この記事で読む "Typhoon” の原文は Project Gutenberg のサイトにあるWEB閲覧用の原文です。
1. "Heart of Darkness" の冒頭を原文と黒原訳を読み比べる。
"Typhoon" を読もうと思って古いファイルを探したのですが、Joseph Conrad の代表作である "Heart of Darkness" を読んだ時の Study Notes が先に目に着きました。
やはり原文を読まねばと思った時の気持ちがメモに残っていました。
《 私の見解 ・不満》
Conrad の文章は乗り組む人々が準備作業を終えて、出帆するまでの待機中の時間にあって、その出帆のタイミングを決定するファクターである潮と風の状況を描くに当たり、潮やヨットを擬人化しています。意識して船員の存在の明示を避けています。栗原訳ではそのことへの配慮あるいは気付きがありません。この小説のストーリーに関係ない枝葉末節のことに行数を取りたくない、よってこの場の状況を差しさわりない程度に短く丸められていることが良いことなのでしょうか?
Conrad が工夫を凝らして作り上げた文章だと私は思います。従ってこんなに丸めてしまっては Conrad にも我々読者にも同意し難いものではないでしょうか?
2. "Typhoon" 冒頭にある Author's Note から読み始めます。
原文は Project Gutenberg のサイト (The Typhoon)に公開されています。
「英語のNative Speaker でない為、変な英語で書かれている。それが英国人にとってどこかしら微笑ましく、人気を呼ぶ一因にもなった」とどこかで聞いたことがあります。それを念頭に、読み進めることにします。英語の勉強にはならないのですが、言わんとされていること、中身が面白いのです。
英語を読むのには時間がかかり過ぎるという方は私の和訳だけでも呼んでください。時間をかけても英語原文を読みたくなるはずです。
《 お断り 》この後に続くParagraphs 8, 9, 10 & 11 については "Typhoon" 以外の作品に向けたものであり、今回の記事で読みません。
3. Study Notes は今回ありません。