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1-3 診断後の生活〜芸術鑑賞

 私は、学生時代から美術や音楽の成績は良いほうでしたので、美術鑑賞や音楽鑑賞は一番手軽に始められることでした。脳梁欠損症の診断後、脳を刺激する手段として美術鑑賞を生活に取り入れるようになりました。

3.美術鑑賞

 『脳は「ものの見方」で進化する』(ボー・ロット著)では、美術を通じて私たちの知覚や「ものの見方」がどのように影響を受け、変化するかを探究しています。芸術作品を鑑賞する際、私たちはその形、色、構図、そしてそれに関連する過去の経験や知識から影響を受けます。美術は私たちに異なる視点や感覚を与える手段であり、それが私たちの脳の進化と創造性を促すと述べられています。

 私は主に、自分自身の悩みや不安、仕事のストレスを感じたときに美術館へ行きます。絵画を静かに眺めることや、アトリエにいるような油絵の具の独特な匂いが私にとっては心地よく、心を落ち着かせます。余裕があるときは、ひとつの絵画をじっくり時間をかけて観察し、鑑賞力を高めるようにしています。

4.音楽鑑賞

 音楽鑑賞もまた脳に刺激を与える良い方法のひとつで、脳梁欠損症の診断後に生活に取り入れたもののひとつです。田中多聞著の『自分でできる音楽療法(心の病気は音楽で治せ)』では、音楽の力を使って心の健康を改善するためには、個人の状態に合った音楽を聴くことでストレスや不安を和らげたり、音楽を演奏することで脳の活性化を図ることができると説明されています。

 音楽はストレス軽減、気分の向上、感情の解放、集中力の向上など、脳の働きにさまざまな影響を与え、心の健康を維持し、治療をサポートする手段として効果的だとされています。注意点として、気分を上げたいときに急にアップテンポの曲を聴くと、かえって逆効果になることもあります。

 私は、集中力が必要なときに好きなアーティストの曲を聴くことで作業効率が上がると感じています。また、リラックスしたいときはクラシックや自然音を聴きます。そして、気分が落ち込んだときには、必ず「Bobby McFerrin - Don’t Worry Be Happy」を口ずさんで、気持ちを明るく保つようにしています。

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