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『ベター・コール・ソウル』の日々/達成感が自己顕示欲に変わるとき

2024年11月27日

『ブレイキング・バッド』の余韻も冷めやらぬまま『ベター・コール・ソウル』に突入。人気に乗じて作ってはみたけれど、大コケした続編とかスピンオフって結構あるけれど、これは違う。さすが「スピンオフの域を超えた」と言われるだけのことはある。面白い。

『ブレイキング・ー』の6年前が舞台。弁護士ジミー・マッギルがいかにして犯罪弁護士ソウル・グッドマンになっていくかを描く全6シーズン・63話。

『ブレイキング・ー』よりもハイペースで視聴。もうシーズン4の半ばまで来てしまった。なのに、まだそんなに悪いヤツになってない。むしろ根は無茶苦茶イイ人で、ここからの転落が見どころ。

『ブレイキング・ー』にも登場したマイク(こちらもなるほどの過去)、ガス(こっちでは裏の顔が出まくり)、ヘクター(まだ動いてしゃべってた)、ほかにもあのトゥコとかあの双子とか、ガスの手下とか、受付のフランチェスカも登場。そうか、そういう過去があったのかの連続。

今、ウォルターとジェシーがガスのもとでメスを作る、あの地下工場を建築中。その建築技術者兼現場監督にドイツ人俳優のライナー・ボック。『東ベルリンから来た女』や『誰でもない女』、『誰よりも狙われた男』など、東ドイツのシュタージでおなじみ。ココでの登場はとても嬉しい。

気になるのは『ブレイキング・ー』には登場しない面々のその後。
キムは?ナチョは?そして終盤のウォルターとジェシーの登場も楽しみ。


話は全然変わって、今ザワザワしている斎藤元彦兵庫県知事の公職選挙法違反疑惑について。たまたま件のPR会社社長のnoteを「修正前」に読んでいたので、この展開にはちょっとビックリした。

選挙では「投票に行く」以上のことはしたことがないので公職選挙法についても詳しくは知らない。あのnoteを読んですぐに「これはマズいんじゃないか?」とは思いもしなかった。「随分キラキラだな。映画化ってなんだよ(笑)」と思ったけれど。

その後、TVでも疑惑が報じられるようになり、何が問題かもわかるようになった。斎藤知事はもちろん違法性を否定している。そして件のnoteは修正がなされキラキラは見る影もなくなった。当然「映画化」のくだりもバッサリ削除されている。

本人はやましいところが一つもないからああいったnoteを書いたんだろうけど、逆転勝利の過熱の中、達成感が自己顕示欲に変わるのは一瞬だったんだろうな。

そしてこの映画を思い出した。選挙コンサルって結構グレーな世界……。

(*これを書いたときには、まさかトランプ政権が復活するとは思っていなかった)

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