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Agust D『D-2』 心に留まったナンバー達

Agust D のD-2ミックステープ、一通り聴きました。
サムスンではないけど、ちゃんとspotifyでね。
思う節のあるナンバーが多かったので、その考えを残せたらいいな。
わたしはこの人のことを知ったばっかりだし、これから沢山知っていきたい。
けれど、きっと、彼の心の中には誰の手も届かないような、たとえずっと一緒に居るメンバーですら踏み込めないほど深い部分があるのだなあ、と思いました。
ここまで危なっかしいAgust D、ミンユンギと言い換えてもいいのかなぁ。
途中で命を絶っててもおかしくなかったな、と。
これほどまでに世界的スターになってから知るのは、きっと美しく輝く姿のみだと思い込んでその陰にある今まで培った努力や失敗という土台を見え辛くしてしまうけれど、今彼を知る事ができて良かったと思う。

저 달 / 사람 / 얻땠을까

このナンバーには本当に惹かれました。
どちらかというとメロディアスで、耳当たりの柔らかいナンバーなんじゃない。
水が流れるような滑らかさを含みつつ Agust D の声音との調和が素晴らしかった。
彼はオブラートを知っていながらそれを捨ててくれていました。
D-2全てに共通していたけれど、「直球」なんて柔な言葉では表せないくらい揺さぶってくるリリックが、特に挙げた3曲にストーリーを投影してくれていました。
わたしが理解できる事なんてきっとミリすらなくて、歌詞をなぞっただけの事実のみだろうけど、その上辺だけかもしれない考えでもここまで心に響くのだからずっと聴き続けちゃうんだね。

『貰ったものは返さないと』/ 저 달
特にわたしの中に響いた一節で、インスタにもラインにも使っちゃいました。
自分がビッグになっていく事と対比して月を持ち出すのは、もちろん月が不変の存在として有名であるからかもしれないけれど、大邱の裏表のある街を照らす月明かりが特に奇麗で印象に残ったからだったりして、なんて思ったりします。
立ち止まってしまう時を気にするな、振り切れ、と歌う曲は山程あるけれど、肯定しながらも肩の力を抜かせてくれる、安心させてくれるそれは少ないんじゃない。
大切にしていこうと、自分の物にしたいと思ったナンバーです。
余談ですが、V LIVEにて『正直、何曲入れたかよく分からねえよ』と言う歌詞に対し、「この時、何曲入れるのか知ってました」とイッモムミソで告白する彼がとても可愛かった。

人は後悔の動物と謳う사람は、多くの「成功」と引き換えに犠牲にした「普通」や「平凡」、きっと今の28歳の彼だから描ける彼自身の姿なんだろうなあ。
本人もよく聴く曲だと言ってた。
リリックは某前山田健一のようにやたら難しい伏線を張りまくってはなく、難しい単語を羅列してはなく、至って簡潔。
その比較的短い文章を連ねて、これまでの事を、部分的ではあるけれど語れるのは本当に才能なんだと思います。
自分は良い人か、それとも悪い人か。
そのシンプルな問いかけは、彼の今までの積み重ねがあってからこそ味が出て、多くの人を魅了しているのかもね。
人生は通り過ぎゆくハプニングだなんて寂しい歌詞も書かれているけれど、それは一般人とは異なるこれまでの人生経験を踏まえて語られた言葉で、成功の狭間でもがく彼の考えなんだと思う。
もっと高みを目指したい、蹴落とそうとしてくる輩もいる。
そんな中で2度とない青春と普通は無くなったけれど、過去に戻りたいかは分からない。
彼ら7人にしか分からない苦悩がバックグラウンドにあると思うと、ワード一つ一つ考えるだけで息が詰まりそう、涙が出てくる。

彼の27年間には、経験すべきでないことが詰まっていて、ここまでの苦労を彼に背負わせた神は辛辣だと思います。
薬に対する軽蔑、親友を失う事、心の病の経験。
その分の後悔も人一倍あるのだろうし、それによって学んだ事も多いはず。
人間関係の悩みに対して、「理解しようとしないで下さい。ただ、受け入れて下さい。」とアドバイスした彼は、その思考に至るには早すぎる歳なのは明らか。
でも、わたし自身もそのアンサーに対して心が軽くなったし、最良で最も現実味を帯びた方法だと思う。
あれほどまでの経験を経て、それでも人の気持ちに寄り添おうとする彼には尊敬の気持ちしかありません。
きっと温かく、人間味溢るる人なんだな。

才能に溢れ、人をよく見ていて、その分責任感の強いAgust Dが、どれだけ繊細で、情熱的で、誰よりも志の高い人物であるか示されたナンバーでした。

身体に気をつけて、悪い日よりも良い日が多い年になりますように。
後悔が、徐々に思い出となりますように。
これからもメンバー7人で楽しく過ごす日々が続きますように。

これからも彼に幸あれ。
ラッパーAgust D にとって幸福に満ちた日々が訪れますように。

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