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【日記】奥穂高岳2_240825

1.朝

3:30前に目が覚めた。
今日は夜明け前から穂高岳山頂へ取りつき
ご来光を拝む計画の日。

しかし、昨晩から天気が良くなかったので、
当日の雨次第では山頂を断念し、下山することとしていた。

天気予報を見ると、
レーダーによると5:30頃から雨雲が来るそうだ。

同行者も起きてきたのでその旨を伝え、
ひとまず行ってみることになった。

小屋の外へ出てみると、地平線が薄明るくなっている。
雨は降っていない。今のうちかもしれない。

▲▽▲▽▲▽

2.山頂アタック

支度をして、岩山に挑んだ。

真っ暗な中、ヘッドライトと岩肌の白い道しるべ(〇や→)を頼りに
岩をつかみ、足をかけ、登っていく。

だんだんと雲の下に太陽の光を感じるようになった。
分厚く曇った、夜明けが来た。

早朝の山頂アタックあるあるだが、
思ったよりも道のりが長く、途中で苦しくなってきた。

けれどもここまで来てしまったのだから
あきらめずに前へ上へ進んで行く。

ついに、山頂の社へ到着した。

予報通り、曇っておりご来光は拝めなかったが、
3,190mの場所へ、自分の足でたどり着けたのだ。
標高差約1,700mを、歩いて上がってきたのだ。
ブルジュ・ハリーファでさえ828mだ。

すごいことだ。

▲▽▲▽▲▽

3.朝弁当

そうして、山小屋へピストンして
朝弁当を食べた。
朝食を時間通りに取れない登山客へ山小屋が用意してくれる弁当だ。

なんと、穂高岳山荘の弁当は、朴葉寿司だった。
川魚の甘露煮とささみの天ぷらもついている。
酢飯は冷えてもおいしいし、葉に包まれているのがなんともぜいたくで
とてもうれしかった。

朴葉寿司

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4.下山開始

さて、あとは帰るだけなのだが、外は雨が降り出していた。
雨足は弱いので、ヤッケを着て出発。

ザイテングラートを黙々と下っていく。
上りもきつかったが、下りもきついのに変わりはなかった。

下山の嫌なところはだんだん足をうまく動かせなくなってくることと
頭が疲れて次どの位置にどう足を置くのか考えるのが面倒になってくること、
山頂という目的を達成した後だということ。

それから足の裏の痛みだ。

加えて今日は雨で、岩が滑りやすい。
誤った足の置き方をして足首に力が入らずしりもちをついた。
そいうときは、つい弱音を吐いてしまう。

三年前の自分より、今の方が臆病になった。
こわい思いやつらい思いをしたから、
少しでもヒヤリとすることがあると急に下山速度が落ちる。

▲▽▲▽▲▽

5.雨

涸沢カールを超えたあたりから合羽を着た。

ワークマンの合羽で耐えられるか少々不安だ。
今までの山行では運よく小雨しか経験していなかったため
三年目になってもきちんとしたものに新調してこなかったのだ。

蒸れるが、濡れてはいけないので背に腹は代えられない。

- - -

本谷橋で休憩をしたときには、
ここからどうあがいても四時間歩かなければならないことを
受け入れがたいほど足が疲れていた。

ザックを背負う肩も痛い。
ストックを握りつかれた腕も痛い。
あちこち痛いところばかりだ。

同行者は気を使って行動食を進めてくれたり
アリナミンの錠剤をくれたりした。

思わず更新したストーリーズ

▲▽▲▽▲▽

6.徳沢園

本谷橋から一時間ほどで徳沢園に着いた。
13:30ごろなので、カレーライスを食べた。

ここのカレーは、豚肉がほろほろで具が大きくておいしい。

普段は脂質管理上カレーを食べないので余計においしい

天気は明るく晴れたり曇ったりして
出発のころには、また雨が降り出した。

強くならないだろうと踏んだ結果合羽を着るのが遅れ、
身体の冷えとの戦いが始まった。

自分vs疲労+冷え。
1対2、多勢に無勢だ。

1秒でも早くこの苦しみを終えたくて
疲れているけれど、痛む足に鞭打って早歩き。

私の登山スタイルはレギンスに半ズボンのため、
靴は浸水してくるし、お尻は濡れてしまった。

▲▽▲▽▲▽

7.明神池

明神池に着くころには、強い雨が降り続いていた。
立ち止まったら体温が下がるのを恐れ、
休憩を取らないことにした。

徳沢園ー明神池は通常一時間だが、
45分で到着した。

そこからさらに、河童橋まで強行突破し
明神池ー河童橋も45分で到着。

最後の方はもう半狂乱で、鬼の形相だったと思う。
途中から足の速い二人組に抜かされたので、
その二人に食らいつくようにスピードを上げた。

手を振ると足も前へ出るという人体構造を利用し、
ストックを持つ手を壊れた機械のように前に突き出して
足を無理やり動かして小股なりに高回転で進んだ。

▲▽▲▽▲▽

8.バス乗車

河童橋から5分弱、最後は走り、
15:30のバスに乗り込んだ。

バスでは放心状態だった。
しかし、全身濡れて寒く、寝ることもできなかった。

▲▽▲▽▲▽

というのが、2日目だった。
平湯の森で温泉に入ったら、また手が痒くなってきたので
前回山行後の手足のかぶれと腫れは、「湯かぶれ」だと判明。

グローブで擦れて敏感になった手の甲が硫黄の刺激で腫れたのだと思う。
あとは、むくみ。
むくみで腫れがひどく見えたのだと思う。

前回のかゆみ止めが3日分残っていたので、
良くなるまでは服用しようと思う。

下山のつらい気持ちで塗り替えられてしまったが
今思い返すと、
一泊二日で奥穂高岳に挑んだのはすごかったし、
楽しい発見もたくさんある山行だった。

やっぱり、山はいいね。

▲▽▲▽▲▽

🪸おしまい🪸

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