「課金欲で痩せるダイエット」を考えてみた
Googleの検索窓に「ソシャゲ 課金」と入力すると、
「無駄」とか「後悔」とかザ・ネガティブワーズが予測候補に現れる。
これはもはや天下のGoogle様が「課金はやめとけ」と信託を下さっているに違いない。オンラインで。しかも無料で。
Google様が間違えることがあるだろうか?いや、ない。
つまり人類はソシャゲに課金なんかしちゃいけないということだ。
そんなことをしたら「無駄」で「後悔」を生むということだ。
やっぱり課金はやめておくか ──────
そうは問屋が卸さないのが課金ユーザーである。
天下のGoogle様や、
正しい手続きを踏んで聴取されたアンケートの結果や、
今まで時に厳しく時に優しく育ててくれた両親がなんと言おうと、
一生手で触れることのできないものを手に入れるために財布の口を開けるのが課金ユーザーである。
そう、何を隠そう、私もその一人だ。
とはいっても、これまでに課金した額は3万円程度。
名だたる課金ユーザーのなかでは底辺のほうだ。まだまだ歩兵である。と信じている。
自分の課金歴について少し話すと、
私が人生で初めて”課金”をしたのは中学生の頃。
当時は思春期真っ只なか、興味を持ったのは成人男性向けマンガだった。
しかし中学生にはお金がない。しかも「成人向けのものを読んでいる」なんて、誰にも、そう見知らぬコンビニ店員にだって知られるわけにはいかない。とはいえちょっとは読みたい。
考えあぐねた私が取ったのは、無料試し読みが出来るマンガをひたすら読み漁るという方法だった。
試し読みをしたことがある人ならわかることだが、試し読みができるページというのはほんの数ページしかない。そのうえ、いつもとてもいいところで試し読みが終わる。
「もっと読みたい」と思わせて買ってもらう商売なのだから当たり前の話ではあるのだが、これが非常に辛い。例えるなら「レストランの厨房がよく見える席に通されたのに一品も食べれずに帰る」のと同じくらい辛い。
(図らずも、作り手への失礼さも同じくらいである。)
中学生の私はそれでも”無料試し読み”という枠のなかでずっと楽しんでいた。なにせお金がなかったから。
こうして冒頭数ページで満たされる毎日を送っていた中学生の私だったが、それでも初課金の瞬間は訪れた。
この手の話が苦手な方もいると思うので詳細は割愛するが、自分の癖に刺さり過ぎた作品に出会ってしまったのである。
「続きを読みたい」という欲、自身の懐事情、中学生時代に強く根付いた社会的感情。悩みに悩んだ末、私はコンビニに駆け込み貯金をカードに換えた。
これが課金ユーザー私の誕生の瞬間である。
それからというもの「後悔しない?」と自分に問いかけ「うん、後悔しない」と答えられたものについてはお金を払うようになった。
まぁ、結局後悔はするんだけどね。
そして今も、課金欲と戦いながら日々を生きている。
最近はというと「原神」というゲームにハマっている。
リリース当時、秋葉原駅などでどでかい広告が貼られていたあれである。
このゲーム、公式サイトを一目見ていただくと分かる通り、キャラがめちゃくちゃ可愛い。しかもぬるぬる動く。
「原神」を知らないひと向けに説明すると、
このゲームは「毎日まめにプレイをする」か「課金」をしないとキャラガチャを引けない仕組みになっている。つまり「課金」を避けたいのであれば「毎日まめにプレイ」をしなければならない。
ここでよく考えてみよう。
「毎日まめにプレイをする」というのはどういうことだろうか?
1日に1回以上ゲームの世界に入り、可愛いキャラが鈴の音のような声で話しているのを目にしたり。より快適にストーリーを進めるために攻略や育成のコツをYoutubeで調べ、可愛いキャラが可憐に動きまわる動画を観たり。
すると人間というのは、不思議かな、キャラがいっぱい欲しくなるのである。
キャラを引くには毎日まめにプレイをする必要がある。毎日まめにプレイをすると、毎日プレイして得られるキャラより多くキャラが引きたくなる。
要するに「毎日まめにプレイをする」=「キャラが引きたくなる日々を送る」ということなのである。
これがmiHoYoの手口。うまい、うますぎる。
例に漏れず、日々miHoYoの手のひらで踊る毎日を送る私だが、
こんな私ももう社会人。欲望のままに課金してしまうほどちょろくはない。
中学時代と同じようにきちんと財布と話し合い、
「どうしたら課金沼にハマらず課金ができるか」を考え抜いた。
そして、
ダイエットのご褒美=課金にしたら最強では???
と思い至った。
在宅勤務にかまけて暴食したツケがお腹周りについてきたところだし、ちょうどよいのでは?我ながら天才では?(ただし出来るとは言ってない。)
これは妙案だということで、早速始めてみようと思う。
名付けて、
課金ダイエット。
課金できる嬉しさにウキウキしながら考えた課金額がこちら。
1,000歩(1,000歩が基準)歩いたら100円
100kcal制限(1,600kcalが基準)できたら100円
10分筋トレできたら100円
これを1日ずつ精算して足し算・引き算していき、
月末までに貯まった額を翌月に課金できる。
つまり毎日500円分づつ頑張れば、次の月に15,000円の課金していい券が発行されるということ。
ちなみにこんな感じで記録していきます。
ということで、まずは1週間続けてみよう。ではでは。
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