スタンフォードMBA留学記(2024年卒業) ③リーダーシップ編その1
1学科目に全員が履修しなければならないLeadership Laboratoryというリーダーシップの授業があります。
ざっくり、6人のチームで毎週色々な想定でロールプレイをしながら良きリーダーになれるよう練習するという授業です。一人ひとりどこを伸ばしたいか、どこを直したいかの目標を立てて、フィードバックし合ってお互いが目標を達成できるようにします。
ここで私はいきなり文化の壁にぶち当たり苦戦しました笑 というのも、日本でよしとされているリーダー像と、アメリカでの理想のリーダー像が違いすぎたのです。
日本では、謙虚に背中で見せるリーダーを目指していました。メンバーたちのモチベーションを考えて、頭ごなしに否定したり命令するようなことはできませんでした。こんなリーダーと働きたくないですか?笑 私がメンバーとして尊敬していたリーダーたちはまさにこんな感じでした。
しかし、アメリカでは、これではダメらしいのです、、、自信満々で、はっきりノーと言ったり、有無を言わせずにこうしろと言ったりすべきらしいのです。
ノーと言えない日本人だった私には受難の日々が始まりました。ロールプレイで相手が強く出てくると、無意識のうちにひるんでしまう。強く断定しないといけないのに、すぐにI thinkとか付けてマイルドにしてしまう。攻撃しないといけないときにも攻撃力ゼロ。
とても助かったのが、私が文化の違いに苦しんでいる様子を見て、一緒に練習しているチームメイトたちが一丸となって私の目標達成のために動いてくれたことでした。ロールプレイのときに、少しずつ難易度を上げながら私がはっきり強く話す練習ができるような機会をたくさん作ってくれました。
ダイバーシティとか言いながら、なぜ多様なリーダー像は評価されないのか、なぜこちらが合わせないといけないのかと納得いかない気持ちになったこともありました。ただ、チームメイトたちが私のことを切り捨てずにサポートしてくれたことはありがたかったです。そして、これもチームメイトたちが指摘してくれたのですが、日米両極端のリーダーシップスタイルを併せ持って自由自在に使い分けられるのが最強という事実に思い至りました。
この授業が終わったあとも、様々な機会で、あーもうほんと無理と思いながらも練習を続けたら、はっきり強く話せるようになりました。当初は予想もできなかったことに、2つのクラブ活動や、グローバルスタディトリップのリーダーになりました。
めでたしめでたし。とは終わらず、より多様な文化を包含できるリーダーになるための修行は続きます。