。
教師の自己満足やアピールのためになっている仕事がないか?考えましょう、ということですね。
先ほど説明したD領域に入れて、とりあえずやればいいでこなすか、そもそもやらないという選択肢を考えるべき仕事になります。
B:マストゾーン
やることが義務付けられている仕事の「マストゾーン」です。
確かに我々もよく考えることがありますが、さる先生は、これらのマスト仕事を「2つに分けて」考える必要があるとおっしゃっています。
すごく分かりやすい例だなと思いました。
同じようなことを書く所見になりますが、まず通知表の所見は子どもたちに帰っていきます。終業式で読みながら渡すことにもなるでしょうし、次学期以降のモチベーションを高めることにもつながるので、本質的な重要度は高いです。
ただ、同じようでも要録所見は、最後は誰も見ないわけです。公文書という扱い上とても重要ですが、本質的な重要度がないということで、「ネジレ仕事」と名づけていらっしゃいます。こちらをいかに最小の力でこなすかが大事です。(最近は、校務支援システムの力でこういう仕事が減っていっていますよね。良い時代の流れです。)
A:完成思考ゾーン
本質的重要度が高く、出来も高くあるべき仕事が入る1番神聖なエリアが、「完成思考」ゾーンとなります。
学力向上、学級経営、そして他(同僚教師や地域にに好影響を与える仕事)がここに入ります。
とにかくここに入る仕事を厳選し、入った「大事な」仕事に力を一点集中することが大事ということになります。
図に改めてまとめさせて頂きました。
2.「犬の道」と「さるの道」どちらを選ぶ?
全ての仕事の質をあげて、生産性マトリクスの上部に位置させようと思う…もちろん究極の理想ではあるのですが、これが、先ほど挙げた「全部やろうはバカやろう」。そうするのは不可能なのです。
安宅和人さんの「イシューからはじめよ」では、「犬の道」という表現がされています。
だからこそ、適切に時間とエネルギーを落とすべきところに落とし込み、成果をあげていかなくてはなりません。これがさる先生の「さるの道」です。
働き方改革、特に教育界で叫ばれる昨今ですが、私たちのこのような意識改革が皆の中に進まないと、進むものも進んでいかないだろうな。そう感じた本でした。
さる先生、ありがとうございました。
他にも、この「さるの道」を突き進むための様々なエッセンスが詰まった素晴らしい本ですので、特に学校の先生方は手に取ってみてください。図解版もあって、そちらはとてもイメージしやすくおすすめです。
今回もご覧いただきありがとうございました。
ぜひ、コメントやハート頂けたら嬉しいです。よろしくお願いします💫