好きな映画を聞かれたときに「ラブコメ映画」をあげてもいいのか問題
「映画好き」が聞かれて困る質問のひとつが「いちばん好きな映画は何?」
「コレです!」と迷いなく答えられる人もいるでしょうが、「アレもいいし、コレもいいし、〇〇監督作品だったらコレかな、△△シリーズで言えばー」と、なかなか決められないのも映画好きの性です。けれども「いちばん」を答えることができなくてもジャンルぐらいは答えたい。
そこで、です。
好きな映画を聞かれたときに「ラブコメ映画」をあげてもイイものでしょうか?
「ラブコメ好き」は恋愛妄想体質!?
好きなんだったら堂々と「ラブコメ映画が好き」って答えればいいはずなんです。が、「ラブコメ映画」には次の問題があるため注意が必要です。
・ラブコメ映画は現実味がない
「えっ!あのときのカレが偶然隣に引っ越してきた!?」みたいに都合のいい展開が多いラブコメ。
ヒロインはモテないと嘆くけど、ナンダカンダ言ってモテてるし、お相手の男性も不思議とだんだんイイ男に見えてくるしで、ラブコメ映画には現実味がありません。
・ラブコメ映画は退屈
中心となる男女が惹かれ合っているのに意地を張り合ったりすれ違ったりで、なかなか話が進みません。
ラブコメは一応コメディでもあるので、凄惨な事件や社会を揺るがすような大問題は起きません。で、どうせくっつくんですよ、二人は。
「狭い範囲」の「短い時間」で「お決まりの結末」を迎えがちなラブコメ映画。退屈と思われても仕方がないでしょう。
・ベタなセリフや展開に見ていて恥ずかしくなる
ラブコメ映画の世界にドップリ浸かっていても、ふと現実にかえるとめちゃくちゃ恥ずかしくなってしまう。自分が愛の告白をされているわけではないー、とわかっていても、です。
ラブコメ映画好きはこうした問題を重々承知の上で見ています。ときには「あの恥ずかしさを味わいたい」という思いで見ることさえあるのです。
が!「ラブコメ映画が好き」というと、「 相手(男性)に対する理想が高すぎ 」とか「映画みたいなアプローチを期待してるんじゃないの?」と思われ、現実を見ようとしない恋愛妄想体質という印象を与えかねません。
こんなシーンで「ラブコメ映画愛」を語ると危ない
恋愛に夢を抱いていると思われてしまうー。「ラブコメ映画好き」を公言するデメリットはこれだけではありません。恋愛がらみではないシーンで「ラブコメ映画愛」を語るのも非常にリスクがあります。
たとえば職場。
趣味の話になり、「最近何か面白い映画みた?」といった他愛もない話から「好きな映画ってなに?」に発展し、勢い余って「ラブコメ映画」をあげてしまうと、「......、なんかイメージと違う」となり空気が一変するかもしれません。
もちろん就職面接でも「ラブコメ映画」の話題はダメ。
「好きな映画は『10日間で男を上手にフル方法』です」
「なるほど! あなたは計画性もあって仕事も早そうですね」
とはなりませんから!
たとえば家族。
家の某所にあるラブコメ映画DVDの山を、たまたま家族が発見したらー。
で、気まずい雰囲気を何とかしようと必死で「ラブコメの見どころは」とか「誰が出ているのか」とか「同じような作品は」と熱弁をふるうと、さらに窮地においこまれるでしょう。
「ラブコメ映画愛」はこんなシーンで語りたい
なかなか公言しにくい「ラブコメ映画好き」ですが、「実は好きなんですよ」という「隠れラブコメ映画好き」はけっこういるようです(私もその一人です)。
映画の話題も一通り終わり、ちょっと間が開いたところで、
「ラブコメ......、って見ます?」
「......、見ます」
「よね」
「ね」
というように、若干の探り合いの後に一気に盛り上がる。こんなふうに「ラブコメ映画愛」を語りたい!
って、これこそラブコメ映画好きの「妄想癖」かもー。