「髙橋海人が年上既婚女性にボロボロにされる」ドラマの主題歌にはこれ使ってくれんか?
永瀬廉、オタクにとんでもねぇ撒き餌をする
表題を見て「アゥ……」となった方にはもうこの章は不要かもしれない。
でもご存知ない方のために一応書いておく。
あるところに「きんぐあんどぷりんす」という、美し美しい男永瀬廉と、かわい美しい男髙橋海人のゆにっとがあったそうな。
2人は「(性質が)全然違う」「ペットだったら懐いてない」と言いながらも、「ねーさみしー 廉の家行かせ〜」などと”らいん”をしたり、物理的にめりこんだ写真を多数公開し、オタクの気持ちをむちゃくちゃにしておった。
そんなある日、永瀬廉は『びび』という膨大な「れんかい」案件を提供する雑誌の中で、「もしドラマのプロデューサーなら、(髙橋海人に)どんな役をオファーしたい?」という質問に対しあろうことかこう回答した。
「ボロボロにされて捨てられる役が見たい(笑)」
「たまたま丸の内で働いている既婚女性に出会って、(中略)のめり込んだ後に、ボロボロにされて捨てられる(笑)」
(笑)
(笑)(笑)(笑)
笑いながらこの発言ができるなんて永瀬廉、恐ろしい子……!
と思ったが、笑って話すトーンですよ〜と強調されなければオタクの頭は爆発してただろう。
かくしてオタクたちは、柄杓からザッと撒き餌を撒かれた鯉のごとく騒然となった。
「廉は分かっている」「ほぼ俺ら側だ」
少なくとも私はそう思い、永瀬廉と己の中にある、髙橋海人への加虐心に思いを馳せた…
ここまでが経緯である。
ヤダもん!メイ絶対この曲主題歌にするもん!
本題だ。
もう6,000字以上のテキストを書く気は無い。指が疲れる。
単刀直入に言おう、私がこの「髙橋海人不倫の末ボロボロに捨てられドラマ(仮)」の主題歌にして欲しい曲はコイツだ!!
冨田ラボ『恋は傘の中で愛に feat.山本領平』
ごめん、聞いて。帰らないで。
うんうん、知らないよね。ほぼ誰も知らないよね。
とりあえずYouTubeのリンク置くね?
すごーい、この曲6分以上ある!!
マジで誰も聴かないかも!
とりあえず1番だけでも聴いて、声と曲調確認してみて。
Ryohei(山本領平)はm-flo好きにはお馴染みですね。
『miss you』『Summer Time Love』で参加してます。この高めのウィスパーボイスも何か海人みあるよね〜。ねっ!
1番の推しポイントは、詞である。
私はこの曲は、「パートナーがいる女性に『別れ話してくるね』って言われたのに、彼女全然もどって来ないじゃん…」っていう歌だと思ってる。
ここまで着いてこれた方、せっかくなんで一緒に歌詞見てこ?ね?すぐ済むし。
男は傘を捨て、雨に濡れる
”ここで待ってるよ だってさ
だいじな話 しに行くんだろう”
2行目「だいじな話」。
男女における大事な話とは何か。「私れんかいにハマっちゃったの」
うん、それも大事だね。でもここではれんかいの話してないんだ。
「愛の告白」か「別れ話」、このどちらかだ。
そしてそれを「しに行く」のだ。
つまり今ここ、この物語の中心である男女の間の話ではないことが分かる。
そして、詞の中心にいる男女が、恋愛感情を持たないはずはない。
そういう状況の中、女が「愛の告白」をしに行くのを黙って見送るだろうか?NOだ。
消去法で(消去法するまでもないが)、彼女は別れ話をしに行く、そしてそれを見送る男。期待を込めて。
”2人会ってから ちょっとで
知らない事が 溢れんばかりさ”
3~4行目、まだ二人は出会って間もなく、でも
「別れ話をしに行くわ」「分かった、まってるよ」という会話を交わすまでの関係になっている。「のめりこむように」恋に落ちた、というところだろうか。
この後数行、結構抽象的で解釈が難しい。
キーワードは「恋」「愛」「雨」そしてこれらの関係性。
”恋と違うって 君は言った
ぼくは張り切って 傘を捨てた
雨と同じで 愛はおなじ
ぼくらも きっと そうなれるかい 空は灰色”
君のいう「恋と違う」は、何が、どう恋と違うのか。
この答えは、のちの描写で分かる。
「僕は張り切って傘を捨てた」
張り切る、つまり「恋と違う」という、彼女の発言は男にとっては喜ばしいものだということ。
そして、その結果「愛と同じ」だという雨に濡れる。そうなりたい。
ここで段落頭に戻る。一連の描写を経て、「私たちもう、恋ではなく愛(かも)」というやりとり、もしくは男の解釈が想像できる。
そして雨と愛が同じ。
これはBメロ
”天気予報が当たりなら午後 大雨で”
とリンクする。
つまり1番サビ部分の雨は男の想定内の雨だ。
それが愛と同じということは、
期待通り自分に愛が降り注ぐだろう、傘などいらない、雨に濡れよう。
そういう心境を表しているのだろう。
ところが、だ。「きっとそうなれるかい 空は灰色」
つまりまだ曇り空で、傘捨てたくせに雨など降っていなかった!
こいつ(男)…期待だけさせて…
でもこれが髙橋海人だとしたら?
うん、ぜんぜんOK~。
雨=愛からの転換
”このバス停から先に”
そうか、君はバス停にいたのか。
J POPにおけるバス・電車などの大きな交通機関、これは「自分の意志の(ほぼ)及ばない範囲にある移動」言い換えると運命の象徴。
そしてここでは絶対にバス停でなければならない。
電車の駅では、雨に濡れない。
たぶんKinKi Kids『ガラスの少年』がバスストップの物語なのもそういう理由だ。
2番Bメロ。
”朝のニュースが
本当なら明日
星が降る”
天気予報は明日に進んだ。星が降る、明日の夜は晴れらしい。
降りしきる雨の今夜を経て、今度は星が降る美しい夜になる見通し。
1番で愛の象徴だった雨、そこに間違いはないが、
同じく愛の象徴と思われる星と比べると、「愛の試練」に近いものなのかもしれない。星空は、その試練を乗り越えて観る幸福な愛の象徴といったところか。
2番サビ
”雨ほん降りで 君を待って
ぼくは本気で 傘を捨てて
雨と同じの 愛と同じ
ぼくらもパッと恋を飛ばして愛になれるかい”
いよいよ雨が降ってきた。ここまでで雨は愛の象徴と言ってきたが、おそらくここでは違う。
まだ、君を待っているからだ。
君の別れ話の結論が出ていないからだ。
シンプルに、天気予報が当たって雨が降ってきた、
その状況を男が、象徴としての愛に重ねている。
ちなみに「恋を飛ばして愛になれるかい」の部分によって、
1番サビで彼女の言う「恋と違う(もう恋ではなく愛かも)」が
愛>>>>>恋という不等号関係を示している、ということの答え合わせになる。
彼女は渡れない
”いくら待っても彼女は戻らない
道のむこう
彼女は渡れない バスが来る”
悲しい悲しいCメロ。
なんと、「いくら待っても彼女は戻らない」…!
ひどいよ、海ちゃんずっと待ってたよ?!
それなのに、愛の雨も降らず、もちろん星も降らず。
しかも「渡れない」のだ。
道の向こうに彼女はいるのに、渡れない。
彼女がグッドニュースを持っていたら、堂々とその道を渡るだろう。
だが、できない。道が物理的にも精神的にも二人を隔てている。
ああ、そして運命のバス来ちゃうよ!!
ひとりで乗れるわけないじゃん!!!
そしてラスト。自嘲ぎみに「ぼくはステュピッド」とつぶやく。
きっと晴れても雨でも愛なんだと、混乱した希望を抱きながら、
傘を開いたりしまったり…
総括すると、
「『パートナーと別れ話してくるわ…』と云った女性を待ち続け、
ずぶ濡れになることも辞さないほど愛を渇望したのに、
彼女は戻って来ず、『僕はなんてばかなんだろう…』と自嘲しながらも
未だ希望を捨てられない、情けない男の歌」
となる。
ほら、廉の描きたいテーマにぴったりじゃないですか?
全然マイナーな曲(知ってる人は知ってると思うが)だけど、
この曲の世界観がハマりすぎているのと、
冨田ラボ作品の中でも、高めの男性ボーカル曲が海ちゃんのイメージに合うなぁと常々思っていたのとで、つい熱くなってしまいました。
ここまで読んでくれて本当にありがとうございます!
6,000字まではいかなかったけど、3,300字!
結構なげぇよ!
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