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【花火でのやけどに注意】安全な遊び方とやけどの処置方法まとめ/キッズドクター看護師からのお便り

こんにちは。キッズドクター看護師の堀です😌
毎日暑い日が続いていますね。夏の風物詩といえば花火。夏の思い出にご家族で花火をしようと計画されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

昨年8月のチャット健康相談では、花火によるやけどのご相談をいただくことが多くありました。また帰省先やキャンプ場などでやけどをし、病院をすぐに受診できずお困りの方も多い印象でした。そこで今回は、花火によるやけどについて詳しくお話させていただきます。

🎇【事例】花火のやけどに注意!子どもがやけどしやすいシチュエーションとは?

自宅のなかでも炊飯器の蒸気や食べ物などでやけどをしてしまうことがありますが、線香花火は370度、吹き出し花火は1100度以上になるとも言われており、花火は身の回りのもののなかではとびぬけて高温です。そのため花火によるやけどは、深いやけどになることが多いと言われています。

花火によるやけどは、1〜3歳の子どもの報告が全体の半数以上をしめています。花火は綺麗で楽しいものですが、火を取り扱っているということを大人が意識することが大切です。子どもが花火でやけどをした事例として、以下のようなものが報告されています。

  • 手持ち花火が着火した瞬間に驚いて花火を振り回し、腕に当たってしまった

  • 花火で遊んでいる最中に花火の火を掴んでしまった

  • サンダルをはいた足の上に火の粉が落ちた

  • 風で火花がスカートに飛んで着火した

  • 手持ち花火の燃えかすを触ってしまった

💡【予防】花火で安全に遊ぶための注意点

安全に楽しむためにも、花火をする際は花火のパッケージに記載されている注意事項や下記のことに注意してください。

  • 3歳以下の子どもには花火を持たせず距離を置いて見せる

  • 大人が一緒に持つ

  • 肌の露出が多い服装や履物を避ける

  • 裾が広がった服やスカートを避ける

  • 花火の風下に立たないようにする

  • 風が強い場合は中止する

  • 花火が終わったらすぐに消火用の水につける

💡【対処法】花火でやけどをしてしまったらどうする?

子どもは大人が予測しない行動をとることがあるため、どんなに気をつけていても思いがけずやけどをしてしまうこともあるかもしれません。

やけどをしてしまったときは、次のステップで対応してください。

①水で冷やす

すぐにコップや洗面器などに水をはって、やけどした部分を10分以上つけましょう。すぐに水につけることで熱が深くまで伝わるのを防ぎ、痛みも緩和してくれます。水は冷たくなくてもかまいません。
服が張り付いてしまっている場合は無理に脱がそうとせず、服の上から冷やしてあげましょう

②皮膚の状態を観察し、保湿する

やけどは乾燥が天敵です。赤くなっている場合はワセリンで保湿して様子を見ましょう。ワセリンは伸ばして薄く塗るのではなく、やけどの部分に厚く乗せるように塗るのがポイントです。

水膨れができている場合はやぶかないようにします。もし破れてしまった場合は、染み出してくる液体を清潔なガーゼなどで優しくおさえましょう。その後、ワセリンを塗って保護します。水膨れの皮は無理にはがさないようにしてくださいね。

ハイドロコロイド製剤のような湿潤療法を目的とする絆創膏(キズパワーパッドなど)は、皮膚に張り付いたり感染の兆候に気づけなかったりする可能性があるため、おすすめしません。

③必要に応じて受診する

水膨れができたときや破れたときは、翌日には皮膚科や小児科を受診すると安心です。感染予防のために軟膏が処方されることがあります。

また以下のようなときは、翌日まで待たずにすぐに受診するようにしてください。土日や夜間でも、救急病院を受診しましょう。

  • やけどした箇所の皮膚が白または黒くなっている

  • 冷やしても痛みがおさまらない

  • 顔、陰部をやけどした

  • やけどの範囲が子どもの手のひらを超えている

  • 意識がない、ぐったりしている

  • 苦しんでいる

判断に迷ったときは、キッズドクターのチャット健康相談やオンライン診療でも対応が可能です。
オンライン診療は土日やお盆も診療をしているので、やけど以外にも体調不良など心配な症状がある際にはご検討くださいね。

今月も元気に過ごしましょう😊

今月も看護師からのお便りをお読みいただきありがとうございました!
毎日の暑さに体力を奪われ体調を崩していないでしょうか?ご家族皆さま元気に過ごして、夏の楽しい思い出をたくさん作れるといいですね🌻また来月お会いしましょう!