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食品の品種改良と遺伝子組み換えについて

こんにちは!ノルン鍼灸院・管理栄養士,登録販売者のななむらです!


遺伝子組み換えは、大豆やトウモロコシなど、さまざまな作物で行われています。

日本が昔から行っている「品種改良」よりも効率的に作物の性質を変えることができるため、現在、そしてこれからも様々な作物で活用されていくのではないでしょうか。

しかしその一方で、「遺伝子組み換え」で生まれた作物による、人体や環境への影響などについては明らかになっていないことも多いため、たびたび問題視されています。


約1年前の記事ですが、
「アルゼンチン、遺伝子組み換え小麦を承認 世界初」
というものを見つけました。
https://www.afpbb.com/articles/-/3309065

“専門家らは、遺伝子組み換え作物(GMO)の栽培と販売に関して懸念を示し、健康と環境への影響を危惧する消費者らに対するマーケティングの難しさも指摘している。”

とあるように、遺伝子組み換え技術については良い話も悪い話もどちらも耳にすることが多いです。


そもそも遺伝子組み換えって何をしているの?

品種改良とはまた別のこと?

と疑問もたくさんあると思いますので、遺伝子組み換えとは何か、そしてそのメリットやデメリットについてお話していきたいと思います!


▼品種改良とは▼

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品種改良とは、作物の性質を変えるための取り組みとして昔から進められてきた方法です。

人が遺伝子に直接手を加えることはありません。

例えばジャガイモでいうと、さまざまな種類のジャガイモの種を交配させて、害虫に強いジャガイモが誕生するまでそれを続けます。

害虫に強いジャガイモができたら、その種イモを作り、栽培できるようにしていきます。


▼遺伝子組み換えとは▼

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遺伝子組み換えとは、「生物の遺伝子の一部を異なる生物の細胞の遺伝子に入れること」で、人為的に新しい品種を作ることです。

作物などに対し、他の生物の細胞から抽出した遺伝子を組み換え、新たな性質を持たせる方法です。

抽出した遺伝子が持つ、害虫に強い性質や栄養素を上げる効果、除草剤に強い性質などを作物の新たな特性として加えます。

遺伝子組み換え作物としてよく知られているのは大豆やトウモロコシです。

日本では、遺伝子組み換え作物が使用されている食品、もしくは遺伝子組み換え作物が混入している可能性がある食品には、「遺伝子組換え」「遺伝子組換え不分別」といった表記が義務付けられています。

また、遺伝子組み換え作物が使われてない場合には、「遺伝子組換えでない」という表記がされています。

豆腐や納豆などのパッケージを見ると「大豆(遺伝子組み換えでない)」といった表記がされていたりしますね。

ただし、こちらに表示義務はなく、表示不要または任意表示とされています。


▼遺伝子組み換えのメリット▼

遺伝子組み換えのメリットは、求める性質を持たせるためにかかる時間が大幅に短縮できることです。

今まで行われていた品種改良では、新たな性質を持つ作物を作るために、何世代もの交配を行い、求める性質が現れるのを待つ必要がありました。

しかし、遺伝子組み換えであれば、何世代にも渡る交配は不要となり、より早く新たな性質を持つ作物を作ることができます。

また、害虫に強い性質をもつ作物を作ることが出来れば、農薬の散布など害虫除去に関する作業を減らすことが可能になります。

効率を上げ作物の生産量が増加することで、食糧問題の改善も期待できます。


▼遺伝子組み換えのデメリット▼

一方で、遺伝子組み換え作物のデメリットとして、健康と環境への影響があげられます。

健康への影響として、遺伝子組み換えを行った作物が体内に入ると、アレルギーの原因になるのではないかという問題があります。

厚生労働省は、厳しい審査を行っているため、アレルギーを引き起こす可能性があるような作物は市場に出まわらないと発表しています。

しかし、「今後も検証が必要」と主張する研究者も多く、安全性についてはグレーという見方も存在しています。

環境への影響としては、

除草剤に強い性質をもった作物の花粉が、何らかのきっかけで雑草に組み込まれてしまうという可能性があります。

農林水産省は、この可能性は極めて低いと発表していますが、実験方法に問題があると指摘する研究者もいるようです。

自分たちでは遺伝子組み換えの品種を育てていなくても、近隣で遺伝子組み換えの品種を栽培していた場合、何らかのきっかけで遺伝子組み換え作物の花粉が飛散し受粉する可能性があります。

そうして意図せず遺伝子組み換え作物になってしまうということも考えられなくはないということです。


▼世界で広まる遺伝子組み換え作物▼

遺伝子組み換え作物の多くは、大量に生産できることを目的としています。

世界的に消費されるため、より効率的に生産されることが求められます。

その結果として、遺伝子組み換えすることで、目的に合わせた性質を持つ作物をより早く作る動きが生まれました。

農産物をより早く、安全に、そして効率よく栽培可能にする技術は、これからも研究されていくことでしょう。

ただし遺伝子組み換えの作物は、自然界での交配や従来の品種改良では作られない性質を人為的に加えていることや、栽培の経験や摂取し始めた期間が短いため、健康や環境への悪影響がないかといった不安の声が多く上がっています。

遺伝子組み換え作物の安全性については、これからも長い時間をかけて国や研究機関、販売会社などが検証を継続し、人々の不安を取り除いていく必要があるといえます。


参考文献:
SMART AGRI
https://smartagri-jp.com/management/114

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