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悪夢ちゃん、(ままならぬ)

じくじくするところを剥がした空が

ちょうどこうもりの形をして目の前を通り過ぎる


墓場のほうから強い花の香りがするから

マッチを擦っても擦っても消えない、


夜が舐めるように、

燃えさしから広がってひたすらつめたい


色んなものが怖いから

ひたすら平気な顔をしようと努めても

顔の中にある水平線が歪んでくる


横になって 目を閉じても閉じても

目の中で目を閉じても

瞼の裏から無数に隕石が降ってきて


避けられない


昼夜が無限の層になって連なる窓ガラスを割ろうとして 紙ひこうきを飛ばしても

吸い込まれていくだけで


そのうち死角から刺してくる包丁になるからそれもできないでいる

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