【17880円→約2500円】18きっぷ旅の楽しみ方についてまとめつつ奈良〜四国までの日帰り旅を振り返る。
日本全国どんな場所でもたったの2500円程度でいけてしまう夢のような切符がある。
その名も青春18きっぷ。5日分で12050円で日本全国のJR普通・快速列車に乗り放題のその切符は1日あたり約2500円とあまりにも常識外な格安移動を実現することができる。
私(キタキタ)はこの切符を使って小学生や中学生を引き連れて一緒に旅をする企画をやっている。
今年の夏は北海道の新千歳からスタートして、北海道の東端である知床に行き、苫小牧からフェリー、八戸についてからは水戸を経由して奈良まで帰るという片道2000kmオーバー&累計移動40時間(片道)という壮大な旅をしてきた。
そんな18きっぷマイスターの私ではあるが、18きっぷそのものについて書いた記事が未だ存在しないことに気づいた。
いい機会なので、参考までに私が直近の旅を参考に18きっぷとは何か、その旅の魅力とは何かについて存分に語り尽くしてみようと思う。
次の18きっぷのシーズンは12/1から来年1/10まで。
この記事を見ることで、18きっぷを使って旅をしてみたい!とかキタキタの旅に着いていってみたい!なんて人が増えることを祈りたい。
また、最後に冬シーズンの企画についての告知もあるので、18きっぷ遠足が気になっていた人も是非最後までみてほしい。
最もお得かつ便利な切符・青春18きっぷ
昨日9/10が18きっぷ夏シーズン最終日ということで奈良から阿波池田まで日帰り旅行をした。
普通に新幹線や特急列車を使えば往復17880円なのだが、今回なんと2410円で旅をすることができた。割引率で考えると驚異の87%OFF。金額にして15470円もお得に旅行をすることができた。
そんな青春18きっぷの仕様は大きく以下の3点だ。
①特定の期間中にしか使えない
青春18きっぷは信じられないくらいにお得なきっぷなので、いつでも使えるわけではない。
主に春・夏・冬の長期休みのある3シーズンの間に発売されるため、一年のうち4ヶ月程度しか使える時期がない。
なお、類似の切符として秋の乗り放題パス(3日間連続使用で7850円。10月5日〜10月20日まで)や北海道&東日本パス(北海道&JR東日本エリア限定。7日間連続使用で11330円。期間はだいたい18きっぷと同じ)などがある。
また、JR九州の株主優待券もエリア限定であるものの、同様の効果を持っている。
②JRの普通列車・快速列車しか乗れない
お得なきっぷであるため、18きっぷでは特急列車や新幹線を使うことができない。
もし使いたい場合には別途乗車券と特急券を購入する必要がある。
そのため、青春18きっぷの移動は恐ろしく時間がかかる。
参考までに、東京〜新大阪が新幹線を使った場合に約2時間半で到着できるが、18きっぷだと最速で8時間40分かかる。
よく勘違いされるが、青春18きっぷに利用年齢制限はない。別に18歳でなくても、29歳(私)や70歳の人でも使えるが、それだけの長時間移動を考えるとある程度体力のある人か鉄道マニアにしか使えない切符だろう。
③5回分セットで12050円。一人でも複数人でも使える
そんなデメリットを乗り越えまで使いたい理由はその圧倒的な安さと手軽さだろう。
青春18きっぷはみどりの窓口やチケットショップに限らずなんと普通の指定席券売機で購入することができる。(券売機の「お得なきっぷ」から購入可能)
そして、前日までの購入などの制限はなく、買ったその瞬間からすぐに使うことができる。
また、18きっぷはこのように乗車日ごとに車掌さんからスタンプを押してもらって車掌さんに見せることで改札を通るのだが、複数人で1枚のきっぷを使うこともできる。
1スタンプ1日分であるので、1枚の切符に同じ日付のスタンプを3つ押してもらえば3人で1日乗り放題の切符を使うことができる。
つまり、グループで18きっぷ旅をする場合には一人一枚ずつ買う必要がない。
また、少し割高にはなってしまうものの、チケットショップに行けば1日分だけとか3日分だけとかで買うこともできる。逆に、余ったらチケットショップで買い取ってもらうこともできる。
個人的にはあえて余らせておいて、「もったいないから」という理由で思い立ったときに交通費を気にせずにどこかにいくことができるのが大変に良いので、余らせて無理に使うことをオススメしたい。
あえてゆっくり旅をするメリット
移動速度が落ちれば落ちるほど寄り道がしやすくなる。
例えば、車よりも自転車の方が寄り道しやすいし、飛行機よりも電車のほうが途中の景色が見えやすい。
18きっぷはたくさんの乗り換えを強制されるため、思いもよらぬ場所で停車する。
その都度、僕は駅から外に出て周辺を散策するのだけれども、それによって見つかるおいしいお店や面白い土地の歴史なんかを知ることができる。
例えば、長野の塩尻駅ではホーム端に葡萄畑があり、駅すぐ近くの案内所で最高品質の塩尻ワインを買うことができるだけでなく、駅そば唯一の石臼引きのざるそばなんかを食べることができる。
また、首都圏や関西都市圏を除いて一つの県を脱出する度に乗り換えが発生するので、県の位置関係や大きさなんかもわかりやすい。
さらに、だいたいの駅では地元のことを紹介するような展示があるので、文化や名物の発見も容易い。
社会の先生をしているとき、こうして18きっぷで回った経験が大いに授業に役立った。
また、食べ物やご当地品が大好きなので、観光情報に乗らないようなご当地グルメの情報も知れるようになった。
そして、先日城崎温泉に行った道中ではコウノトリを見ることもできた。
いろんな駅を巡ったり、車窓を眺めるだけでも十分楽しいし、楽しめちゃう。そういう味わい方ができるのも18きっぷの良いところ。
青春18きっぷの賢い使い方〜初心者編〜
ここからは実際に18きっぷを使ってみたいor使ってみたいけど体力が不安という人に向けた解説になる。
実は短い距離であっても18きっぷを使った方がお得なケースがいくつかある。
例えば東京から宇都宮に行く場合。こちらは通常運賃だと往復で3960円、新幹線だと8980円だ。
しかし、日帰り想定で18きっぷを使えばたったの2410円。また、JR東日本であるため、追加でお金を払えば普通列車グリーン車にも乗ることができるので、それほど疲れることはない。
そして、初心者の人は限界ラインとして乗車時間4時間を一つの目安にするといいだろう。
これは1回〜2回ほど乗り換えをする程度でダイヤミスをする心配はないし、東京であれば福島県の郡山駅や静岡県の浜松駅に新潟県の越後湯沢駅など結構いろんなところに行くことができる。
大阪駅発であっても名古屋を越えて浜松、香川の高松や城崎温泉、そして広島県の尾道などかなり旅行感を味わうことができる。
また、JR東日本エリアにおいて、快速列車の豪華な車両が指定席券を買うだけで乗れてしまうことも多いので、そのような電車が走っているエリアまで新幹線を使って、現地での周遊に18きっぷを使うのもあり。
このように、乗るだけで楽しい電車も結構あるので電車に乗ることそのものが楽しみになることも。
ルートの調べ方
なお、ルートの検索はジョルダンの青春18きっぷ検索(パソコン版のみ)が間違いはないが、時間効率を考えて僕は普段あえてYahoo乗換検索を利用している。(アプリもこれが便利)
こちらで「手段」のすべての項目のチェックを外すと普通列車のみを使った電車のルートを出してくれる。ただし、「最も安い」ルートを選ぶと私鉄が混じっていることもしばしばあるので要注意。(JRと書かれているルートのみを使うこと。)
オマケ:僕がジョルダン18きっぷ検索を使わない理由
時短のために18きっぷで使えない電車に乗ることもあるので、あえてyahoo乗換を使ってます。一番露骨なのが博多〜姪浜間。地下鉄だと300円で20分程度でいけるのに…..
青春18きっぷの賢い使い方〜上級者&限界節約志向者向け〜
ここからはとにかく安く旅行したい貧乏学生や限界フリーランス向けのお話になる。
基本的に始発で東京や大阪を出発して夕方18時くらいに着く距離が人間の限界だと考えている。だいたい片道12時間くらいを想定してもらえればいい。
具体的に言うと、東京からであれば香川の高松や高山線経由の富山、大阪からであれば博多や宇都宮などだ。
なお、東京から1日で行ける限界の距離が島根県の出雲市や山口県の新山口駅、そして青森駅。大阪からだと仙台や熊本あたりだろう。
また、東京〜大阪の平日の夜行バスが異様に安い(18きっぷ1枚分くらい)ことを利用して、この区間のみ夜行バスを使うのも1つの手だ。
あるいは宇都宮〜郡山間や広島〜徳山、三島〜浜松(一度、静岡で途中下車するようなきっぷの買い方をすると500円ほど安くなる)のような普通列車で行くとやたら遠かったり、ダイヤが不安定だったりする区間で新幹線を使うと比較的安く遠くに、あるいは早く行くことができるのも選択肢としていれてみるといい。
18きっぷの楽しみ方〜丸亀でうどん食べて、金比羅山をエンジョイして、谷のサウナをキメる〜
ここからは旅のイメージを掴んでもらうために、実際に僕の一人旅の様子を書いていく。
今回の目的地は阿波池田駅。四国4県に隣接する徳島県の駅だ。
旅のスタートは王寺駅(奈良県)朝5時半くらいに最初の電車が出る。
そこから大和路線を使って一本で大阪駅へ。
大阪駅で階段を登って乗り換えをすると、セブンイレブンがあるので、ここで先方へのお土産となる赤福を購入したり、電車の中で食べるオヤツや水を調達する。
大阪駅からは新快速で一気に兵庫県の西エリアの大都市・姫路駅に向かう。
道中、一ノ谷の合戦があった須磨海岸や明石海峡大橋などの絶景を楽しむことができる。
また、姫路駅には有名なえきそば(中華麺の駅そば。ファンが多い)があるので、時間に余裕があればそれを食べてみてもいい。あるいは改札を出ればフードコートもあるので、加古川デミカツなどのご当地グルメを食べてもいいだろう。
そこから岡山行きの電車に乗車。岡山に到着し、次の電車に乗れば四国に入ってしまう。
坂出で降りる。ここには日の出製麺所など全国的に有名かつ駅から徒歩でいけるおいしいうどん屋がある。オススメは旧坂出イオン裏にある「こむぎや」というお店のぶっかけうどん。残念ながら今回はどちらも営業時間外であることを把握していたので、2駅先の丸亀駅にあるうどん屋で朝昼兼用ご飯を食べる。
なお、ここのうどん屋は大変おいしかった。特にトッピングの天ぷらが異常に大きく食べ応え抜群すぎた。
その後、琴平駅に向かう。最速で向かえばこの時点で10:41。琴平から王寺までの終電が19:37なので、ここで金比羅山を登るのもありだろう。
12:48に阿波池田駅に到着。今回の目的地・シモノロパーマネントは第一回の18きっぷ遠足でお世話になった渓流薬草スチームサウナのある大変に素敵なお宿。
サウナで整ったり、おいしいサウナ飯をいただいたり……なんてできたらよかったけど、今回の僕の目的はすだちを手に入れることだったので全スルー。
久しぶりにオーナーさんとお会いした(というか阿波池田駅迎えに来て頂いたり、すだち売っている場所まで連れて行って頂いたりとその他いろいろとおせわになりました!!!)ので、いろいろなお話をしていたら普通に忘れていたと言うのが事実。
なお、こちらの施設では森のようちえん&オルタナティブスクール「花咲み」が併設してあり、以前18きっぷ遠足で遊びに行った際にそこの子供達とも遊んだりもしていた。
道の駅などで目的のすだちを大量ゲットし、いろいろ話したあとで琴平駅まで送っていただき19:37の終電で帰宅。大変お世話になりました!!!
※阿波池田駅発だと16:30くらいが終電。本数ェ…..。
坂出にて、電車が遅延したために一本前の電車に乗ることができたため岡山で休憩時間をとることができた。
大阪駅に到着したのが23:42くらい。ありがたいことに我が家までの終電は最終0:02なのでめちゃめちゃ楽勝。
9月10日、この日は18きっぷ夏シーズンの最終日。
18きっぷが1日分だけ余っていた。その消化のために、今シーズン未到達だった四国に足を向ける。
これで九州・本州・北海道・四国の日本本土の全てを回ることができた。
18きっぷの一番のいいところってどうでもいい理由で旅をできることだと思った。
今回の節約量
往復17880円→往復2420円
かなり安く旅行することができました!!!!!
冬の企画の告知〜学校を休もう!!!不登校合同修学旅行(仮)〜
18きっぷ旅はいいぞ!!!!!!!
と言いたいところだが、「そもそもそんなに長時間電車に乗れるか不安」とか「一人で何時間も電車乗るの辛くない??」なんてよく言われる。
ただ、「子供にやらせてみたい!」とか「子供がやりたがっている!」と相談されたりしているため、18きっぷのシーズンに合わせて18きっぷ遠足というシッター代+私の実費分で一緒に旅をする企画を定期的に開催している。
そこで、今回の旅をもう少しマイルドにした感じでやってみることにした。
冬休みはどうしても予定がカツカツになりそうなので、今回は実験的に学校をやっている平日に開催。
その名も不登校修学旅行(仮)!!!!
参加条件は小学校高学年(小4)以上。たぶん中学生がメイン層?
その他は学校に行ってない人・学校をサボれる人・なんか旅したくなっちゃった人!!!
基本費用はシッター代と現地でのプログラム参加費と交通費(18きっぷを使います)のみ!!
大阪からであれば、だいたい5万円くらいで収まるように企画します。
関東からも人数が集まれば関東から出発プランも考えようと思います。
全国600箇所ある金刀比羅神社の総本山・金毘羅宮に行ったり
車で行けない&山道を20分以上歩かないと辿り着けない伝説の秘境駅・坪尻駅に行ってみたり
また、徳島の森のようちえん兼オルタナティブスクール・花咲みとのタッグを組んでの企画なので、ただの旅行では体験できないような大自然を生かしたアクティビティも豊富!!!
ほとんどの人が一生やらないであろう体験が盛りだくさんの旅を12月4日〜7日でやるので、興味がある人はぜひオープンチャットに参加してください!
また、いろいろな企画が目白押しなキタキタの遊び研究所にもよろしくお願いいたします!
オープンチャット「キタキタの遊び研究所」
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