透析終末期だからの義父のムコリッタかな
父の初盆。
棚経と言って、朝から御坊さんが父のお位牌にお経をあげに来てくださいました。
我が家のいろいろはまだ片付かず…
混沌としています。はて、法事の日を無事に終え、送り火で父をどこぞのええとこに帰せるのでしょうか。
いやはや、ずっとドタバタしている私達の周りでございます。
そして、一夜あけ、義父のこと。
夫は、義父を見舞い、義父の関わったいろいろ(仕事や集落のお役など)とか、お世話になっている方々あたりとか…をまわって帰ってきました。
向こうに夫がいる間にテレビ電話で、私は義父と夫と話しまして。
救急搬送後、施設にいる様子も落ち着いているし、変わらぬ感じでホッとしていました。
リクエストされていたピーナッツのまわりに塩からい殻のついたお菓子。
夫に託したことを話したら、
👴「あー、覚えちょってくれたんか!」
夫「さっき、スタッフさんに渡したよ」
👴「あー、じゃ、ダメじゃ。あの人はくれん」
私「くれるくれる。大丈夫。ケアマネのMさんにお願いしとくよ。」
👴「Mさんか!Mさんならくれるかもしらんな。」
そんな感じに和やかに話もできました。
が、帰ってきて話を聞いてみると…
施設のスタッフさん曰く、
「今日は全然表情が違います。きていただけてよかったです」だそう。
普段はもっとぼんやりとしていて、ご機嫌もイマイチらしい。
夫の出現、身の回りを片付けてもらったり、リクエストしたお菓子を持って行ったことなどが、気分を押し上げたようでした。
そうなのかぁ…
懸念していた移住を早めることについては、
電話で聞いた通り、
「思い残しはない、早くそっちへ行ったほうがいい」という意思は変わらず。
いろいろなお役を辞任することにも、義父はすんなり同意し、みなさんに伝わる動画を撮ることもできたそう。
義父自身の作ろうとしていた資料を整理したらば、彼なりに最後の終いをしなければ!とやりかけていたものやら、前々から引き継ぎのために準備していたことやらが出てきて…
わがままを言いながら、自分でケリをつけなければ…という思いに焦りがあって、いろいろ不安定になっていたのかも…と話をしました。
義父の態度と資料と、夫が現地に足を運ぶことで、難関かと思われていた問題が大きく石の扉を開けはじめてくれたようです。
(私は詳しくわからないけれど、かなりの難題だったようで、ホッといたしました。)
しかも、義父は、
「携帯も財布ももういらない」と言い出したというのです⁉️
たまに、ケアマネさん通じて、私とか夫としゃべれたらいいらしい…
えー😱
あんなにお役にもお金にも携帯にも執着してたのに…
なんでしょう?
移住が早まることも、全く知らない土地へ移ることも、かなりの心的ストレスと考えていた我々です。
思わぬ態度に、なんか別に警戒するコトが控えているのでは?という気さえします。
(思わず後ろを振り向く、誰かいるのか⁈)
移住させよう!
ウチへ呼ぼう!
移住を早めては?
こっちの病院と施設しらべてみるよ!
私が勝手に言い出した案に、
夫がどうかな?と義父に提案し、
義父が乗ってくれました。
義父が持つ難題や義父の気持ちが大事だったので、他の家族の意見とかは後回しにしました。
(すぐ夫が義父の気持ちを連絡し、家族の了承を得ました。)
やれることかどうかだけ調べとくのはタダでしょ!
と嫁が勝手に走り出した結果が、コレ?
嫁と義父は、コロナ禍と介護でほとんど会えずの関係です。電話でも数えるほどしかはなしてません。
義父は…コロナ禍に義母をなくし。
1人田舎に残り。。。
たいそうなワガママで家族も親族も周りの皆さんにもご迷惑をかけてきて、
金銭トラブルにも巻き込まれていた様子で聞いていて…
今…これ?
なんか、もののけかなんか落ちたんかい?
私を誰かと勘違いしてるかもだし、他人だから素直になれているところもあるかもですし。
何より、夫が、義父を苦手としながらも、義父の気持ちを最優先にうごいているので…その様は義父には嬉しいのかもですけれど。
基本、高齢者を違う環境に置くことは、不安を増長させるし、認知力の低下を意味すると言われてきたことです。
私にもその理解はありました。
夫にもそれは言われました。
まずは、義父の気持ちが優先やと。
でも、それでも、遠距離からなる負担というのは、当人も、世話を焼く人にも、家族にも、みんなみんなに負担しかありません。
もちろん近づいたことによる負担もあります。
ストレスもあります。
が、見えることで許せるわがまま、見えることで感じる労りがあれば…
介護のしんどさとか、関わる人への感謝とか、やっぱり少しずつ違ってくるとおもうんですね。気持ち的にね。
夫に、
「知らんところに無理やり連れて行ったら認知症なるかもやん」と言われた時、
「そんなん一昔前の話やで!」
と、根拠なく言い返してました😜
全然、一昔前の話とは思ってませんでしたが…
先細る義父人生を考えた時…
近しい人の近くの方がいいんじゃないか?が強かったのです。
けれど…
義父の態度や気持ち、確認してみて…
一昔前の話ではないのかもしれない…
という気もしました。
高齢になった側なりに、いろいろ思うところはあるのだろうなと…
彼らなりにいろいろな波がある中、たまたまこちらの波と揃ったタイミングに話ができたのかもしれません。
また、いずれ波はずれていくでしょう。合わない時もあるでしょう。
でも…また合う時もあるんでしょう。
そういうものかなぁ…なんて思ってきました。
こちらの地が、父なりのムコリッタになればなぁ…と思った次第です。
ムコリッタとは…
たまたま観ました。
義父のムコリッタは…なんだろなー