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コロナの抗原検査ができるってどういう事?検査学超入門

なにやら、コロナの検査に関して進展があったというニュースがありました。臨床検査薬の営業マンである私が、今更聞けないPCR検査って結局何?抗原検査ってどういう事?という疑問に対して、一般の方向けに、かなりざっっっっくり解説致します。

富士レビオ(東京都新宿区)が4月27日に製造販売承認を申請していた新型コロナウイルスの抗原を簡単、迅速に検出できる抗原検査キットが5月13日にも承認される見通しとなった。
抗原検査は新型コロナウイルスの感染の有無を検査するもので、30分ほどで結果が判明するとされており、PCR検査と比べると、簡単に短時間で検査結果を得ることができるため、早期治療に役立つという。
ただ、抗原検査はPCR検査と比べると精度が低いと言われており、PCR検査と組み合わせて使用することが必要となる。
M &A online より引用

ふむふむ、なんだか精度は低いけどPCR検査より簡易的な検査が可能になるようです。

そもそもPCR検査とは

PCRとは、polymerase chain reaction(ポリメラーゼ連鎖反応)の略語です。ポリメラーゼとは何なのか。ポリメラーゼとはDNAやRNAというウイルスの遺伝子を構成する一部です。
PCR検査は、ある特殊な液体に検体を入れ、ウイルス遺伝子の特徴的な一部分を切り取り連鎖反応で増幅させる検査です。
つまり、患者様から取ってきた検体を特殊な液体につけることで、もしそこに新型コロナウイルスがいれば、その中のある特有の一部分を見つけ、その部分を切り取り増幅させることで、新型コロナウイルスがいるかどうかが判定できる、という検査です。
https://omiyaever.jp/column/新型コロナウイルスの検査について抗体検査、pcr#menu1-1 より引用

ザックリ言えば、犯人が写ってるかもしれない写真を取ってきて、怪しい場所をぐーーーんと引き伸ばして、本当に犯人がいるかどうかを確かめるようなもんです。

メリット
・精度が高い 陰性的中率99% 陽性的中率70% 
陽性でも3割は、見逃されてしまうという事でもありますが、、、

デメリット
・検査結果が出るのに時間がかかる
・専用の機械が必要な為、できる場所が限られる

抗原検査とは

抗原抗体反応を利用した検査の事
抗原とは、生体に害を及ぼす異物の事。わかりやすく言えば花粉症の花粉
(正確には、花粉は体に無害なものですが)
抗体とは、その悪者をやっつける専用の兵隊
抗原抗体反応とは、悪者が体に入ってきた事に対して専門の兵隊が出陣してドンパチおっぱじまる事。
つまり抗原検査とは、抗体である専用の兵隊さんにド派手な衣装を着せて見つけやすくし、ドンパチ始まったかどうかを見つける事で、抗原そのものが体内に居るかどうかを見る試験なんです。

メリット
・専門の機械がいらない
・結果が出るのが早い

デメリット
・精度が低い

おわかりいただけたでしょうか?
かなりザックリと、お伝えさせていただきました。
最後まで読んで頂きありがとうございました。


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