エホバの証人二世のトラウマ世界〜12年間の歪んだ教育③
この文章はある特定の組織や人物を誹謗中傷したり、傷つけたり、貶める意図は全くありません。また、信仰の自由を否定するものでもありません。個人的な感情を凝縮した文章です。古い記憶の中には、間違いや歪曲が多々あり時系列もバラバラだと思いますが、本筋には問題はないので確認作業はしません。
取り戻せない失った時間と尊厳
エホバの証人の教義をもとに、世的な娯楽はサタンの誘惑・罠だから排除しなさい。と教育された僕でしたが、周りにいる同級生達が本当に羨ましかった。
本当に羨ましくて苦しかったし、憎かった。
普通にテレビや漫画を見て、ファミコンで遊び、ワイワイ話している事が羨ましかった。うまく話を合わそうとしましたが、実際に自分がやった事が無いことも多く、罪悪感も重なり、誤魔化したり、嘘をつく事も多かった日常でした。
辻褄が合わなくなり、苦しい言い訳をして、同級生に嘘つき呼ばわりされる事もありました。それも苦しかった。
乱暴な言動で解決させようとする事も多かったと思います。乱暴な行為は親にバレやしないかびくつきながらしていました。そこに神の教えなどありません。あくまで親バレが絶対的な恐怖でした。
同級生達の言動を悪だと思い込もうとしても羨ましくて仕方がなかった。
この宗教に属していることが恥ずかしくて、何とか隠したくて、ばれたくないとビクビクする感情がいつもありました。
そんな僕は大人になると、全てを取り戻すかのように、自由と快楽を追い求め、漫画を買い漁り、何千時間とゲームを堪能し、アニメに浸かり、おもちゃやプラモデルを大量に購入し、サブカルチャーやオタク文化、エロス、神社仏閣やお城を巡る歴史の旅、海外旅行でのバカンス、コンサートや格闘技のイベントなど興味のあるものを貪りました。現在ではそこまで貪欲ではありませんが、家にいる間は四六時中パソコンの前でネットの世界で様々な娯楽に興じています。
だけど、失った子供の頃の時間も尊厳も取り戻す事はできません。
悪魔に祈る毎日
教団に所属する自分と学校にいる自分、本当(だと思われる)の自分を使い分けながら、自己逃避と現実逃避を繰り返し、教義を守らないと存在を否定するという脅しを受け続けいつも不安定だった僕はいつもこんなことを考えていました。
自分なんかこの場所から消えてしまえ。
こんな苦しみを与えるなら、子供なんか産むな!
そもそもこんな人生は失敗だ。生まれてきた事が間違いだ。
僕を苦しめる母親や、宗教にのめり込む母親を止めない父親、教団の人間なんか消えてなくなれ。
集会場に刃物を持った悪者が突然現れて、全て消してしまえ。
今ここで火事が起きて全てを消し去ってしまえ。
ここではないどっかへ行きたい。(どっか行こう。がその頃の口癖です。)
ひとりになりたい。
家族が全員居なくなったら聖書の教えを強要しない孤児院で幸せに暮らせるのにと考えました。
床に鏡を寝かせ天井を写し覗き込みながら、この鏡の中に入ったら誰もいない世界があると空想する、そんなカオスな日常でした。
なんなら、神様ではなく、悪魔に祈ってました。下校中にウ◯コがしたくなって家まで耐えられるようにサタンに祈ってました。神様なんかよりサタンの方が僕の願いを叶えてくれると本気で思っていました。
こんな毎日どうなっても構わない。例えサタンに心も体も食べられても、この苦しい現実から逃れる事ができるのなら、嬉しいと思っていましたし望んでいました。
この身体と引き換えに自分の欲が果たせるなら、それでいいと思っていました。この欲の感情がお前の栄養なんだろ?僕と契約しよう。みたいな事を大人になった今だから言葉にできますが、そんな事を毎日思っていました。
だけど反面、神様に対する後ろめたさと母親への恐怖を同時に感じ、不安で不安で仕方なかった感情も同居してました。
こんな事をいつも子供期の僕は考えてました。今考えてもかなり過酷で危険な日常です。幸いな事に犯罪を犯し警察や裁判所にご迷惑をお掛けするような事はありませんでしたが、サイコパスの有力候補と言っても大袈裟ではないと思います。
今考えても、神様を信じていたのか。親に逆らえなくて言われるがままこなしていただけなのか。全く神様を否定していたのか。本当は何をどう考えていたのか。本当の自分が誰なのか。よくわかりませんが、確かな事は母親からは逃れられなかったという事実です。
理不尽なセリフと更なる反発
時々反発する僕に母親は、「ママ達は大人だからあなたよりはるかに多くの経験をして、エホバを信じる事を決めたの。だから間違いの無い正しい行為なの。あなたに世の中の辛い事をわざわざさせたくないの。そんな事は時間の無駄。余計な事をしたり考えたりしなくていいから、ママの言う事を聞きなさい。大人の言う事を聞きなさい。」と教義的ではない、理不尽なセリフを何度も言いました。
その言葉を僕は黙って聞いていましたが、僕の心には全く響かず、更なる反発を呼び込む言葉以外の何物でもありませんでした。
当時の母親は現在の僕より年下ですが、深い洗脳状態にいたとしか考えられません。
当時の僕にこのような考えや感情があった事は、当時も現在もですが、両親に話したことはありません。というより、現在でも、我が家では、タブーというか、誰もエホバの証人についての話題に触れません。
直接母親にあの時はこう思っていた。苦しかった。と言うことを責めたり伝えた事はありません。それがさらに自分の問題を拗らせ苦しめていると最近になって分かりました。
長い間オブラートに包み所々誤魔化しながら話していた奥さんにこの問題について全てを隠さずぶつけたら、バシッと言われてしまいました。それから、この文章を書く事は必要だという事も言われました。
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