【読むだけデザイン講座】vol.04
だいぶ久しぶりの更新になってしまいました。
今回も、読むだけでタメになるデザインのコツを書いていきます。
「デザイン提案の際の心得」
について書いていきます!
仕事で依頼を受けるとなると、もちろんですが提案する作業が起こります。
この時、皆さんは何を考えてどのような形でクライアントにデザインを掲示していますか?
おそらく、おすすめの順番・打ち合わせで話したやり取りの順番など、なんとなく辻褄が合うやり方を選ぶ方が多いかと思います。
ここにデザインを快く受け入れてもらえるか、そうでないかが大きく分かれるのです。
結論から言えば、その提案にどれだけ期待感を抱かせるかが重要です!
1.導入の期待感
企画書やプレゼンの際に、内容を受ける側はどんなものが出てくるのかワクワクしています。そのタイミングでそれをしっかり煽れるような提案の導入が大事です。
ここでよく使われるのが、サッとテーマを確認したらまず結論を見せるということです。
冒頭で長々と説明、解説を挟んでも見る人は待たされているという感覚を強く感じてしまいます。大きな土台やキーワードを大切に選び、その全容をまず明確に伝えてあげましょう。
その後で、実例や具体的なデザインを掲示しながら解説することが見る人にとって印象に残る提案になります。
大切なのは、結論につながるように後半で具体的な解説と実例を意識させることです。
デザインやテーマだけ明確にされても、使い方を連想できなければイメージは少し弱くなりますよね。
自分がそれを使ったらというイメージほど強いものはありません。
2.提案内容の順番を意識する
期待感というのは場面によって変動します。クライアントから2案見たいと言われた時と、4案見たいと言われた時では提案の流れを変えなくてはいけません。
次に控えている案が1つなのか3つなのかで受けての期待感は大きく変わってきます。2つ提案などではどちらも外すことはできず大きな挑戦が難しいこともあります。
4つの提案がある際は、1案目の完成度でその後の期待値も変わってくるでしょう。1つ目がとても好印象だから次からも素敵なのでは!というある種の潜入感を持ってくれることが想定されます。
数の多い提案では後半の提案がとても肝心になります。ここでは3.4案目がプレゼンの結果を印象を大きく左右します。
全ての提案が終わった際に、実用や完成品が楽しみだ!という形で盛り上がったまま終わるためには、期待感を残したままプレゼンを終わらせなくてはいけません。
私は、後半に最も先方に対して選んでいただきたい内容のデザインを提案することが多いです。そしてそのどちらかの提案はインパクトの強い尖ったものや、逆に一案目のようにバランスの良い期待感溢れるものでさらにクオリティが高い提案を差し込みます。
だんだん品質が上がっていくと言う期待感は、どんな人でもワクワクすることでしょう。
なんとなく聞いても最後に出したものは印象的なイメージがありますよね。最後に行くまでの過程で「見る人はどれが良かったかな?」と試行錯誤して感覚的に比較していることが多い中で、最後の最後に出された物は視覚としても感覚としても、直前の鮮明なイメージを残し期待感も最も強いでしょう。
ここまではあれがよかった、この辺が1番バランスがいいなと様々にイメージしていく中で最後に「これだ!」と感じるもの物は印象が残りやすく後半に畳み掛けることが相手への強いアプローチになります。
3.時間を気にする
プレゼンにおいて順番や構成ももちろん大切ですが、時間もとても重要になります。
私が考えるプレゼン時間は長くても20分以内に収めることです。
それは、人間が最も深く集中できる時間の限界が15分程度だからです。
提案の際に、聞き手も複数の会社から提案を受けていたり、長い時間座っていて体力的にも疲れてしまっていることがあり、長い時間説明をすることは得策とは言えません。
適切な時間で効率的な提案するために、入念な時間管理も大切な技術になります。
4.何組目に提案するかで提案の仕方を検討しておく
最も提案する順番で獲得率が高い物は、私が思うにずばり最後の組みです!
これにはいろんな理由がありますが、何かの最後というのは見る側も「最後だ!」と身構えて話に向き合うことが多いかと思います。
そして、最も印象に残りづらいのは1番最初に提案する組みになります。
漫画の最終回や、小説の終わりは印象に残っていたりしますよね。「最後」というキーワードは受け手にとって強いインパクトを与えてくれのです。
これがプレゼンや提案であれば、クライアントなどは複数の会社からの提案を受けている可能性があるので、体力的な部分でも最後の順番がきた際に「ここで終わりだから!」と気構える方もいるでしょう。
それらの効果が合わさり、最後に提案できる場合は印象的に残る提案になりやすいのではないでしょうか。
いかがでしたか。一概にプレゼンや提案と言っても、こうして人間の心理ななどが影響してくることもあるので、事前に入念な戦略が必要になってくることでしょう。
私も、クライアントを想定し、立地やプレゼンの部屋の日当たり、時間なども考慮してデモストしたりしていました。
こうした取り組みだけでも、作品の見え方はグッと良くなると思うので皆さんもぜひトライしてみてください。