「おうち時間」なんてクソ食らえ
緊急事態宣言が解除された。正直、もう1ヶ月ぐらい外出自粛にしてもらってゆっくりしたかった。私はそもそもインドアな人間なので、自宅で過ごす時間が長くなったことは悪いことだとは思っていなかった。実際、睡眠も、ドラマのイッキ見も、DVD鑑賞も、読書も、掃除も、洗濯も、断捨離も、自炊も。自分が充実させたいと思うコトに時間を使えたことにとても満足している。ただ、通っているフィットネスクラブが臨時休館しているので、体を思う存分に動かすことができなかった。体力は落ちるばかりだ。
と、まあとにかく、普段からひきこもりがちな私にとっては「おうち時間」は最高だったのである。
ただ、この長い長い自分1人の時間は、仕事の面ではなかなかしんどいものがあった。私は現在、会社員なのだけれど副業していて、2つの組織に所属して仕事をしている。いわゆる会社員+副業である。この2つの組織、在宅勤務の期間が延びれば延びるほど、比較すればするほどその差が歴然としていき、愕然とした。「おうち時間」なんてクソ食らえ。そう言いたくなったのは、本業の職場環境での話だ。
本業=会社員として勤めている会社は、旧態依然とした組織のため、急遽始まった在宅勤務は、使い勝手の悪いWebメールと、個人LINEでのやりとりのみ。(かつ未だに決裁、経理、稟議書すべて紙書類で、各所属長の印鑑がないと話が進まない。)これではリモートでのコミュニケーションが上手く行くわけがない。情報共有があって初めて業務が進むポジションで仕事をしているので、これはかなり致命的。イライラが増すばかりで正直あまり居心地のいいものではなかった。ひとまず、はじめからほぼ0の忍耐力を必死に使ってやり抜く所存。
一方で、副業のため所属している組織は、もともと働き方が多様であるため、中堅・大規模組織向けのグループウェア「ガルーン」が導入されている。2018年度を移行期として、2019年度から完全導入されたので、今現在、各人の使い方に差はあれど、基本的には問題なく運用されている。部署内スタッフのスケジュールはもちろん、チャットや社内全体への掲示、内部広報などもこのグループウェアで確認するようになっていて、超ストレスフリー。ここに、メールでのやり取りが加わり、そのバランスは日に日に上手く運用が進んでいるように見えている。(あとは適宜電話も。)
正直、こういう異なる体質の組織に同時に所属していると、自分はどういう組織で働きたいかが明確になっていくから経験としてはありがたい。(どんなコミュニケーションツールを使っているのかは、今後転職する時の大事なポイントになっていくと思う。。。)
「おうち時間」なんてクソ食らえ。というタイトルをつけた理由はもう1つある。「おうち時間」ならびに「Stay at HOME」という言葉がネット上に溢れかえったこの3ヶ月。緊急事態宣言が解除されて(一応)収束に向かっている(とされている)今、「家にいる時間」を取り立てて標語にする次なる意味とはなんだろう、と思ったのだよ。
「おうち時間」という言葉を以ってしてしか、この在宅勤務、自宅待機期間のように、自分と向き合う時間が確保できないなんてのはしんどい。そんなにゆっくりしちゃだめなのかな。「おうち時間」という言葉が出現したことで、「ひきこもり」がリア充ワードに格上げされた感じがするのは私だけかな。やっぱり家で時間を過ごすのは「怠惰」と言われてしまうのかな。とにかく、この生活を手放すのが惜しい。もっと家にいたい。仕事はちゃんとやります。とはいえ、無駄なことは削ぎ落とした働き方をしたい。
と、ここまで書き進めてきたけれど、こうした私の小さな生活が支えられたのは、物流(ヤマト運輸、佐川急便、郵便局など物流関係者の方々にマジ感謝。「物が届く」ってすごいことだよ。)、医療関係者(この自粛期間直接お世話にはならなかったけど、現場は大変だと思う。ただただありがとう。これからも健康保険料ちゃんと払います。)、コンビニ店員さん、スーパーの店員さん、ごみ収集作業員さん、、、などなど自分には見えていない社会生活を支える人がたくさんいたから。大きな社会に守られて、生きているんだなと思った。本当にありがとう。(だからさ、税金払いたいと思う国にしてくれよ、マジで。)
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