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『ソラニン』を久しぶりに読みました

大人になる瞬間とはいつなんでしょうか。

大学生になり、生まれた町を出て新しい生活を始めたとき。
20歳のタイミングで成人式を迎えたとき。
新入社員として社会に出たとき。

大きくなるにつれて訪れるイベントの節目節目で、何となく自分も大人になったなぁと思う瞬間があったような気もします。


久しぶりにソラニンを読んでそんなことをふと思い出しました。


種田が事故に遭う前に父親に話していた「東京で大切なものが見つかったから」というシーンは、種田が大人になろうとする決意の瞬間だったんだろうなぁと。
「ずいぶん格好いいこという男になったんだな」と芽衣子さんに話す父親の言葉の重みも読んでて胸にくるものがありますよね。


大人になるとは、きっと、守るべきものが増えて、自分の思いだけじゃなく様々な人の思いを背負って生きていくことなんでしょうね。


ソラニンは大学生の頃、新社会人になった頃、仕事を辞めた頃、そして家庭を持った今、読み味が変わってきます。
漠然とした将来への不安、現実への向き合い方、逃避することの大切さと併せて生まれる焦燥感、未来への決意。
背中を押してくれる作品です。




すごく印象に残っているシーンがあるのですが、種田が芽衣子さんに伝えた「2人でならどうにかやってけると思うんだ」っていうセリフ。
これ、告白の言葉として良過ぎませんか。

2人の雰囲気が私は好きです。

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