18回目 ウクライナの戦争の分析記事を米国の雑誌記事に見つけました。テレビが報じるニュースの理解の為に精読します。 The Bellarosa Connection も読み進めます(Part 3)
<The Atlantic の3月12日付け記事: The War in Ukraine Is Just Beginning>
この記事は米国の雑誌「ジ・アトランティック」に所属する、イギリスに在住のジャーナリストの手になる記事です。非常に丁寧に、明瞭かつ平易な文章で今回の暴挙を整理してくれています。この記事の存在をお伝えすると共に、私の Study Notes を無料公開いたします。
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この雑誌 "The Atlantic" の印刷物(Digital 版については未調査です)は東京都立図書館には継続して蔵書・公開されているようです。蛇足かとも思いますが書き添えておきます。
<The Bellarosa Connection を読む;Part 3 原書 Pages 66-76>
このノベッラでは、そのごく初めの部分(ノベッラの第2ページ)に「やや唐突なステートメントだな」と気になるのです。これを頭の隅に残しておくと後半になって「あゝこれを言いたいがための取っ掛かりを準備するものだったのか」と判るという仕掛けが幾つもあるようです。その一つを次に示します。
【原文】(原書 Page 36より)
If you are living in a house of such dimensions, among armoires, hangings, Persian rugs, sideboards, carved fireplaces, ornamented ceilings--with a closed garden and a bathtub on a marble dais fitted with a faucet that would not be out of place in the Trevi Fountain--you would better understand why the recollection of a refugee like Fonstein and his Newark wife might become significant.
【英語学習】上の文章において、you would better understand … は you’d (= you had) better understand why the recollection … という構文ではなくて、If you were で始まる仮定文の帰結先の文章と理解します。
【和訳】(今しがたお話した)このように巨大な家に住んでいると、その家たるや、豪華に飾りつけされた戸棚、壁掛け、ペルシャ絨毯、サイド・ボード、装飾彫り物に囲まれた暖炉、装飾模様を施された天井のある幾つもの部屋、更には建物に囲まれた庭園やトレビの泉にあってもおかしくない程立派な蛇口と大理石造りの脚を持つ浴槽まであるのですが、もしあなた(このノベッラの読者様)がこのような家に住んでおられるのならば、以下の述べる思い出話、フォンスタイという亡命した男とニューアーク出身の妻の話を聞いておかれるのが身の為というものです(理由はその日が来れば、豊かな生活をされている人ほど深くその価値がお分かりになるであろうからです)。
【原文】(原書 Page 74 より)
This mansion demanded too much from me, and I was definitely conscious of a strain. My point had long ago been made--I could achieve such a dwelling place, possess it in style. Now take it away, I thought, in paraphrase of the old tune "I'm so tired of roses, take them all away." I decided to discuss the subject again with my son, Henry. His wife didn't like the mansion; her tastes were modern, and she was satirical, too, about the transatlantic rivalry of parvenu American wealth with the titled wealth of Victorian London. She had turned me down dead flat when I tried to give the place to them.
What I was thinking was that if I could find Harry and Sorella, I'd join them in retirement, if they'd accept my company (forgiving the insult or neglect).
【和訳】(今ではこの語り手は妻を亡くし一人暮らしです。)
この豪邸はあまりにも手間がかかるのです。私の神経は本当に擦り減らされてしまいました。私がこの家を取得した目的はずっと昔に完遂されていました。すなわち、私がそのような住処を手に入れる能力の持ち主であり、自分を格好良く見せることは達成済みでした。今はどこかに持って行ってくださいと言いたのです。旧い歌に「バラの花はもううんざり、全部どこかに持って行ってくださいな。」とある通りです。私は息子とこの件でもう一度話をしようと決めたのでした。息子の妻はこの豪邸を嫌がりました。彼女はモダン好みだったのです。加えて名の無い家系のアメリカ人が富を掲げてビクトリア朝ロンドンの名のある家系の富豪と競争するといった体に軽蔑的だったのです。私がこの豪邸を彼らに差し出した時には彼女、それを議論の余地なく却下しました。
そんな訳で今考えているのは、ハリーとソレッラの居場所が判明すれば、引退生活を送っているだろう二人の所にご一緒させてもらうことでした。それには、私の長かった無沙汰を許し、一緒に住まうことを受諾してもらわねばならないのです。