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#さるのうた 【連作短歌】ひかりがこぼれてしまう日には


クラクション鳴り響いてるあいだだけ鴫の足跡数えた浜辺



穴ぼこを掘り下げてしまう夜は来て深いところにこしかけていて



あけぼのに打ち上がる探索機からひかりが届く春ですように



去る日々の重さ鞄に詰め込んで跳べないままに立ち漕ぎをする



雪詰まり悴んでいる木の洞に食べ残されたさるのこしかけ