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自分の人生のキャッシュフロー計算書を考える
貸借対照表、損益計算書ときて、キャッシュフロー計算書です。
損益計算書上で利益が上がっていても、必ずしも現金がプラスとは限りません。
固定資産を現金で購入したとして、購入時点で現金は出ていきますが、企業会計上、あるいは税務上、減価償却のルールに基づいて費用は一定期間に分けて計上していきます。100万円のモノを購入して、例えば5年に一定額、20万円づつ費用計上するとして、最初の年に現金は100万円出て行っているけど費用計上されるのは20万のみ。
仮にその年、税引き前利益が50万円だったとします。出て行った100万円のうち80万円は費用にカウントされていません。
あれ、なんか現金足りる?微妙じゃない?社長、大丈夫?え、税理士に聞いてくれ?え?
損益計算書の利益と現金の増減は必ずしも同じタイミングではありません。現金が尽きたら会社は終わりなので、その増減、残高の管理は重要です。キャッシュフロー計算書は、企業の現金の出入りを表します。
個人でも、ある月の家計簿が黒字でも、翌月クレジットカードの引き落としの時に口座残高が足らない、という事はおこり得ます。
BS,PL,CS. 一体的に把握することが大切ですね。
さて、キャッシュフロー計算書は、
・営業活動によるキャッシュフロー(本業での現金の動き)
・投資活動によるキャシュフロー(のちに営業活動によるキャッシュフローを増やすための投資、あるいは株式の運用などによる現金の動き)
・財務活動によるキャッシュフロー(資金調達による現金の動き)
の3つの項目に分かれています。
簿記を勉強していた時にはいまいちわからなかったのですが、
「財務3表一体理解法」による、
企業の活動は
1お金を集める
2投資をする
3利益を上げる
の3ステップに集約される
というシンプルな考え方に当てはめると、すっとハマります。
では、自分個人のキャッシュフロー計算書について振り返ってみると。
2022年 PL大幅黒字
営業CF:-
投資CF:-
財務CF:強めに+
2023年 PLやや黒字
営業CF:+
投資CF:-
財務CF:特になし
2024年 赤字見込み
営業CF:-
投資CF:やや強めに-
財務CF:特になし
2022年は臨時収入を生活を整える家具や家電を買って投資CFはマイナス、あまり自炊をしなかったので営業CFがマイナス。
(話それますが、生命維持のための食費は人件費、健康増進のための食事は設備投資、楽しみのための食事は福利厚生費、または接待交際費、あるいは経験としての食事も無形資産への投資、と、当てはめ方はいろいろ考えられますね)
2023年は住民税が高かったもののやりくりしてトントン、2024年は積極的な投資で投資CFマイナス。
個人で考えるとカードによる出費と引き落としのタイムラグはせいぜい1か月なので、ほぼ損益計算書に沿った動きではありますが、損益計算書だけ見ていた時には意識しなかった「現金や銀行口座の残高」の推移が、キャッシュフロー計算書の視点で意識されてきます。当然ですが、2024年から残高のグラフが下降しています。
損益計算書を振り返ると、もっと投資してもよかったのでは、との考えに至りましたが、では、その「もっと」はどれくらいなのか、キャッシュフロー計算書と合わせて残高推移とのバランスよく考えることが重要だと思いました。
また、残高は貸借対照表にも記載されますが、貸借対象はある1時点での資産状況なので、推移という視点はキャッシュフロー計算書をみて把握できますね。
ダイエットでもそうですが、その時の体重に一喜一憂するのでなく、体重の変化のグラフが下降トレンドになっているかが重要ですし、長期投資も日々の株価よりもトレンドが重要です。
あとはやはり、営業CFをいかに大きくしていけるか。投資・財務CFもそのためにあります。がんばらねば。
ノースkでした。