学生さんにボドゲ制作支援をした話
どうも、noteと申します。
都内でサラリーマンをしながら、大好きなボードゲーム業界のために何かできないか日々模索しています。
こちらは共同運営を行なっている『アナログゲームマガジン』用の記事です。
途中から有料となっていますが、定期購読していただければ他メンバーの記事も全て読むことができるので興味を持っていただけると嬉しいです。
ぶっちゃけ私のような者がメンバーに入っているのが不思議なくらいすごいメンバーが集まっており、共同運営の立場を利用して他の記事を読みまくっております。
そんなこんなで本題です。
私の記事では「ボードゲーム市場規模拡大のために行った実験と結果」をテーマにしております。
突然ですが、ボードゲーム制作ってなんか大変そうなイメージありませんか?
SNSで色んな制作者さんのお話を見る限り、制作過程はよくわからないけどなんだか大変そうだし、作ったゲームを売るのも難しそうです。
制作へのハードルが高いような感じがしていますが、その一方でボードゲームを作ってみたいという声はちらほら見かけます。
業界を発展させていくために新たな才能の獲得は不可欠であり、作ってみたいという人には作ってもらったほうが絶対良いに決まっています。
というわけで、ボードゲームを作ってみたいけど金銭的に難しい学生さんを対象に制作支援を行うことにしました。
やる気があるうちに着手してもらい、その才能をボドゲ業界に囲い込もうという作戦です。
あとは、制作過程を細かく公開していくことで、何となくイメージがわかないボードゲーム制作の過程を明らかにし、「未経験の学生でも作れるよ!」といえればゲーム制作のハードルも下がりそうです。
企画概要
というわけで、企画の建付けを考えてみました。
・SNS上でボードゲームがしたい学生さんを募集し、実際に制作・販売を行ってもらう。
メンバーが主体となってボードゲーム制作に取り組まなくては意味がないので、基本的にこちらからゲームの内容については言及しない。
・制作費は全額こちらから出して、黒字になった場合には制作費分だけ返してもらう。爆死した場合は売り上げが出た分だけ返してもらう。
・『全部自分たちで考えて頑張ってね』だとあまりにも無謀なのでどうしたもんかと考え、制作サポートもしている『王道エンタテイメント』という印刷所さんに相談し、全面協力していただけることに。
・目標は9か月後に控えた『ゲームマーケット2021春』への出展!
だいたいこんな感じで決まったので早速メンバー募集を開始。
制作企画始動
というわけで、さっそくツイッターにてメンバー募集。
正直こんな怪しい企画に手を挙げてくれる人がいるのだろうかという疑問もありましたが、、、
募集開始から約1日で4人のメンバーが集まりました!
これ以上メンバーが増えても制作がまとまらなさそうなので一旦ここで締め切り。
お互い初めましての彼らがこれから9カ月間ともにボードゲームを制作していくことになりました。
こんな企画に立候補してくれるだけあって、どのメンバーもボードゲームに対して並々ならぬ情熱を持ち合わせておりました。
ちなみに、制作の方法は週に一回zoom会議を行い、各々の課題や次の議題を決めていってもらう感じに。
また、ゲーム制作の過程を公開してほしいので、会議の模様はYouTubeやnoteで随時発信してもらう形としました。
どんなメンバーが集まったのか、初回ミーティングの動画で初めましての瞬間から自己紹介までが公開されているのでぜひご覧ください。すごいワクワクします。
順調な制作過程から一転、、、
王道エンタテイメントさんからのアドバイスによれば、10月の頭にはある程度テストプレイまで終わっていると良い感じとのこと。
8月頭から制作をスタートし、2カ月間はかなり順調に制作が進行していました。
作っていたゲームは『ロケットに乗って宇宙に資源を取りに行く』というテーマの中量級ゲーム。ゲーマーであるメンバー好みの渋いゲームが出来上がりつつありました。
テストプレイも順調に行い微調整に入っていた11月中旬、王道エンタテイメントさんより緊急ミーティングの要請。
そこでメンバーに話した内容は、「はっきり言って今作っているゲームだと売るのは難しい」というものでした。
コロナの影響を受けたゲムマ2020秋はこれまでのゲムマと違い、試遊卓が撤廃され、来場者は時間的にも余裕をもって回ることが困難に。
これまで以上に無名のサークルに対して風当たりが厳しくなったため、コストのかかる中量級はリスクが高いという内容でした。
とはいえ、ゲームシステム完成の期限は間近に迫っており、ここから路線変更というのも難しい状況でした。
王道さんもメンバーも大変苦しそうな状況でしたが、最終的な判断はチームのメンバーに委ねられることになりました。
新たなゲーム制作
王道さんのアドバイスを受け入れたチームは心機一転、新しいゲームのテーマから再検討。
宇宙という渋いテーマから一転してバレンタインにチョコをもらうというかなりキャッチーナテーマに転向しました。
データ入稿締め切りまで2カ月を切った段階で0から始めるのはかなりしんどそうでしたが、若さと情熱で見事に突破!
入稿ぎりぎりにデザインのリテイクとかもあってギリギリのギリでしたがどうにかゲムマ当日に間に合わせることができました。
その他広報についてのアドバイスもいただき、コラボ企画やテストプレイ会を通して多くの仲間も増えたところでいよいよ運命のゲムマ当日を迎えたのです!
迎えたゲムマ当日
制作が押しに押した結果、頒布品はゲムマ当日の朝現地に届くというめちゃくちゃなスケジュール。
初めてのブース設営や客引きなどに悪戦苦闘しながらどうにか目標としていたゲームマーケット春を終えることができました。
その結果、50個以上のゲームを売り上げることができたとのこと。
この数字が多いか少ないのか、出展経験のない私にはわからないところですが、チーム的にはなかなか健闘したんじゃないかという感じでした。
とはいえ、制作費から考えるとまだまだ大赤字。
元々通販や量販店などの販路を見据えて多めに作っていたそうなので、まだまだこれから売りまくるつもりなのだそうです。
彼らのゲムマでの雄姿はこちらの記事にまとめられています。
これからの話
そんなこんなで本企画は無事にハッピーエンド(?)を迎えることができました。
制作費は全然返ってきていませんが、初めの想定では正直ゲームを完成させることすら怪しいのではないかと思っていたので、無事に出展までこぎつけることができて万々歳です。
今回発足したチームは今後もこのままゲーム制作を続けていくそうで、当初の目的であった「ボードゲーム業界への才能確保」を果たすことができました。この才能がどれほど大きくなるのかはこれからの彼ら次第。
ゲムマ秋にも出展するそうなのでよければブースへお立ち寄りください。
そんなゲーム制作支援企画ですが、なんとすでに2期生を募集し始動しております。
今回はすでに前例があったことも影響したのか、非常に多くの希望者が集まりました。
メンバーは全11人おり、今回は3チームに分かれてそれぞれがゲムマ2022春を目指してゲーム制作を開始しました。
個人的には複数のチームがあることによってどんな相互作用が生まれるのか、非常に楽しみです。
あと、3チームもあったら制作費がかなりヤバいので頑張って働きます!
各チームメンバーの初めましてから自己紹介までの動画リンクを以下に載せておくので興味を持ってもらえた方はぜひご覧いただけると嬉しいです。
Aチーム顔合わせ配信
Bチーム顔合わせ配信
Cチーム顔合わせ配信
それでは、ここまでご覧いただきありがとうございました!
来月は『知らない人のほしいものリストからボドゲを贈りまくった話』をお届けしようと思います。
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