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ずっと誰かに聞いて欲しかったこと

私が中学1年生の頃の話
中学受験をして、行きたかった学校に入れた

バスケ部に入った
しんどいことも多かったけど、辞めたいほど嫌ではなかった
その年の新入部員は12人ほどだったように思う
その中の1人、Aさんは何かと中心になる人だった
夏になると、Aさんが1人ずつ仲間外れにし始めた
涼しくなってきた頃、それは私の番になった
きっかけはあんまり覚えてない
何かの拍子にボールが転がって、それをAさんが取りに行ってくれた
ありがとう。そう言ってボールをもらうと、Aさんの反応がいつもと違った
少し嫌な予感がしたように記憶している

翌日、その予感は的中した
Aさんには無視をされ、周りの人もなんとなくぎこちない
チーム分けで私と一緒になると、嫌な顔をされる
聞こえてきた言葉はフランケン
どうやら私は陰でそう呼ばれているらしかった

そこから生活は一変した
部活が同じ人とクラスでも過ごしていたから、私はひとりぼっちになった
お弁当を食べるにも、誰と食べていいか分からなかった

何をするにも人の目を気にしてしまう生活が始まった
何を言うにも人の反応を気にしてしまう生活が始まった

親には言えなかった
入りたくて入った学校に楽しんで通う姿だけを見せたかった

2ヶ月ほどして、いつの間にかAさんが今まで通り接してくるようになった
私のターゲット期間が終わった

中学1年生のたった2ヶ月
だけど、その2ヶ月で私の人生は変わった
大袈裟かもしれないけど、今でもそう思う

社会人になって数年後、Aさんをはじめ当時の部活のメンバーと食事に行った
当時のAさんの話になった
Aさんは、当時の自分は本当に未熟だった、申し訳なく思っている、と
その後、私に聞いてきた
私たちずっと仲良かったじゃん、maからみて私ってやっぱり尖ってた?

私が苦しんできた12年は何だったんだろう
人目から解放されたくてもできなかった、あの時間はなんだったんだろう
悔しかった

あの2ヶ月がなければ、どんな人間になってたんだろうと今でも思う
人目を気にせず生きていきたい

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