【短歌】ふりだしモノポリー

うつわ売り　移ろううつわ　受け容れることができずにこわれるうつわ
　

プリズンを横目に並び走るのも同じ歩幅のうちは良かった

「『今』だろう。終わりのなかにいるのだよ。気付かないかな。『今』に気づくさ」

水鳥に「おいしいですか、どぶ川の水」とか聞いてみたくはないな

ふたりでは暮らせないことどこにでも届け出られる同じ様式

机、棚、負債となって不機嫌に部屋で主張をし始める家具

後ろ向き歩くのに向く場所じゃない　イオンモールで今を探せば

　

祝われる資格はないよ　いつわりのふたり　それでも「元気でいてね」

手を添えて静かにドアを閉めて去る　もう叱られることもできずに

うつわ売りにも売ってない　土器　甑　時の試練に耐えうるうつわ

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　各方面の皆様、今年も大変お世話になりました。すったもんだがありまして、個人的にはしんどい１年でしたが、2025年、新しい自分として、また一からそよいでいきます。よいお年をお迎えください。