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[整理]書いて忘れる習慣

忘れるために紙に書く

 私は、日頃から考えたことを手帳に書き残したり、ルーティン以外のタスクを付箋に書いて部屋の壁に貼る習慣があります。紙に書いて残しておくことで、書いた内容を一旦忘れ、今やるべきことに集中できるからです。

 私が愛用している手帳と付箋です。

 多くの人は、紙に書くことを「大事なことを覚えておくため」と考えがちですが、逆に「一旦忘れるため」に書くという発想の方が理にかなった言い回しかなと思っています。書いたことを無意識に忘れられることで、頭の中に余裕が生まれ、より効果的に目の前のことに集中できるようになります。

人間はメモリで情報を長期記憶している

 人間の脳には長期記憶をする機能が備わっていますが、それをコンピュータのHDDやSSDに例える人は多いでしょう。しかし、実際には情報が脳の部位に物理的に刻み込まれるわけではなく、脳の細胞内のシナプスと呼ばれる部位で情報伝達が行われることで記憶が形成されます。つまり、脳は常時情報を処理し続けているため、HDDやSSDよりも、電源が入っている状態のみ動き続けるメモリに例える方が適切です。

 脳は情報を忘れないように常に情報の伝達を続けています。そのため、長く記憶しようとするだけで脳はエネルギーを消費し、目の前のことに集中しづらくなる可能性があります。また、脳はときに都合よく情報を改変し、上書きすることがあります。ひどい場合には、重要な情報が意識せずに消え、完全に忘れてしまうこともあり得ます。

 このようなリスクを防ぐために、紙に書き出していつでも見られる状態にしておくことは、頭のエネルギー消費を抑えつつ、大事な情報を確実に保持するための有効な手段となります。

紙に書いて情報を整理する

 さらに、複数の問題を個別に紙に書き出して並べることで、各問題を冷静に分類・整理し、着実に解決へと導くことができます。
 デジタルツールを活用する方法もありますが、情報を見やすく整頓しようとするうちに、かえって余計な時間と労力がかかることもあります。そのため、私はアナログな方法を好み、紙に書くことを実践しています。

冷静に物事を見つめるためにも書く習慣を

 日々の忙しさに追われ、頭がパンクしそうな方は、一度頭の中にあることをすべて紙に書き出し、整理してみることをおすすめします。こうすることで、気持ちに余裕が生まれ、より効果的に日々のタスクに取り組めるようになるでしょう。

参考文献