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熱海で夏を終わらせる2024

 熱海に日帰りで友人と遊びに行ったら、予想以上においしくたのしくお高くなく過ごせたその行程と予算感メモ。よかった。

  • 昼前に熱海に到着(鈍行で都内から2,000円くらい)

  • 「和風レストラン たしろ」でフライとビール(1,000円くらいの定食と中生)

  • 「KKRホテル」の展望露天風呂で日帰り入浴(タオル付1,300円)

  • サンビーチで缶ビール(250円…くらい?)

  • 海がみえるジョナサンでワインのんでだらだら(デカンタと料理1品で500円)

  • 「東海ひもの」で(いぬつき)干物と缶ビール(干物2,000円、缶ビール600円くらい?)

初っ端から寄り道

 久しぶりの遠出にワクワクしてしまった前夜、あまり眠れず通勤ラッシュにも巻き込まれたくなかったので早朝の覚醒、そのまま外に飛び出す。友人とは横浜駅で合流だったので、ちょっと脇道にそれて中華街「馬さんの店 龍仙」に寄る。朝7時台には中華街でおかゆが食べられる交通が発達した現代、ありがとう。

皮蛋粥。
さすがに7時台だと中華街もあまり人がいない。

 食後、横浜駅に向かうとさすがに通勤通学の人でごった返してくる。早く出てよかった、いい読みをしたな〜〜、と待ち合わせの横浜駅ホームへ。

9:07発 東海道線熱海行き乗車

 上野あたりからすでに乗車している友人と、いつも待ち合わせる最後尾の車両で無事、合流。ここから乗客も一気に減ってボックス席でゆったりする。
 最後尾に乗るのは、途中の国府津駅に着くと、ホーム末尾からちょうど海が見え、海にきたテンションがあがるから。あいにく今回は雨で、陸と海と空の境目がぼやけ、うまくみえなかった。

どんより

 鈍行で1時間半くらいゆっくりゆっくり向かうので、久しぶりの邂逅にあれこれ近況聞いたりして過ごす。友人が夏に行っていたというベネチアのお土産のツナ缶を貰った。ベネチアから東京まで、そしてまた熱海まで移動されていくツナ缶。

 熱海が近づくに連れ、雨脚がつよくなってくる。雨の海みたことなく、どんより黒いんだなーと知る。初めて見るものはたのしい。

雨、海、黒い。

10:29着 熱海駅 

 予定では晴れてたら酒を買い込んでそのまま徒歩で海岸に向かい、海をみながら飲もうじゃないの、のつもりだったが雨が強いので変更。先にお昼を食べることに。
 まだどこも開いていないので雨を避けるように潜った駅前の熱海第一ビルでウロウロする。駅前とビルをつなぐ地下通路がたのしい。

割合複雑な岐路がある

 駐車場も兼ねているビル地下は、ふしぎな段差デザインで、長い廊下の壁際にはズラッッッと椅子が連なっていて、人へのやさしさがあふれていた。

観光案内リフォームクリーニング証明写真、
このビルでできることがわかりやすくていい。

昼食

 同ビル内「和風レストランたしろ」へ。11時からやってくれて助かった。

「洋食 和食 たしろ」

同行した友人が、以前来た熱海でここが美味しかったと力説したお店。パッと見は地元の人向けの、メニューも普通の定食屋。とりあえずビールと「アジフライ定食」と「カニクリームコロッケ定食」をタルタルソース追加、で注文。

シェアしてミックスフライにするとたのしい。

 これがひどくおいしかった。出てきたのはごくふつうの定食の、ふつうの料理なのだけど、ものすごく細部まで丁寧。アチアチの揚げもの熱とソースですこししんなりした刻みキャベツがおいしかった。この千切りキャベツ、手作業じゃないだろうか。乾いてなくて水っぽくもなくて絶妙のバランスだった。添えもののスパゲティも薄味でパキッと炒められてまだあたたかく、隅々までおいしい。振り返ると清潔に光る整頓された厨房で、1人の女性が火力に炙られながらしきりにフライパンや鍋を振るっていた。日替わりなら650円とのこと。このクオリティで安すぎる。なんだここ。

 観光地にくると、せっかくだからと地のものがたべたくなってしまうけど、表通りは観光地値段のお店が多く、それはそれでよいけれど敢えての普通の定食で、て選択が今回は当たりを引いたと思う。
 絶対地のものが食べたい…!金に糸目はつけないんで…!て人には向かないけれど、ふつうのものがふつうにおいしい、ふつう内での最高値の、とてもいいお店だった。

ビールは地のものですね…(静岡麦酒樽生)

 食後、地下からあがったら雨はまだまだ降っていたので、温泉に向かうことに。駅前から海岸にむかって坂を降りていく。フッと切れた隙間にいきなり海が見えるのが嬉しい。海…ッ。隧道があるのが楽しい。隧道…ッ。

隧道に興奮
隧道抜けて振り返った廃墟にまた興奮

日帰り温泉「KKRホテル熱海」

駅から徒歩10分もかからず海岸沿いにあるホテル「KKRホテル熱海」に到着。     
 ホテルの最上階が温泉施設になっていて、露天、内湯ともに相模灘を展望しながら入浴ができるナイス施設。180°がオーシャンのビュー。日帰り入浴可。国家公務員共済組合連合会員用の宿泊施設なのだけど、公務員でなくても利用可能。穴場だと思う。よくみつけた自分。

 日帰り入浴料金、サイトに割引券(クーポン表示して提示すればOK)があるので絶対つかおう。これで平日で1,600円1,300円(タオル1枚付き)。

 露天は夜の星空を眺めながら…というコンセプトもあるらしく天井が抜けているので、しとどに降っている熱海の雨を全裸で受ける。
 女湯では正面には初島が、左には真鶴半島、右には熱海城、ニューアカオホテルまで望めた。
 ニューアカオの海に岩にインプラント打ちまくって空中に浮かぶようにせり出している日本高度成長期の人類破竹の勢いフォルムをながめながら、もうそんな世はこないんだろかとしんみりした。全裸で。

空と海と湯ーッ(画像は公式サイトより)
内湯も一面が窓に面して浴槽の一段上がったところに背もたれがあり、
半身浴しながら長時間眺望できる仕様
(画像は公式サイトより)

 そのうち雨があがってきて、空も青くなり、初島からやってくる船もくっきりみえはじめ、明転への展開もたのしめた。

 サウナもあって(友人が利用して温度は低めだったけどちょうどよかったとのこと)、シャンプー類も香り良くて、全体的によろしかった。この眺めで一般料金でも1,300円て安すぎんか。オーシャンのビューがよすぎるし、脱衣所も同上になってる意味のわからなさもよい(実質ロッカーが壁になって隠れるけれど)。

 入浴後、ちょっと館内をひやかす。2階にゲームコーナー、マンガコーナーがあった。

1P30円でカニプレイが可能。

 同フロアの奥では、広間の一室が日帰り入浴利用者に開放されていた。入浴後は横たわりたいものだし、水分もほしい。自販機では缶ビール売ってる。至れり尽くせりだ。

ゆっくりゴロゴロできる。

 ホテルにありがちな、会議室みたいな部屋に導入された突然感のある卓球台もあった。先客がいたので出来なかったけど、ちょっとやりたかった。そして館内いちいち景色がいい。こんなにいい施設、みつけてよかった。

廊下にミニテーブルと椅子があり落ち着いてて
相変わらず景色がいい。

熱海サンビーチへ

 午前と打って変わって晴れて青空になったので、ようやく海岸に向かうことに。

青空と廃墟。

 ホテルから海岸沿いを歩き、貫一がお宮にゲソパンくらわせてる有名像を通り抜け、途中のコンビニで缶ビールを買って10分くらい、熱海サンビーチに到着。

夏を終わらせにきた。

 すっかり晴れたので、熱海城とニューアカオもさっきよりはっきりみえる。まだ暑くて(31℃)缶ビールがおいしい。ムーンライダーズの「9月の海はクラゲの海」がすきでなんとなく9月に海がみたかったけど遅れたけど、まあ実質オーライ。
 せっかくなので波打ち際に寄る。波に浸かる。そういえば今年買ったこのサンダルにはいろんな水を吸わせたなと思う。7月の佐渡、8月の田沢湖、10月の熱海、各海水淡水を吸わせた。こんなに外に出た夏、人生初めてだな。

常にどこかの砂が入り込んでいるサンダル。

ジョナサン熱海サンビーチ店

 まあまあ暑いし、ビールもなくなったし、ちゃんと人心地つきたくなった(椅子に座りたくなった)ので、すぐ近くにあったジョナサンに移動。
 海側にあるフロアは15時までとのことで(平日だけなのかも)陸側の席に着くがそれでも窓のシェードから海と空がのぞきみえる。
 ちょいバルセットで白ワインのデカンタとポテトフライを注文。えっこの眺望で500円?????

白ワインと海

 30分ほどちょいバルセット(赤ワインと白ワインとポテトフライとイカフライ)2つでダラダラして1,000円ちょうど。1人500円。いいのかな。ちょっと申し訳ない。

ちょいバルセット越しに消えた夏。

 復路。駅前に向かって登り坂を歩いていく。急いでないのでちょっとずつ道を外れて歩く。

石垣にある穿ったあの穴はなんだろう
なんだろう?

 みかけた階段をのぼってはてきとうに進む。やたら階段がある街でたのしい。

階段が3つある。

東海ひもの(いぬ)

 坂を登りきって駅前の通りに出た。その通り沿いにある「東海ひもの」へ。数年前、発作的に単身で熱海に行ったときに会ったいぬがやっぱりいた。元気だったかいぬ。

いたーー。

 ここでは立ち飲みができるので、ちょっと寄る。えぼ鯛の干物を炙ってもらって缶ビールで最後の乾杯。
 小骨まで食べられるカリカリのアツアツの身をほぐして缶ビール流し込んでたらいぬの帰宅タイムになっていた。

18時前には帰ります。

 いぬにならって人間も帰ることに。すごくたのしかった。何回たのしいっていったかわからない。ありがとう熱海。ここから3時間弱かけて帰る。また3時間かけて来たい。

↑は3年前に行った熱海の記録。そこからさらに遡って10年以上前の記憶と照らし合わせた熱海の積層記録。

↑今年帰省した際に行ってみた田沢湖の記録。嘘みたいな色の淡水。

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