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プラビダ/ Pura Vida

のたりのたりのなまけもの 2021.9.14

十九歳の時にアリゾナ州でメキシコ料理を知り、
二十歳の時の広島でのフリーター時代に、
ペルー料理店のキッチンで週七で働き、
二十代の殆どを過ごしたニューヨークでも、
ラテン料理は日常にあって、大好きだった。

しかしコスタリカ料理は食べたことがない!

ということで、
Sodaと呼ばれる食堂で、
お米料理、豆料理、肉料理、野菜料理、を色々と試してみる。

とても美味しい。

色んな種類を入れられる盛り盛りプレートで、
5ドル~6ドルくらい。
そんなに安いわけでもないので、
早々に通常の自炊モードに切り替えて、
毎日スーパーや野菜屋さんや果物屋さんに行っては、
その日作りたいものに必要な食材を買う。

牛乳、卵、パンといった全世界共通系食べ物は、
日本よりちょっとだけ安い。

野菜や果物は日本より結構安い。
そしてとても美味しい。
パイナップルは一個2ドルくらい。

思ひ出ぽろぽろのたえこのお姉ちゃんになった気分で
パイナップルを切ってみる。
とても甘い太陽の味。
3人でペロリと食べてしまった。

お米もポソポソの細長いやつが、
色んな種類の豆と一緒にズラリと並んでいる。
ガジョピントという黒豆入りご飯が代表的なコスタリカ料理だそうだ。

お肉も日本よりちょっとだけ安い。
ガラスケースに並ぶダイナミックなお肉たち。
特に鶏肉は、お肉の味が濃厚なような気がする。
ソーセージの存在感もすごい。

お肉屋さんで店員さんが何を言ってるか分からず、
適当にSi! Si! (Yes! Yes!)と返事して、ソーセージを1キロ買った夫。
それ、肩に引っ掛けられるね、とくすくす二人で笑う。
薄く切ってカリカリに焼いて胡椒をかけると、
良いおつまみになる。

ソーセージと一緒に頂くビールは、
第三のビールの値段で普通のビールが買える。
飲みやすくさっぱり系ビールが多い。
毎日夕方から飲んでしまう。

未だバケーション気分なのもあり、
公園行くかスーパー行くか散歩するかの、
のたりのたりな毎日。

丁寧に料理をする時間がたっぷりある、
この喜び。

鶏肉を一晩漬け込んでオーブン焼きしたり、
鶏肉と野菜くずを3時間煮込んで濃厚出汁をとったり、
玉ねぎみじん切りを何回も水に晒して
何時間も水と空気にさらして辛味をとって
アボカドとライムをふんだんに使ってサルサを作ったり、
巨大トマトをじっくり煮込んでトマトソース作ったり、
坊の大好物の焼き芋をオーブンでじっくり焼いたり。

料理をすることは、暮らすこと。
食べることは、生きること。

素朴に生きること。
純粋に生きること。
それが、
コスタリカの精神プラビダ。

私が大切に守りたい豊かさが
ここの暮らしの中には当たり前にあって
日に日に、この国のことが好きになって行く。

あ、また土砂降りの雨が始まった。

猫がお腹の上に乗っていて動けないし、
ご飯の支度はまだいいかな。

雨音を聴きながら
今日は何を作るか考えるとしよう。

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