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「薬価4億円超 世界一高額の新薬、米FDAが承認」CNN 2022/11/24

【記事の要約】
米食品医薬品局(FDA)は、血友病の成人向けの新薬「Hemgenix」を承認した。血友病は、血栓を作るのに必要なたんぱく質が作られない遺伝性疾患であり、男性を中心として、およそ4万人に1人がこの疾患を患っている。新薬を使った治療では1回の点滴で済む点で画期的であるが、開発元が発表した価格は治療1回当たり350万ドル(約4億8600万円)で、世界一高額な医薬品となる。しかし、非営利団体ICERが行なった費用対効果分析は適正価格を293万ドル~296万ドルと算定した。

【私の考え】
‘Cost of Haemophilia in Europe: a Socioeconomic Survey’によると、ヨーロッパ5カ国における、血友病の治療費用は患者1人あたり年間6075ユーロ(約90万円)である。しかし、患者と介護者が働けなくなることで発生する間接費を含む費用は、20万ユーロ弱(約2800万円)である。間接費を考慮すると、この薬は値段以上の価値を社会に生み出すと考えた。しかし、高額な薬を保険適用にすると長期的に医療制度の費用圧迫を招くため、社会的に意義のある薬でも、実際に使える人は限られる。


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