◆ちょっと加筆◆ 東野圭吾氏原作の映画をいくつか一気に観た感想
いきなり
「つまらん」
と言ってしまったんだけど、
前にも話したけど、映画の感想っていうのは、
ラーメンの味と一緒で、人によって好みがある。
だから
「そんなことない!面白い!」という感想も当然あるだろう。
でもそれはその人の感想であって、
もしその感想が大多数であったとしても、
私の意見とは違う。ただそれだけ。
ということをお忘れなく。
さて、私が観た映画は以下のとおり。
新参者(TVドラマ)
TV SP「赤い指」
TV SP「眠りの森」
麒麟の翼
祈りの幕が下りる時
容疑者Xの献身
真夏の方程式
マスカレードホテル
どれもこれも有名な作品だし、役者も豪華だったので、
タイトルだけでも知っている人は多いだろう。
新参者シリーズは、阿部寛さん。
「容疑者〜」と「真夏〜」は福山雅治さん。
そして「マスカレード〜」は木村拓哉さん。
その他、中井貴一さん、松嶋菜々子さん、堤真一さん、前田吟さん、
そして長澤まさみさん。
いや〜すごく予算あったんだなっていうくらい豪華。
そして予算があるから宣伝も良く、前評判も良い。
なので、
観てやろうかな、って思った。
って、
どっから目線だ?
実は東野圭吾氏の作品は、小説をその昔読んでいる。
何を読んだか忘れちゃったんだけど、そのとき食指が動かなかった。
大人気の作家だから面白いはず、という先入観が余計にそう思わせたのかもしれなかったが、それ以来どんなに話題になっても読まなかったし、
観なかった。
しかし、今回なぜか観てしまった。
最初に観たのは、
「容疑者Xの献身」だった。
福山雅治さん主演のドラマ「ガリレオ」シリーズの映画第1弾だ。
10年くらい前の作品だったんだけど、その頃から私は地上波をほとんど見なくなっていた。この作品に限らず、テレビドラマはリアルタイムではなく、サブスクに上がってきた作品を一気に観ている。
しかし、このシリーズは観ていなかったのだが、「容疑者Xの献身」はあらすじを知っていた。こちらも前評判が良く、当時どんな話なのか宣伝をしていた。天才物理学者と天才数学者の対決、みたいなキャッチコピーで、
その天才数学者が「容疑者X」で堤真一さんが演じていた。ここに惹かれて
観てみようと思った。
で、感想だけど、
これは例外。
面白かった。
いやね、犯罪としてはどうなのよ、ってところはあるにしても、
人間を描いているところはとてもよかった。
福山雅治さん演じる湯川先生が「あいつ恋をしている」というセリフ。
そしてその恋をしている堤真一さん演じる石神の切なさ。
なんか、悲しくなっちゃった。観てて。
だから、
なんだ、東野圭吾氏、イケるじゃない。
って思って、そのままシリーズ第2弾の「真夏の方程式」を観た。
こちらはなんの前評判も知らずに観た。
これは後味が悪かった。
話の結末でもその点に触れているけれど、私も少年のその後は見守ってやりたくなった。
私は、「後味が悪い結末の映画は良くない」とは思わない。
そういう意味ではこの作品も悪くない。
次観たのが「新参者」。
ドラマ「新参者」も「ガリレオ」同様うっすら知ってはいたけど、チラリとも観ていなかった。
最近になって人形町が舞台になっていることを知った私は、大好きな街だし、どれ観てみようかと思ったのだ。
やっぱり、どこ目線だ?
しかし、だ。
果たして感想は冒頭のとおりだ。
ドラマは1話完結のように進めながら、本筋に触れていく。
面白い展開だったので最後まで観進めていった。
が、最後の最後で犯人がわかったとき、愕然とした。
だって、本当の事件だったら、すぐに解き止められるような犯人と
その動機だったから。全くその犯人には触れずに描くもんだから、
観ているほうは気づかないも何もない。
そりゃあないだろうが。
まあそういう描き方なのだろうけど、
最後までわからなかった。というか今までのソレ、
目眩し?
音楽と役者が良かったので、そのままシリーズを観続けた。
しかし、これがどれもこれも
作品を盛り上げるための「演出」なのかもしれないが、
観ていて混乱するような、不要な演出だった。
映画の演出じゃなくて、ストーリーの問題。
最短距離で目的地に着く必要はなくても、
あまりにも寄り道をしすぎては、目的地に着く前に疲れるし、
目的地に着いたときの感動は薄れる、って感じ。
もっというと、
白ける。
ガリレオシリーズは謎解きをするのが、警察じゃなくて
物理学者で、その視点から解くというものだからよかったけど、
新参者シリーズは謎を解くのは警察。
しかし、その警察が本当にそれでいいのか?っ突っ込むところが満載すぎる。
特に「祈りの〜」が私はだめだった。
無知な父親と娘はまあいいとして、
いや〜そんな警察ありえない。
捜査が雑すぎる。その割には時間がかかりすぎる。
リアリティを追求する警察ものを描きたいのではないというのはわかる。
どちらかというと人間を描きたいのだろう。
でもその人間をもっとリアルに描いて欲しい。
借金を作った母親、そこから夜逃げをする父娘。
娘がレイプされそうになって相手を殺害してしまう。
この悲惨な状況だけど、その後の父親の行動が信じられない。
信じられない、というのは物理的には不可能だと推測されることが映画内ではスルーされていること。
こういうのがイヤ。
観ている人の気持ちは無視されている感じがしてならなかった。
この映画の評価はとても良いので、
私がとりわけひねくれているのかもしれない。
でも、
「祈りの幕が下りる時」
なんの祈りだ?
祈りたいのはこっちだ!
って言いたい。
と、言いたい放題なんだけど、
まだまだ気になっている作品がある。
またおんなじような感想になるかもしれないけど、
でもまた違う感想が出るかもしれない。
気になる作品は
「手紙」
私は良い意味で驚愕したい。
なんだかいい結果が出るまで占いをし続けるような感覚だな〜笑。
いただけるなら喜んでいただきます。