第2回インバウンドサミット

6月19日(土)にオンラインで開催された第2回インバウンドサミットに参加しました。主催は株式会社MATCHA。訪日観光客向けのメディアの運営、地方自治体などインバウンドに関する様々なサポートを行っている会社です。

イベントでは株式会社MATCHA代表取締役社長の青木氏によるオープニングの挨拶に引き続いて基調講演が行われました。基調講演は文化財の修復で定評のある小西美術工芸社のデービッド・アトキンソン氏でした。

基調講演に引き続いて、デービッド・アトキンソン氏も交えて5名によるパネル・ディスカッションが行われました。基調講演、パネル・ディスカッションの中で課題となっていたのが、インバウンドにどう「付加価値」をつけていくか。新型コロナ以前、インバウンドが活況を呈していた時、訪日観光客の数は急速に右肩上がりで増えていましたが、「価格競争力」に重きが置かれていたという感が否めません。新型コロナウィルス感染拡大の影響で、インバウンドが止まっている現在だからこそ、地域の持つ魅力の本質を見出し、それをどのように海外に向けて発信していくか、インバウンドのあり方を見直すいい機会なのではと改めて感じました。

基調講演、パネルディスカッションい引き続いて、エリアセッション、カテゴリーセッションが行われました。エリアセッション、カテゴリーセッションとも13のセッションに分かれて同時に実施され、私はエリアセッションは「九州」、カテゴリーセッションでは「文化観光」に参加しました。

「九州」のエリアセッションのテーマは「九州を盛り上げる観光人材の増やし方」。興味関心のあるという潜在的な人材は決して少なくはないと思います。一人でも多く意欲がある人たちの観光を通じた地域活性化の活動への参加に結びつけていくかも大切であると感じました。「文化観光」のテーマは「地域文化を活かし、観光をどうアップデートするか?」でした。地域の伝統・文化を次世代に継承していくには人材もコストも必要です。しかし、そのためにはまず私達がそれぞれの地域が培ってきた歴史・芸術・伝統的な文化財や風景などの素晴らしさの本質をしっかり見極め、理解することが不可欠であると改めて実感しました。現在、リモートワークの推進などによって「多拠点滞在」「ワーケーション」も注目されています。まずは「ワーケーション」などで滞在する日本人に、地域の伝統行事などに参加していただき、地域の人々と共に体験を分かち合うことでその素晴らしさを実感していただく、そして海外からのお客様に広げていくといった段階を踏むのも一つの方法ではと個人的には感じました。

新型コロナの影響でなかなか先が見えない状況が続く中ですが、「コロナ後」のインバウンド観光復活に向けて光を見出すことができる有意義なイベントでした。

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