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コンセント 同意 (2023)

原題:Le consentement
英題:Consent
時間:118分
監督:ヴァネッサ・フィロ
製作国:フランス🇫🇷/ベルギー🇧🇪
言語:フランス語
原作:ヴァネッサ・スプリンゴラ
『同意』内山奈緒美:訳/中央公論新社刊

〝心臓の血にペンを浸し
   この手紙を書いています〞

ストーリー
文学を愛する13 歳の少女ヴァネッサは、50歳の有名作家ガブリエル・マツネフと出会う。彼は自身の小児性愛嗜好を隠すことなくスキャンダラスな文学作品に仕立て上げ、既存の道徳や倫理への反逆者として時代の寵児となった著名人だった。やがて14 歳になったヴァネッサは彼と<同意>のうえで性的関係を結び、そのいびつな関係にのめり込んでゆく。それが彼女の人生に長く暗い影を落とす、忌むべきものになるとも知らず……。

出典:公式サイト

たった一言、本作を観て即座に感じたこと

勘違いしちゃったんだろうな。〝十字架〟を払拭出来ぬまま大人になり、『同意』として自分自身を書に したためることで苦しめられてきたトラウマに区切りをつけられたのかな


いつもの戯言

愛を伝える手紙や言葉が字幕に現れたとき、思わず身構え、ほくそ笑んだ。
その昔、ぼくが想いを込めて放った言葉や文字、幾人かの誰かがぼくに奏でてくれた文字や言葉がセリフとなって目の前に現れたからだ。
数時間前のことだが、そのときに身構えたのか身震いしたのか憶えがないがともかくほくそ笑んでしまった。

Le hice una promesa a Dios que nunca, jamás, Serías parte de mi pasado.”
No lamentar nada y escribir, como le gustaba decir a Tolstoi, con la sangre de mi corazón.”

ほんの一部(Spanish)だが、真剣だったし、懸命だった。
返ってくる言葉や文字にも堅忍果決を感じた。

あまりにも遠距離だった頃にはこんな言葉が届いたことも……。
“Si me dejas, me suicidaré.”
"Siento lo mismo que tú."

いろいろあったけれども結局、神さまには及ばなかった。


こちらは映画の中のセリフ(French)だ(対訳は公式字幕)

Si tu me quittes, je me tuerai.
私には あなただけ 捨てられたら自殺する

Je suis ton écolière, et ton enfant, ton amante, ton petit garçon,
je serai tout ce que tu désires.
私は あなたの生徒で あなたの子 あなたの恋人 あなたの少年
あなたが望むすべて

Demande-moi ce que tu veux.
何でもする


さらに戯言

もしもあなたが私の心から離れたら神さまに私の命を捧げるの
あなたは私の恋人で あなたは夫 あなたは父 あなたは兄弟 あなたは子
私のすべてだから

一字一句、決して同じではない言葉だが違う国の言語で伝えられ、すっかりその気になってしまったことがある。

そして現地で行きあった長年の親友とも言うべき友と食事をした。
「いい子だな、本当に。でもさぁ、あり得ないよ。この子は勘違いしてるんだよ。なんでお前に……」
と友から言われたが、日本語を理解している彼女に聞こえていた。
「そんなことはないです。私が心から大切に想う、唯一人です」

その瞬間、自分が本気で勘違いした。


※<かなり長文になってしまい、割愛=そのうちマガジン【あのころ】へ>


そんなわけで本作の小児性愛嗜好の小説家と少女の物語についてあれこれと述べるどころか、自分の想い出に浸ってしまった。
また改めて観たときに追記しよう。

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今こそ知るべき 30 年後の戦慄の告発 50 歳の小児性愛作家と14 歳の少女の間に起こった“事件”

2020年1 月、1 冊の本が出版されフランス中が騒然となった。『同意』と題されたその著書は、芸術文化勲章まで受賞した有名作家ガブリエル・マツネフと14歳で性的関係を持っていた女性ヴァネッサ・スプリンゴラからの、いわば告発だった。そこに記されていたのは、マツネフが彼女を含む多数の少女たちとの関係を作品の題材として利用した生粋の小児性愛者にも関わらず、その歪んだ行為さえ文学として消費され礼賛すらされてきたという驚くべき実態。本作はその衝撃の実話を元に映画化され、公開されるやいなや大きな話題を呼んだ。特に若者たちの反応は凄まじく「今見るべき、知るべき作品」としてSNS でトレンド入りするなど日に日に観客を増やし、公開2 週目から前週を上回る観客数を動員。異例のヒットを記録している。監督はマリオン・コティヤール主演『マイ・エンジェル』のヴァネッサ・フィロ。家族や女性の在り方といった現代的なテーマを探求する、率直かつエモーショナルな作風で知られる。主人公ヴァネッサ役のキム・イジュランは映画初出演にして、本作の演技でセザール賞女性新人賞にノミネートされた。

出典:公式サイト


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