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Wizardry Variants Daphneをクリアした感想

 1981年から続く長寿シリーズの最新作。

### 良かった点。
・徹底した1人称の演出。CoDやバイオショックなどFPSでは劇的な1人称演出はお手のものだが、日本製かつRPGでここまで徹底したのは本作が初めてくらいじゃないか?
・充実した声優の台詞音声。本筋の台詞はおろか、移動中のちょっとしたギミックの反応や戦闘終了後の掛け合いなど、とにかく善く喋る。
・面白い戦闘。シンプルで見やすいUI/HUDに、やりごたえがある詰将棋的なターン制バトル。仕様は古典的ながら現代的な速度やタイムラインなど配慮に溢れ、ファミコン時代と比べても快適かつ愉快。
・音楽が素晴らしい。崎元仁の見事な仕事。耳に残る旋律的な曲調ではないが、作品の重く暗い雰囲気を音楽が作り出している。
・快適な探索。1度行った道はミニマップから目的地を指定して自動移動させられる。また、家路もボタン1つで自動で帰ってくれるから超便利。
・イベントが豊富。NPC遭遇や仲間との会話やダンジョンのギミックパズルなど。
・暗く重い世界観。ダークファンタジィにふさわしい価値観と演出。
・1周で終わらないヴォリューム。
・いつでもどこでも自動セーブ。中断も任意。
・ソシャゲなのに課金を煽られないし、課金せずにやり込める。フルプライス並の品質。
・会話やイベントは紙芝居方式だが、モデルは静止画ではなくちゃんと動く3Dアニメーション。サガシリーズは見習って欲しい。
・スキル継承など名も無きゴミが無駄にならないシステム。

### 悪かった点。
・キャラデザが幼い。若い世代に受けるためのキャラデザなので顔や言動が実に幼い。
・ダークファンタジィなのに乗りが軽い。全編がそうではないが、所謂萌え要素や厨二要素が多過ぎて寒い事がある。
・ソシャゲ要素がうざい。とにかく過剰に流れ作業タップさせようとしてくる。しかも連打やホールドを許さずプレイ時間の水増しと課金のための脊髄反射脳死を量産しようとしてる。
・シリーズとして簡単で、初見には難しい、どっちつかずの難易度。
・グレースケール画面だと多少見づらいUI/HUD。自分は目や頭が疲れたら画面をグレースケールにしている。
・売却用アイテムと金の区別が無意味。売却の操作が無駄。金だけで良かつた。
・読み込み中なのかタップ待ちなのか表記されずにわからない箇所がある。UIが統一されていない。
・謎解きが簡単。小学生6年レヴェル。RPGだからしょうがないが、戦闘の監獄のようなガチ論理問題をやりたかつた。とはいえ、あれもガバガバ過ぎて解答が2種類以上の場合があつて酷いけれど。
・ヴォリュームがあり多少の不利でも拠点に帰宅して引き返す必要があるので、どうしたつて1プレイが長くなる。気軽にやりにくい。
・敵キャラのグラフィック使い回しが多過ぎる。
・連携技が無い。並行してミンサガをやっていたのと、かつて派生作品のBusinであったので、あくまでキャラ個人の行動に限るのはちょっと寂しかった。
・スキル継承や武器強化がわかりづらい。これは自分がソシャゲ慣れしていないせいもあるが、素材と攻略に必須な程度がわからずにほとんど利用せずにいた。途中明らかにジリ貧となり触っていないシステムを触りだして漸く理解した。スキル継承が強すぎて笑った。自分が馬鹿だった。
・普通のRPGだとミスってもリセット出来るがソシャゲはオートセーブなので勘違いやうっかりミスが許されない。

### 総評 ###
 9/10点。細かい不満はあれど、全体としては善くここまで作ってくれたという気持ち。
 システム良し、雰囲気良し、新旧プレイヤが両方とも遊べる仕様で良し。
 クリアするとわかるが、1周目はチュートリアル。まさかの演出で2周目からが本番。

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