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コーヒーミルはいらない

コンビニコーヒーが缶コーヒーやペットボトルコーヒーよりも美味しくて安い理由をご存知だろうか?

結論から言うと「鮮度」の面でReady To Drinkよりも優れているからだ。

そしてその鮮度を向上させた一番の立役者はコーヒーミルである。

所謂サードウェーブコーヒー(古い)をウリにしたカフェでは、店によっては豆を挽いてから30秒以内に抽出する、というマニュアルがある程にコーヒーを挽くという行為はコーヒーの劣化を急速に引き起こす。

それはコーヒーの構造と深く関係があり、コーヒーというのは炭の様な構造をしていて無数の小さな穴が空いている。

そこにコーヒーの風味がたくさん含まれていて、深煎りコーヒーになるとその周りの組織にはコーヒーオイルが滲んてくる。

コーヒー豆を挽く事で、その小さな穴からコーヒーの風味が途端に放出しだして、どんどん香りが失われる。併せてグラム当たりの表面積が劇的に増えるので、コーヒーオイルが酸化する。

こうして挽いて1週間も経てば、風味は抜け、嫌な酸味が残る、だからコンビニコーヒーの機械には必ずコーヒーミルがついているのだ。


じゃあ家庭でもコーヒーミルを導入すれば美味しくなるのでは?

だけど僕はコーヒーミルを買う事をオススメしない。

何故なら一度挽き立てのコーヒーの美味しさを知ってしまったら

・インスタントコーヒーが不味くて飲みたくなくなる

・コーヒーの産地による風味の違いや、抽出器具などが気になって散財する

・毎日家でコーヒー豆から挽いて丁寧に入れる時間が習慣になってしまい、人生の時間がコーヒーを楽しむ時間に奪われる

時間もお金もかかる上、舌が肥えてしまうともう昔には戻れない、人の欲望というのは終わりが無い。

だからコーヒーをただのカフェイン摂取の目的で飲むのであれば、

コーヒーミルはいらないのである。


「自らの人生に活力と知性を与える、本当の意味での美味しいコーヒーを求める場合」

を除くが





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