ハミダシクリエイティブ凸 感想

こんにちは、今回は備忘録も兼ねて「ハミダシクリエイティブ凸」の感想を残しておこうと思います。
いつもはTwitterのフォロワーに向けて書く記事が多いのですが、今回この記事を読んでいただける方は作品名から見にくる方が多いと思いますので、普段の自分は閉まっておこうと思います。
ただ最初にお伝えしておくと私は兄妹の関係性のオタクです。

また、この記事は
「ハミダシクリエイティブ」
「ハミダシクリエイティブ凸」
の特典ドラマCD系を含むネタバレを多分に含みますので、もしまだプレイしていない方はまた終わって自分の中の感想をまとめてからにでも読んでいただけますと幸いです。
記載順ですが私のやった順番でのルート感想になります。
詩桜→あすみ→華乃→天梨→妃愛
多分この順番が1番綺麗に終われる気がしますね。

※以下、前作ハミダシクリエイティブ→無印表記
※以下、ハミダシクリエイティブ凸→凸表記


詩桜ルート

妃愛が寂しい老後を過ごさないで済む枝。
無印では背景ストーリーの説明や深掘りがシナリオに大きく絡んでおり、詩桜ルートというよりも説明の為のルート感が強かった。シナリオ終盤、結ばれてからも主人公が事故に遭うなどで妃愛ルート……?と錯覚するくらいには妃愛が絡んだ話が多かった記憶があります。しかも自分のルートなのに大事な場面で主人公が他の女を選んだりする。そういったこともあり、続編の凸では純粋に詩桜と真剣交際したいな、と望んでいた諸兄姉の方々も多かったのではないかと思われる。

凸のシナリオでは無印で消化不良感のあった事故に遭った主人公と詩桜のその後が描かれる。
詩桜と同じ大学に行きたいと努力する主人公、それをからかいながらも恋人として一緒に歩んでいく詩桜、アルバイトの制服を自分よりも華乃が着てくれた方が興味あるとか言われたり,喧嘩した時に自分じゃなくて華乃を選ばれて悲しかったなーとか、普通の女の子らしい嫉妬や対抗心を見せてくれて「こ、これだよ……!!!これが見たかったんだ……!」と歓喜していた友人がいたので、多分詩桜好きな方はみんな同じ思いを抱いたのではないでしょうか。
また、言い方はアレですが正直人間的に非常に問題のあるキャラクターではあるのですが、作中で主人公の気持ちを理解しようとすることで、自分だけではなく、他人の事も少しは気遣えるようになるという成長をしており、その点も鎌倉詩桜というキャラクターの深みを出していたように感じます。

やはりハミダシクリエイティブという作品全体の説明、妃愛の過去の話等の他ヒロインの話は少し多いかな?と思いましたが、それ以上にきちんと詩桜と向き合って愛を育んでいるシナリオだと感じました。キャラの好み等除けば(シナリオ的に恐らく別枠に属している妃愛を除いて)1番完成度の高いストーリーだと思います。無印の方で足りなかった物全て解決してスッキリと終わらせてくれています。

また、ゲーム本編とは関係ない話になってしまうのですが、無印の方では声優さんの演技がたまにちょっと……と感じてしまうことがあり、話に入り込めなかったところがあるのですが、凸の方ではかなり演技が上達しており、詩桜を更に魅力的なキャラクターに仕上げていたと思います。


あすみルート

妃愛が寂しい老後を過ごさないで済む枝。
無印げっちゅ屋特典ドラマCDでトラウマを植え付けてきた女。
(主に華乃と詩桜のせいで)ギスりがちな生徒会の緩衝材。主人公の心のオアシス枠。主人公の好感度もあすみ側の好感度も最初からマックスなせいでもしスタートダッシュかけられたら全員この子に負ける。

シナリオは大好きな先輩と結ばれて嬉しいです……!毎日幸せです……!Vtuberも頑張ります!みたいな、全てを手に入れた多分1番強いヒロイン。Vtuberとして成功しているし主人公っていう止まり木の存在は大きいとしてもこの子は1人で生きていけるのでは……?って思ってしまうほど意外とパワーがある。主人公があすみを彼氏として支えてあげることであすみもVtuber雪景シキとして多くの人に笑顔を届けることができるのでVtuberには彼氏が必要だしセックスもする、そういうことを錦あすみは教えてくれる。

Vtuber雪景シキの中の人ではあるけど雪景シキと錦あすみは別人だから一緒にしないでねムーブした後に雪景シキちゃんのコスして奉仕しにくるのはちょっと負けそうになった、もし最初からあすみの髪型が雪景シキちゃんと同じだったら負けてた可能性がある。姿見の前で固まってるCGほんと好き。

小動物後輩枠かと思って最初は敬遠していたが、結構妃愛に冷たいこと言ったり意志が強かったり絶対折れなかったりでかなり好印象。主人公は作中ずっとあすみのことを天使だ天使だと言っていましたが、ここまで強欲に全て手に入れようとする女の子を天使と言っていいのかちょっと分からないです。
主人公含めて欲しいもの全て手に入れてますからね彼女。主人公が他の女の物になっても諦めなさそうなところがある。怖いよ。

無印作中の「言葉では追いつかない気持ちはそうやって伝えるのかなって」って台詞がポエマーとしてはめちゃくちゃ好き。
無印挿入歌も雪景シキっぽくて非常に良かったが、今作の挿入歌も非常にクオリティが高い。シナリオラストの「桜と雪の〜」のやり取りからのキャッチーなEDで彼女が本当にVtuberとしてこの世界に存在していても人気出てそうだなって思ってしまった。でもやはり上述のやり取りあるならその流れでEDもあすみに歌わせて欲しかったなと思ってしまった、そこだけが少し残念。

どうでもいいけど「ナツノユメ」っていうわたしがたまに遊んでいるVtuberごっこのキャラがいるのでちょっと親近感がある。


華乃ルート

妃愛が寂しい老後を過ごす枝。
この作品に妃愛がいなかったとしたら間違いなく華乃にガチ恋してた。
作中屈指の苦労人。華乃の存在で生徒会が何とか成り立っている。みんな最後は華乃に頼めばいいと思っている節があるだろ。

無印から引き続き主人公好き好きオーラ全開で凄い事になっている。彼女もあすみと一緒で無印の方で話がほぼ完結している為今作はイチャつきメイン。
主人公と波長が合うので馬鹿騒ぎできる男友達みたいなノリではしゃいだ後に突然バカップルしてくるのでギャップで全員負ける。本当に可愛い。「やっぱり私みたいなオタクが付き合うなら同じオタクの男の子だよね……最高!」のセリフの最高!の部分がガチのオタクっぽくてうお……ってなった記憶がある。

これは実体験も混ざっちゃうから主観での意見になってしまうのですが、常磐華乃というキャラクター、オタク女の解像度が異様に高い。しかも本当にめんどくさいタイプの。
自分から相手に合わせることができない、「は?」から会話が始まる、どんなに好きな相手でどんな会話の流れでも自分の趣味嗜好に合わない物は解釈違いだからやめろと怒る、ここに書ききれないくらいオタク女さんさぁ……ってなるムーブを華乃は作中してくるんだけども、雰囲気とかが本当にわっっっっかる……ってなるくらいにはオタク女のダメなところまんま出ててすごい。社不コミュ障オタク女のそのものなんだけども顔が可愛くて胸がデカいと許せるってことを教えてくれる。元女オタオタの私もこれには笑顔です。
ただ詩桜との仕事のやり取りのところ丸々必要だった?無印の時の喧嘩の事を乗り越えて仲良くできるようになりましたよ的なサムシングかな?

また、作中実家を出て行って主人公と華乃が新居で同棲を始めるのですが、この時点で他ルートとは一気に意味合いが変わってくるんですよね。

他ルートだと主人公は誰かと付き合っても妃愛が別枠で優先度トップにいて、なによりも大事にしている描写がある(天梨ルートでは天梨と付き合ってるのにも関わらず、"天梨のことを妃愛と同じくらいの優先度にしないといけないんだ……"みたいな事を他のキャラに言われてやっと気づいたテキスト等)のですが、このルートでは明確に華乃の優先度が1番高い。
勿論華乃が飲み物買ってきてくれるシーンで、華乃はとりあえず飲み物これでいい?と聞いてくれるが主人公は胸中で(妃愛だったら黙っていつも飲む物買ってきてくれるけどな……)って思うシーンはあったりと、妃愛のことを考えていたり、ペットの資正の面倒見るから帰るよって同棲するにしても気にかけているシーンはあるが、このルートでの主役は華乃であって妃愛ではない、というのは明確に感じるところである。

毎日顔は見られるけども帰ってきて家の中は真っ暗だし「ただいま」に対して「おかえり」を言ってくれるたった1人の家族で、たった1人の兄がいなくなってしまうという現実を突きつけられた時の妃愛のこと考えると胸が苦しくなる。どこかのルートで1人になると寂しくて怖くてたまに泣いてしまうって話を妃愛がしていたので、妃愛が1番怖がっている現実と、作中屈指の糖度を誇るルートが共存している。
誰かにとっての幸せが、他の誰かにとっての幸せにはなるとは限らないということを教えてくれるルートで兄妹の関係性のオタクとしてはかなり満足度が高い。人生は選択の連続なのでこの幸せを選んだ主人公は華乃を選んだってだけなんですよね。

ここまで長々と華乃好きなんだけど兄妹のオタクとして色々語ってしまったが、凸の華乃シナリオラストの締め方、かなり好きだしEDへの入り方も100点だと思ったので総合して出来が良かったと思えた。声優の演技もかなり華乃のオタク女っぽさめんどくささ可愛さを引き立てており、今までプレイしたゲームのヒロインでもトップクラスに好きなキャラクターだと言える。とにかく面倒くさい女なんだけどテンパった時の発言とか誰よりも乙女なところとか女オタクに人生めちゃくちゃにされてきた人間からしてもやっぱり華乃が1番可愛いよ……ってなる、ならない?なる。

でも普通にエッチしてる時に「カオスを超えて終末が近づく……!」とか言われたら萎えた後1発引っ叩いてどういうこと?って聞いちゃうと思う。妖星乱舞第四楽章しか知らなかったらその場で別れるからな。


天梨ルート

多分人種的に妃愛が淋しい老後を過ごす枝。
無印サブヒロイン、凸でメインヒロインに昇格して嬉しい。多分無印やった人間絶対最初に天梨のこと好きになっちゃうと思うんですけど、天梨が1番可愛いよ。

シナリオは告白シーンと天梨がグループの女子に怒るシーンが盛り上がるくらいではある。でも常時雰囲気80点で最後までそのまま突っ走っていってくれるから読後感が爽やか。1人だけ終始夏真っ盛りみたいな展開。
無印の時はちょっと余計な事して他のキャラがそれで株をあげる当て馬的存在だったので今作は報われてて嬉しい。

恋愛映画の雰囲気で勝負してる作品どれもこんな感じな気がするって展開で、作中でアメリが父親の見てたドラマの影響で〜って話をしてたけどシナリオもそういうB級感意識してたりするのかな、と思った。誰かを好きになるのに大恋愛なんてものは必要なくて、日常の延長線上に好きとか恋とかは存在する物だよねって、学生恋愛の良さを感じた。過ぎ去ってしまった青春の1ページを読み返しているようなシナリオで無印凸通して1番好き。

天梨の事デカいゴールデンレトリバーみたいだなって思ってたんだけど公式的には小型犬だったのが意外、特にそういう趣味嗜好はなかったんだけど天梨のわんこプレイがめちゃくちゃ刺さってしまってやっぱり懐いてくる犬みたいな女の子が1番可愛いよ……って思った。
最悪なパブロフのイヌなんですけど、天梨のせいで女の子の声で「わん!」って言われると勃起しちゃう人間になってて、受動喫煙させられてた委員長の配信で突然パモットの鳴き真似で鳴かれてもうめちゃくちゃ勃起した、本当に何の話をしているんだ。

あと「今日はお気に入りの下着つけてきたよ」発言はなんだったんだアメリ……本当に……本当に楽しみにしてて……下着姿が1番好きなオタク的に本当に……本当に楽しみにしてたんだぞ……なあ……アメリ……俺がアメリのこと本気で好きになりそうで怖いからちょっと離れて見てたのが悪かったのか……?アメリ……

※追記 
天梨のドラマCD聴きました。
このドラマCDはヒロイン全員出るんだ、って思いながら聴いてたら突然主人公と天梨が新居借りて同棲しててびっくりした。絶対いつか実家は出ると思ってたけど主人公は妃愛とご飯食べに実家帰ったりしてるしやっぱりそこは譲れないんだ……って思った。嬉しい。
妃愛も「帰ってきてくれてありがとう、お兄と一緒にご飯食べられて嬉しかった」って言ってるし天梨さんと一緒でもいいから帰ってきなねって発言から良好な関係は築けてそう。
ただ嬉しそうではあるけどちょっと寂しそうな妃愛の声に胸がキュッと締め付けられてしまった。

そんなパートの後に華乃の長文オタク語り聞かされて温度差でこのオタク女本当に……って気持ちでいっぱいになった。前の学校で〜って発言的にまだ大学生?くらいの話かな、みんな仲良くやってるようで嬉しい反面、久しぶりに会うって発言からも高校卒業したらそうだよね、なかなか会わなくなるよねって勝手に切なくなってしまった。
華乃と天梨は高頻度で会ってるみたいだから本編そのままずっと仲良しのままなのかなりいい、最後解釈違いで喧嘩してたけども。推しの下着の色で揉めるな。

妃愛ルート

ここの話がしたくてこのnote書いたので他のところは読み飛ばしてもらっていいと思います。
主人公の実妹、ハミダシクリエイティブという作品のメインヒロイン。
ハミダシクリエイティブは和泉兄妹の人生の話です。
もうここから本当に取り繕わないし早口長文感想になっちゃうんですけれども、ほんっっっっっとうに安心した。凸の妃愛ルートの話を読んでこの兄妹がこれから先幸せな人生を歩んで行ってくれることを確信することができたので本当に良かった。

無印の方では最後の最後まで不穏な空気を感じるというか、妃愛が自分の幸せに罪悪感を覚えていて、兄と結ばれる事は嬉しいけど申し訳ないし、私は幸せになっていいのかな……って過去に囚われたままだったのがずっと気になっていたんですよね。
でも凸で両親の事故に向き合って、妃愛がずっと抱いていた両親への罪悪感なんてものは抱く必要が本当はなくて、過去を乗り越える事でもう妃愛が2人で幸せになる事、自分が幸せになることへの罪悪感から抜け出す事が出来たんだなって。
あの瞬間から止まっていた2人の時間が動き始めたんだなって思いました。ED曲も秒針の音から始まっていて、優しくて胸が温かくなるような妃愛の気持ちを歌い上げた歌詞はあまりにも良くてちょっと泣いてしまった。

過去の親戚との問題のせいで人間不信になっていた妃愛が生徒会のみんなと人間関係を構築して、そこに新たに入ってきた子達とも上手くやっていけるようになるっていうのはその人間不信になってしまった出来事をも乗り越えることができたっていう事なのかなと想像しています。

最後の最後、兄がもういない生徒会で妃愛が生徒会長になるというのも兄が関わっていたからこそ所属していた生徒会で、自分の意思で仲間達と頑張っていくという成長を感じられて嬉しさ半分妃愛は兄がいないとダメなんじゃないのか……?お、置いていかないで……半分。過去の辛い出来事は乗り越えて2人で幸せになって欲しいけど独り立ちはしないで欲しいしいつまでも兄に依存はしていて欲しいんですけれども……兄と2人だけの世界かみんなと一緒の世界だったらノータイムで前者を選んで欲しいんですけど……って気持ちはあったんだけど多分妃愛普通に兄以外はどこまで行っても余裕で切り捨てられそうだからよかった。解決。

また、無印の家で兄に卵の件言って泣いてるシーンと凸の兄からの手紙を聞いて泣いてるシーン、構図がほぼ同じように見えるんですけどあれはやっぱりわざと被せているのでしょうか。嫌な記憶も全て良い思い出に昇華して未来へ歩いていく事の表現だとしたら良いなって思います。

じゃあここまでが前奏でこっからがサビなんですけども

げっちゅ屋特典ドラマCD「妃愛の結婚式エーゲ海にて」
これ本当の本当にハミダシクリエイティブトゥルーエンドの話なのでなんで本編でやらないのか意味不明なんですけど、もうぜっっっっっっったいに聴いてください。
聴いた前提で話します、妃愛の夢が叶う話でした。

この結婚式の予定立て始めてから5年後、主人公も社会人になった後の話なので本編からかなり時系列は後の話です。まず2人の関係性が全く変わっていないことに安心して、やりとりも変わっていなくて5年後も変わらず仲良しな兄妹のままなんだなって嬉しくなりました。

結婚前夜も2人で寝ていて明日は2人きりの結婚式をするって時に妃愛が兄への申し訳なさを謝り始めるんだけど、ここで「ごめんね……じゃないね、私を選んでくれて、ありがとう。」って伝えるところでもう今までの2人の思い出が走馬灯のようにバーっと流れてちょっと涙出た。

凸のストーリー本編後、5年以上経ってるのにまだ兄がどこかに行ってしまうんじゃないか系の不安を抱いている妃愛が健気で本当にいじらしくて可愛い。「お兄のお嫁さんになるっていうことが出来たらもうこんな不安な事とはさよならできるから、幸せになるね」って言うのがやっぱりこの和泉妃愛って子が幸せになるには兄の存在が必要絶対条件であり、他の子と兄が付き合うけど同居させてもらうっていう事では得られない幸せだったんだなって思いました。

その後の誰もいない教会で2人で誓いの言葉を言うシーン、神父も牧師も誰もいない中、2人きりの誓いの言葉を言うの本当に好きなシーンなんですよね。他の誰に誓ってるわけでもない、自分と相手にだけ誓う言葉。誰にも祝ってもらえないし、誰に見せられるわけでもない、たった2人きりの兄妹の思い出の中にだけ残り続ける結婚式、兄妹の話としてこれ以上のものありますか?いや、ない(反語)

この後の「誓いのキスを、ください」のセリフも本当にいい。普段の妃愛だったら「くだちゃい」って言ってくるかなって思ったんですが、人生で1番幸せな瞬間、お兄のお嫁さんになるその瞬間だけは妃愛も真剣なんだなって感じられてよかった……本当に幸せになってくれ……

その後ははしゃぐ妃愛と結婚初夜の話なんですが、「お兄と離れる不安はもう無い、もう絶対離れない」って言い切る妃愛でもう心配も何もなくなって安心。愛し合う2人はいつも一緒。

無印のげっちゅ屋特典ドラマCDの内容、あの段階だと本当に個人的にあり得そうな未来すぎて本編には全く関係ないifって前置きされた上で心が軋む内容だったんですけど(妃愛と主人公が結ばれた状態であすみが主人公に告って振られるんだけど妃愛が一緒に住ませてくれるなら私は2番目の女でいいよ……と引き下がって主人公とあすみが世間的には結ばれる話)凸の終了時点で妃愛は自分の幸せを最優先してくれるって確信があるし、凸のドラマCDの方でもう何があっても2人は離れないなっていう終わりを見せてくれたので私も過去から一歩踏み出すことができたんだなって……

ハミダシクリエイティブは2人きりの兄妹が兄妹のまま2人で幸せに生きる人生の物語です。これから先どんなことがあっても2人は幸せに暮らしましたとさ、2人描くはハッピーエンドなんだよね。


総評兼雑談

無印の方は共通ルートの出来が凄く良くて、自分が惹き込まれたのもそこに起因するものだったから今作は続編という扱いだが実際にはファンディスクであろうからあんまり期待しないでいよう、と思っていたのですが、オミットされた共通の分各々の個人ルートにきちんと力が入っていて、今年プレイした作品の中でもトップクラスに面白かったと言える物に仕上がっていたと思います。

また、無印の方の個人的な不満点がほぼ改善されていた形になっていて、私のようなたまに美少女ゲームをやるようなライト層にも非常におすすめできる作品になっていたと思います。

ミリさんや莉々子や新川くんのような魅力的なサブヒロインがヒロイン昇格しないのは大丈夫なのか?って思ってはいたのですが、実際に本編プレイしてみて彼女達はこの立ち位置だからこその魅力があるなとも感じたので、多分このままでいいのだと思います。でも天梨ルートとか新川君がいなかったらどうにもならなかったので普通に好きになっちゃう。功労者にしてサブヒロイン枠新川君。エイプリルフールのシナリオめちゃくちゃ良かったよね……あっなんか新川のこと好きだったの思い出してきちゃった、雪景シキちゃんの中の人だって恋愛してるんだからさ、な?分かるよね?新川……俺新川のことが……

反面、ドラマCDで妃愛トゥルーエンドやらないで本編でやってほしかったな……2人の結婚式のCG以上に大切なCGありますか!?という気持ちや、既に1キャラクターとして確立しているVtuberをEDに使われると、それが知っているVtuberだった場合にEDで脳裏に顔がちらついて、せっかくの余韻が台無しになるという点があり、EDの余韻含めてのシナリオゲームだと思っているので、そこはどうにかして欲しいところだな、と感じました。特にキャラゲーにおいてここは致命的にもなり得るところだと思います。

華乃のドラマCDが聴きたくて1個追加で購入しちゃったのでまだ楽しみがあることも嬉しいです。届いて聴いたらまたここに追記できたらと思っております。
12月には各EDのMVも出るらしいし、一冊のアローみたいなオシャレ系だとフォロワーに勧めやすくて嬉しいな。
これから色んな展開が待ってるって想像している時が1番楽しい。


成就した恋ほど語るに値しないものはない、そんなことはなかったですね。
最高の続編でした。


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