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金峯山寺 蓮華会・蛙飛び行事

世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産の一つになっている吉野山。修験道の発祥の地といわれ、金峯山寺は修験道の総本山です。その金峯山寺で毎年7月7日に行われている法要が「蓮華会」で、同時に行われる行事が「蛙飛び行事」です。

「蓮華会」は修験道を開いた役行者が産湯に使ったと伝えられている大和高田市の弁天池の蓮の花を金峯山寺の蔵王権現に供える法要です。「蛙飛び行事」は平安時代の延久年間(1069〜1073年)に山伏を侮辱して、鷲にさらわれて、崖の上に置き去りにされた男が金峯山寺の高僧によって蛙の姿になって降りることができて、高僧の読経によって再び人の姿に戻ることができたという話に由来しています。

「蛙飛び行事」では当日、蛙の着ぐるみを身に纏った人を太鼓台に乗せて、吉野山を練り歩きます。今年、縁があって、この「蛙飛び行事」の手伝いをさせていただきました。

当日、吉野町関係案内人の菊池奈々さんの車で宿泊先の三奇楼を出発。近鉄吉野駅で一緒に祭りを手伝いする現地合流の2人と待ち合わせをして集合場所の竹林院に向かいました。

竹林院で法被に着替えた後、昼食をとっていよいよ出発。威勢の良い掛け声の下、太鼓台は吉野山を降って、ロープウェーの吉野山駅を目指して進みました。途中、勝手神社前や東南院前、銅の鳥居など、数カ所で休憩を挟みながら、金峯山寺を越えて、吉野山駅へ。吉野山駅で蓮を持った修験者と合流して、太鼓台は金峯山寺へと向かいました。途中、見物に来ていた観光客も飛び入りで参加したりして、一緒に行事を楽しみました。

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金峯山寺に到着した後、太鼓台を解体して、片付けをしました。寺では蓮を献花する法要が行われ、続いて蛙が外陣に出てきて、導師の法力で人間の姿に戻る儀式が行われました。

巡行の後は、お風呂に入って、地元の人たちとバーベキュー。春の桜の時期の観光案内の手伝いや、これまで吉野に足を運んで交流があった人たちも交えて、楽しい1日を過ごしました。

「蓮華会・蛙飛び行事」は春の桜の時期に行われる「花供懺法会・花供会式」、節分の日に行われる「節分会・鬼の調伏式」と並ぶ金峯山寺の三大行事です。

昨年秋の「MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館」でも「蛙飛び行事」をモチーフにした下の写真の作品が展示されていました。

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近年は少子高齢化によって、太鼓台の担ぎ手が少なくなり、次世代への継承が大きな課題となっているとのこと。一人でも多くの人に吉野に足を運んでいただき、地域の人たちに混じって祭りに参加してほしいという思いを強く持ちました。

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