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#3サザン前夜('96〜'98)
一体サザンの話はいつ始まるんだ!?
誰も話す人いないので、サザンの思い出書きまくってやろう!というこのブログ
サザン人生に行き着くまでの昭和58年1983年生まれの音楽体験、後編です
新たな"推し"バンドの出現
1995年、暮れ
レンタルCDショップのランキングコーナーに突如として現れた謎のジャケット
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ヒットしているようなので借りてはみたものの、今一つノリが理解できず、
(なんやこれ? これがそんなに売れてんの?)
消化不良だけが残ります
そのバンドが2月のミュージックステーションに登場
謎だった存在がベールを脱ぎます
その人たちは、僕の大好きなシャ乱Qと同じ、"オモロい"大阪のお兄さんたち、でした
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ウルフルズです
見た目はシャ乱Q程垢抜けてはいないものの、親しみやすい関西人ノリとコミカルな歌詞
瞬く間に学校内の音楽&お笑い好き男子の間でウルフルズは大人気となります
マストアイテムとなったのが、
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休み時間の間は、このアルバムの中の曲どれかをみんなで歌い、マネして笑う
また誰かが違う曲のワンフレーズを歌い出すと、今度はその曲をみんなで歌う
一日中これの繰り返しです
もうこのアルバムを聴いていなければ、学校生活を送ることは不可能でした(僕の仲間内だけですが 笑)
同じ大阪出身の"三枚目"バンドでも、ウルフルズはシャ乱Qとはまた違った魅力がありました
シャ乱Qの歌の世界は、
大阪から上京して夜の街で生きてるお兄さんお姉さんたちのお話
て感じ
それに対し(当時の)ウルフルズは、
・小、中学生にわかりやすい振り切ったコミカルさ
・ライブ感のあるバンドサウンド(当時のプロデューサー伊藤銀次さんの功績が大きいのかな)
シャ乱Qのバンドサウンドももちろんカッコいいんですが、シャ乱Qの音は"歌謡曲"としてしっかりとお化粧されている感じに対し、ウルフルズの音は音数も少なくシンプルでライブ感がありました
そんな作風の違いもあり、"芸能界的"なシャ乱Qよりも、ウルフルズの方が"音楽的"な香りがしたため、僕の周りの自称音楽好きの思春期少年たちにも広く受け入れられました
"三枚目男"が照れながらもストレートに愛を伝えるロッカバラード「バンザイ〜好きでよかった」の世界観
こういうのも歌えるぞ、てとこが僕のドンピシャで、この曲の存在も大きかったと思います
暗黒期(大阪ドップリ期)
中学1年になった96年、ウルフルズの登場により、シャ乱Qとの"両輪"を味わい尽くす体制に入った僕
しかし、幸せは長くは続きません
この年頃の少年にとって切り離すことができないのが、"流行問題"です
中学生間の流行り廃りのスピード感はとても早く、いくら人気だったとしても半年も経てば、
"今キテる"ミュージシャンは別の誰かに変わります
音楽を"消費する"タイプではなかった僕は、この後2年間ほど、この問題に苦しめられることになります
96年下半期、GLAYがビッグヒットを飛ばし出した辺りから、一気にミュージックシーンの雰囲気が変わり出します
謂わゆるビジュアル系と呼ばれる人たちの時代が到来
GLAY、そのすぐ後に現れたラルクアンシエル、解散騒動の報道過熱によりレジェンドと化したXjapan、河村隆一氏のポップス歌手としてのソロ活動で逆にバンドの知名度があがったLUNA SEA
時代の主流は完全に彼らに移り、僕の大好きな"大阪の三枚目バンド"は流行から押し出されてしまいます
ライト層はGLAYとラルク、"音楽通"を自称する奴らはこぞってXを崇拝し出します
この頃から友達同士でカラオケに行き始めるんですが、それはもうビジュアル系のオンパレード
この状況がその後3年程続くことになります
さらに、自称音楽通の中には洋楽を聴き始める奴らも出てくる始末で、いよいよ僕のいる世界とは離れていきます
僕は肩身の狭い思いをしながらシャ乱Qとウルフルズを愛聴し続けました
新曲が出る度に、自分としては「今回の曲ならいける!」とヒットを祈りますが、流行の流れは残酷なもので、楽曲のクオリティとは裏腹に一曲ごと話題になることが減っていきます
98年に入ると、いよいよこの二組は新曲をリリースしてもテレビへの露出もあまりない、という状況に入ります
こうなると、年頃の少年としては、"好き"ということを人に言うのも憚られるようになってきます
この頃にリリースされたのが、
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(ジャケットもなんだか寂しげで似ている)
もう学校で誰の話題に挙がることもなく、買ったことすら誰にも言えず、ただただ1人でひっそりと聞き込んだアルバム
(それ故にとても愛おしいアルバムたちです)
そんな暗黒期真っ只中の98年、中学3年になった僕は、Uという男と同じクラスになります
このUとの出会いが後の僕の人生を決定づけることになろうとは、、!