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ヨルノカラス
2024年9月1日 21:57
#1 とある町の森の奥深く、開けた場所に1台のキャンピングカーが停まっていた。クリーム色の車体は薄汚れて塗装がところどころ剥げている。仁礼野は遮光カーテンをひいていても眩しい窓の外の明るさで目を覚ました。自分が横になったソファのそばにあるテーブルの上の目覚まし時計の文字盤は午前2時をさしている。「……あ、旦那。目が覚めましたか。気分はどうです?」仁礼野がいるソファの反対側から気づかう