ぼっち在宅介護 爪切りや髭剃りというケアでいろいろ思う
要介護4や5の方、肢体不自由のある方のケアでは、出てくると思われる爪切りや髭剃りケアなんですけれど…
やりながら、いつも自分の爪切り将来が不安になります。
私、目が悪いのです。老眼も出てきました。
遠近両用メガネにしても、結局はつけたり外したりしながら、手元の細かい作業をしないといけないのですが。
父は先端恐怖症というか、刃物恐怖症なところがあって、爪切りケアも苦手意識があります。
深爪なんてしようもんなら、しばらくケアストライキに入ります。
で、爪切りって加減や感覚が人それぞれだし、もちろんケアする側の老眼問題もあるので、看護師さんとかにお願いするのが良いと思うのです。
が…
手だけで指10本。足を合わせたら20本…
まぁまぁ時間がかかるので…
ざっとやって終わるか、他のケアが一個まるまる抜ける覚悟でお願いするかになりまして。
まぁ、正直なところ痛みを伴いかねないので、看護師さんたちも巻き☝️のはいっている時は「また今度」になってしまいます。
なんで、いつしか私がやるようになったんですけど…
細かいのが見えにくい&痛がり(痛くないのにビクッとするのでまた怖い)がもうストレスで…自分が老いた時、ネイルサービスが安いといいなぁと思いながらケアしております。
と、思ったら、びっくりしたお話を聞きました!
認知症を発症されている知り合いのお父さんなんですが…
現在98歳くらいと聞いています。
認知症があるので、食欲旺盛、足腰弱られて転倒しながらも、身体起こしたり、立ち歩きをチャレンジしようとしてしまう方です。
なんと!その方、髭剃りと爪切りはご自分でされるというのです!!!
おいおいおいおい🫳
足の指は無理だろう…?と聞いたらば、
あぐらからのぐいっとで、ちゃんと座って爪を切られるというじゃありませんか…
マジで…🤩
修行によっちゃ、私にも自分でできるかもしれない⁈
ちょっと救われた気分になりました。
知り合いの方は、ずーっとお父さんがご自身でできてはったので、1ミリも不安に感じたことがない様子でした。
なんなんだろう?
この違い…
聞けば、そのお父さんは、戦争で父親を亡くされ、母子家庭で育ったそうで、ご兄弟がいたとかで、母親を助けなければ!という思いが強く生きて来られたそうです。
生きる術だったのか、とてもにこやかで人当たりの良い人だったんですけど。それは、外に向けてだけ。家庭内で、妻や嫁子どもは目下扱いで、非常に厳しかったそうです。口も悪く、今、介護やケアを受けていても、口や態度が非常にきついそうです。(ただ、すごい怖い看護師長さんがきたら、「親分が来た」と大人しくなるそうです)
爪切り。
髭剃り。
その方に取って、自分のことは自分でしないといけない。母に迷惑をかけてはいけない!
という、過去の大きな思いやこだわりが、爪切り、髭剃りを可能にしているのかなぁ…という話になりました。
ぁぁぁぁ、出来ない事は増えるけど、他の人にはできないことがまだまだできているんだなぁと理解された知り合いは、それからちょっとお父さんの見方、見え方が変わったようでした。
で、です。
ウチの父ですよ。
何を手を伸ばして大人しくしてんだか!って話です。ま、寝たきりになってますから、身体を動かす量が減ってきてるので、拘縮もありますし、仕方ないんですけれども。
いやいや前からだなぁ…
と、思う話をしたらば、
「育ちがええんとちがう?」
と言われて…ハッとしました。
私は、祖母を知らないし、父の兄姉も皆他界していますので、本当のとこはわかりませんが。
ご近所の方や本人の話だと、たくさんのお姉さんがいる兄弟の末っ子で、兄と父にからかわれながら育ったようでしたから、お姉様方や母親が隠れてかまってくれていたようです。
「痛い!」と言えば
「ごめんごめん、大丈夫?」
と母や姉たちに声をかけてもらえる末っ子男子…痛がって指出してそうだわ😒
そう思うと、看護師さんたちやヘルパーさんたちのケアを渋々でも大人しく受け入れるのも納得。自分ができないことは周りがしてくれる暮らしに慣れとか免疫ができてているのでしょうね。
なるほど…
さて、手間ではありますが、介護者が爪切りをするメリットもあります。
ま、本人のメリットですけど…
赤い健康な部分が増えてきました〜
分厚い肥厚爪は、ひどい時は、ヤスると痛いようですが…減ってくるとヤスっても痛くなくなってくるようです。
人っていくつになっても再生するんだなぁ…
と、実感しました。
タバコをやめると…赤茶色だった爪も綺麗になってきて…
まだ少し、人差し指の先にヤニ色がありますが。
再生してる。おもしれー
面白いのが、爪と肉の間が詰まってくるのですが、それが肉と合体、癒着してしまい、爪が分厚く変形してきます。癒着部は、意外と肉片になっていて攻めすぎると、痛いし血がでます。
が、こまめに切ってると、爪と肉と距離ができてきて、爪が薄くもどってきました。
不思議だなぁ…
介護がはじまった頃は、父の爪は(ヤニ)汚くて、厚みもあってぼこぼこ(肥厚爪)していて、どっから切れば良いのかわからずで。
思い切り行けば、痛がり、血が出る始末…
ヤスれば、ヤバめな粉粉な爪がそこらに広がり…めちゃくちゃ嫌な作業でした。
が、爪が変わっていくのが見えてくると、私自身も現金な奴で、変化をみたくてこまめにやるようになり。すると、爪の状態(肥厚爪)も良くなり…みるみるとという循環になりました。
大柄な父なんで、爪が大きく、厚みを持つと大きな爪切りがないと難しいです。
「足の爪切り」という大きめ爪切りで、手の爪きりもしてます。
あと、肥厚爪とか厚みのました爪は、ニッパー系、金属系ヤスリも入ります。
耳かきみたいなのは、爪の中のゴミを取るもので、先が丸いので痛くなく取れます。
ここまでのケアは、時間給の看護師さんやヘルパーさんにはお願いできません。
正直、時間かかります。
施設入居されてる方もご家族がお見舞いの時に、スキンシップを兼ねてやってあげるしかないかなぁ…
ただ切るだけならできるかもですが、ヤスリできめ細かくってのは難しいと思います。
追記)
義母が私に爪切りを時々頼みましたが、ここまでを理解できてなかったので、テキトーだったなぁとつくづく思います。
義母の体験があったから、今、父をこう見れている気もします。eちゃん、ありがとうねぇ。
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