1歳の頃に亡くなった父が怒った
私の実父は1歳の頃、交通事故で亡くなっています。
母はとても霊感が強く、霊能者から自分のところで修行しないかと声がけがありましたが、ただでさえ視えて恐ろしいのに、なんで他人の霊関係まで!と、断った経験の持ち主。
ここまでが前提。
家出を繰り返していた18歳の頃
養父と母の躾が極端に厳しく、反発して家出を繰り返していた18歳の頃。
居場所さえ確保できれば手段を選ばず、ナンパされてその人の家に居候することを繰り返していました。
黒い人影
その頃、ナンパで知り合った男性のアパートに転がり込んでいた私。
彼が仕事に行っていた昼前、ゴロゴロしているうちにうとうととうたた寝をしていました。
すると、目線の先にある玄関から誰か入ってきました。
それは真っ黒い人影でしたが、ボーッとした頭で、彼がお昼で戻ってきたのかと思って見ていました。
その人影は真っ直ぐ奥の部屋にいる自分の元へきて、いきなり馬乗りになり、首を絞めてきたのです。
あ!彼じゃない!
親指が首に食い込み、苦しくて呼吸ができません。
必死にその手を首からほどき、相手の親指を思い切り噛みました。
でも、噛んだ親指は人間のそれではありませんでした。なぜなら、指の感触がなく、噛んだ私の歯が噛み合わさったのです。
まるで何も噛んでいないかのように。
驚いた私は飛び跳ねて起き上がりました。
そこにあるのは静寂があるだけで、玄関も施錠されたままでした。
衝撃すぎた母の話
その日の夕方、ドアがノックされました。
そこには母が立っていました。
「家に帰ろう。行くよ」
とだけ言い、私を自宅に連れ帰りました。
自宅に戻ってから母が言うには
なんであそこにいるか分かったと思う?
毎晩あんたの父親が夢枕に立って、あいつはここにいるから迎えに行けと言うんだよ。
帰りたくても帰れずにいるから迎えに行ってやれ。そう言うんだよ。
あんたの記憶にはない父親かもしれないけど、みられてるんだよ。
衝撃でした。
確かに厳しすぎる環境に嫌気がさして家を飛び出しましたが、家に戻る落とし所が見つけられず、このままではマズイと自分でも思っていたので。
だとしたら、昼前私に馬乗りになって首を絞めてきたのは、養父と母に反抗し、自由奔放にふるまう自分に亡くなった父が怒っているのと心配してるので、私を戒めたのではないか、、、、
若くして亡くなった実父の年齢をとっくの昔に越した歳になり、子供もあの頃の自分の年齢を遥かに超えた今。
なんて浅はかで親に迷惑と心配ばかりかけてきたのかと、過去の自分をぶん殴りたい。
事故で20代で急逝した実父は、何十年たった今でも、きっと色んな意味で見守り続けてるのだろうなと思います。
あの親指を噛んだらグニャリとして歯が噛み合ってしまった時の衝撃は、今でも鮮明に思い出され、身震いしてしまいます。
犬の多頭飼いでわんこのためにIT企業でがむしゃらに働いています。 犬のこと、我が家の不思議現象などをお届けします。