吉野交流会〜国栖・清谷寺副住職ハセさんを迎えて
昨年の9月にスタートした2021年度「吉野アンバサダー」の活動では毎月、オンラインで現地の方との交流会を行なっています。
1月の交流会は吉野町の清谷寺の副住職を務めているハセマサカズさんを交えての交流会でした。ハセさんはお寺の副住職を務める傍ら、ゲストハウスを運営、さらに吉野ビジターズビューローでも仕事をされています。
まずはお寺のある国栖(くず)について。国栖は「日本書記」や「古事記」にも名前が出てくるとても由緒ある地名。壬申の乱にもゆかりのある地です。毎年、旧正月十四日に浄見原神社で行われる国栖奏(くずそう)は応神天皇の時代に起源を持つ神事。今年(令和四年)は新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受けて、非公開で行われるとのことです。新型コロナウィルスが落ち着いたら、ぜひ訪ねてみたいと思いました。
国栖は「吉野和紙」の産地。「吉野和紙」は昔ながらの伝統的な技法で製造される手漉き和紙。一枚一枚丁寧に手で漉き上げています。谷崎純一郎の小説「吉野葛」の中にも登場します。また吉野の杉や桧を使った「吉野割箸」も製造されています。吉野割箸は捨てるのがもったいなくて、洗って使う人も少なくないとのこと。元々は建築などで利用される木材の端材と呼ばれる部分を有効活用して製造されている物です。
続いて、ハセさんがお寺の境内で運営しているゲストハウスについて。和の空間の中にベッドも置いていて、とてもいい雰囲気。新型コロナ前は外国のお客様の利用が多かったとのこと。欧米にはない日本ならではの文化を感じながら、滞在することができると感じました。日常を離れて、のんびり滞在するのもいいなと思いました。
続いて、ハセさんから「お寺の有効活用について」というお題で意見交換をしました。事前に告知されていたこのお題、私はお寺の本堂を使った演奏会などがいいかなと思っていました。静かな山里のお寺で聴く無伴奏でヴァイオリンやチェロの演奏、和楽器と弦楽器やフルートやクラリネットといった木管楽器のコラボとか素敵ですよね。しかし、既にお寺では色々なライブなどを積極的に開催していました。あっという間に「ネタ切れ」になってしまいました。
国栖にはまだ足を運んだことがなく、ぜひ足を運んでみたいところ。そんな想いがより一層強くなった交流会でした。