野呂瀬 亮(のろせ りょう)|Ind-ZIN

山梨県出身のフリーライターです。西域のインディーズシーンをディグるマガジン「Ind-ZIN~インドジン~」編集長(いずれ)。西郡文章代表(いつか)。2拠点|山梨|岐阜|名古屋|はしご酒|バンド|落語 →norose0419@gmail.com

野呂瀬 亮(のろせ りょう)|Ind-ZIN

山梨県出身のフリーライターです。西域のインディーズシーンをディグるマガジン「Ind-ZIN~インドジン~」編集長(いずれ)。西郡文章代表(いつか)。2拠点|山梨|岐阜|名古屋|はしご酒|バンド|落語 →norose0419@gmail.com

最近の記事

月光

膨らみ出してつかえていたものが弾けてジクジク痛む時は、痛いながらも楽になったりするものだ。変な話ではなく、きっと死ぬ時などはそうなのだろうなと思ったりする。 毎日毎日至る所で張りが生じて、化膿みたいに鈍痛がこめかみに響く。治ったかと思えば今度はあっちと、恐らくその便りは途切れる事はない。 針を刺してやりたい。そんな数日間だったかと思う。おかげで脇腹にジャブを受けるような日々で、とうとう今日は鈍痛が鋭いそれになってしまった。そして今身体中にドロドロと安堵感と心地よさが流れ出

    • 風呂を待っている

      風呂を待っている。 誰かが出るのをではなく、お湯がたまるのを待っている。 ついでに洗濯物も回してみた。どちらが先に終わるのか。 先程まではベランダでシングルバーナーに鏡面のように油を馴染ませたフライパンをかざしていた。腹がいっぱいだ。 最近書きたい記事がある。ずっと頭の中で咀嚼を続けていたもの。いや、ずっとではなくて、ふと思い立った時にその記事のことを考えてきた。 数ヶ月間、考え続けているけれど、まとまっていなくは無い。 内容は「痛み」について。 きっかけとなったのは数

      • 「お腹へった」って愛おしい|ごはんコラム@HARAPEKO Cafe(ハラペコカフェ)-本編-

         「お久しぶりです〜」  いつもどんぐりみたいな丸い帽子をかぶっているアキさん。チャキチャキと仕事をこなしているのに、どうしてかゆったり動いているように見える、サバサバしてるのに、おっとりしているようにも感じる。個人的にはそんなアキさんの声色が好きだったりする。深キョンというよりは竹内結子路線。高すぎず低すぎず、落ち着いている中に少しだけボーイッシュな快活さを感じる声。  どうやらお元気そうでよかった。へこへこ頭を下げながら席に着く。  テーブルに置かれたシルバーのカト

        • 「お腹へった」って愛おしい|ごはんコラム@HARAPEKO Cafe(ハラペコカフェ)-前書き-

           今朝起きて一本の海外ドラマを観た。それはいわゆるヒューマンラブストーリーで、説明書きを見ると「ニューヨーク・タイムズ紙の人気コラム『Modern Love』に実際に投稿されたエッセーに基づく、愛の喜びや苦悩についてのユニークな物語」と書かれていた。  これまで海外ドラマはほとんど観たことがなかったのだけれど、3話目ぐらいだったか。躁鬱病に悩む女性の恋愛談の回を見ておいおいと泣いてしまった。不意をつかれたか、少しずつ日が入り始める早朝の部屋でのこと。  そもそもこのドラマ

          Ind-ZIN(インドジン)ができるまで〜下編〜

          では自分の感じている「合理性」って一体どんなものなのか。 それは例えば、売上、瞑想、投資、サスティナビリティー、自己肯定感、マインドセット、昇進、ファクトフルネス、貢献、慈善、年金、老後、終活、そして幸せ。 本当にうまく言えないけれど、もう「死ぬ」ことを考えているというか。「時間は有限」そんな台詞をよく聞くけれど、そこからもう一つ飛躍した「時間の使い道」「死ぬ時に後悔しないように」みたいな考え方。残り約60年もある時間のスローガンは果たしてそれでいいのか、考えると強烈な恐

          Ind-ZIN(インドジン)ができるまで〜下編〜

          Ind-ZIN(インドジン)ができるまで〜中編〜

          一度「Ind-ZIN(インドジン)ができるまで」を完結させようと思ったきっかけは、つい先日のある人が言ったこんな言葉がきっかけだった。 「できないことができるようになった時、『生きてる』と強く実感する」 自分は強く共感したし、その人のことを尊敬した。ただなんとなく自分の中でその言葉の解像度を上げて咀嚼してみると、ほんの少しだけニュアンスが変わってくることに気付いた。 「得体の知れないもの」 これに関しては至極主観の世界の話と捉えて欲しい。一般的に解明されているか、言語

          Ind-ZIN(インドジン)ができるまで〜中編〜

          Ind-ZIN(インドジン)ができるまで〜上編〜

          いい加減「Ind-ZIN(インドジン)ができるまで」を完結に持っていかないとと思っている。 数日前にまとまりかけていた頭の中が、またいろんな出来事で蹴散らされていく。芯がない、そう言われてしまえばそれまでなのだけれど、一旦これからのことはこれからにする。これまでのこと、つまりつい今までのことをまとめておかなければならない。 前回、前々回、前前前回の記事と、いろんなアプローチで自分の気持ちや過去にアプローチをかけてみた。話しながら考える、書きながら探す。そんな自分の悪い癖が祟

          Ind-ZIN(インドジン)ができるまで〜上編〜

          「なんだか面白そう」が匂うまち、柳ヶ瀬|@23.2.19(sun)ぎふ柳ヶ瀬・サンデービルヂングマーケット

          「なんだか面白そう」な第3日曜日  昨夜から立ち込めた雲がしとしと雨を降らす2023.2.19(日)。ようやくマスクを外した信長像が出迎えるJR岐阜駅北口には、どこかへ向かう人、どこかから来た人、様々な人たちが行き交う。そんな往来の中、毎月第3日曜日にだけ現れる「なんだか面白そう」な人波がある。  駅から北に向かって約15分、あちこちの曲がり角から傘をさす人たちが合流する。隣で信号待ちをしているあの人。きっと初めて会うんだろうけど、つい旧知の友人のような親しみを感じてしま

          「なんだか面白そう」が匂うまち、柳ヶ瀬|@23.2.19(sun)ぎふ柳ヶ瀬・サンデービルヂングマーケット

          23.2.11(sat)「まぶしいひと」ライブレポート@甲府KAZOO HALL presents Loud Sound Out vol.827

          空調の音が聞こえるライブが好きだ。 唾を飲むのも憚るような。  ペダルを踏む音、振動する弦を撫で付ける瞬間のチリっとした音、息づかい。スピーカーから飛んでくる音の間に、これまで蔑ろにしてきてしまった無数の音を見つける。 コップを転がる氷がついでしゃばってしまう。  「奏でる」というより「鳴っている」ようだった。朝の台所で交わす何気ない挨拶のような、沸騰するケトルから噴き出る蒸気のような、新雪を押し固める靴裏から鳴る「それ」のようなもの。少しも疑いがない、ごく自然で細やかな

          23.2.11(sat)「まぶしいひと」ライブレポート@甲府KAZOO HALL presents Loud Sound Out vol.827

          おちょっかい和尚

          みうらじゅん、安斎肇のTR2独立前、まだ前職で外回りをしていた時分によくTR2というラジオ番組を聴いていた。パーソナリティを務めていたのは、みうらじゅんさんと安斎肇さん。2003年の深夜に放送されていたJ-WAVEの番組で、リアルタイムからは約15年くらいの時間が経っていた。 2003年と言えば自分は10歳の小学4年生。暮らしていたのはコンポを引っ叩きながらぎりぎりFMが拾えていたような限界集落であったから、当然番組の存在も知らなければ、そもそもラジオを聴く習慣もなかった。

          「西」に生まれて

          中学へ進学した当初、“西っ子“たちは困惑していた。人の多さ、ヤンキー、ギャル、カラオケ、マック。今までの日常とはとはあまりにかけ離れたそれらにキョロキョロしながら、初めて会う下界の同級生との学校生活が始まる。 先程「困惑していた」と言ったけど、それはもしかしたら自分だけだったのかもしれない。というのも、同じ“西っ子“でもサッカー少年団に通っていた友達などは、進学前から同じクラブメイトとして数年間交流を深めていた訳で、各クラスに彼ら特有の「イケてるグルーヴ」が出来上がっていた

          キラキラ

          こないだ印象に残ってるドラマの話になって、迷わず浮かんだのは恋のチカラだったな〜。 あとは、 曲がり角の女 ランチの女王 お水の花道 やまとなでしこ ビーチボーイズ 最後から二番目の恋 月下の棋士 新・俺たちの旅 カバチタレ HERO がんばっていきまっしょい 池袋 とかだったかな〜。がんばっていきまっしょいか笑。懐かしい。 aikoでしたよね確かね。ビーチボーイズは再放送でよくやってたな〜。 たまーに懐かしさに寄ってく周期がくるけど、あのぐらいの時期です。 深夜のお

          やさしさに包まれたなら

          目に映る全てのことはメッセージ そう言えば小さい頃、父の働く自動車工場からマイクロバスを借りて従姉妹一家と一緒によく旅行へ行っていた。 古いマイクロバスは、最後席の部分がコの字になっていて、中央のテーブルを囲むように座れる仕様。えんじ色を基調としたレトロな内装で、テーブルのくぼみに刺さったスーパードライの缶から鳴るカタカタとした音と、今では考えられないけどおじさんたちのタバコの煙が車内に立ち込めていた。 よく行っていた、わりにはどこにいったかがあまり思い出せない。ただ実

          ガキじゃねえんだから 面倒くせえ事もやる

          今日は「Ind-ZIN(インドジン)のリリースを試みた。 疲れた..笑 元来「見てください!」みたいなのは苦手なタチで、でもガキじゃねえんだから 面倒くせえ事もやらないと。 誰に頼まれた訳でもないんだけれど。 始めてしまったからね。頑張ろうね。大風呂敷広げてしまった。 でもずっと焦がれていたことは本当のことだから、少しでも多くの人に知ってもらいたいです。俺はなりたい海のような男に。 実は毎日noteは書こうと思ってやってみていて。仕組みはわからないけれど少しずつ「スキ」は

          ガキじゃねえんだから 面倒くせえ事もやる

          本屋さん

          昨日久しぶりに本屋さんに行ってきた。 初めて行く本屋さん。入ったら目の前はビジネス書だった。そこから右は文庫、文房具。左に行くと女性誌、趣味誌、男性誌。そのまた左に専門誌と中央後方にはデザイン、HTMLコード、文法、俳句など。 最近買った本はマーケティング系のライティングHOW TO本だったけれど、何やら前半を読んだ段階でげんなりしてしまった。次は何となくだけどイラスト集やグラフィックデザイン集みたいなものを買おうかと考えていたんだけど、亜細亜のロゴデザイン集の本がとても良

          まだ途中ですが

          Ind-ZINを立ち上げてみた気持ち。ABOUTの部分。初めのところ書いてみました。 “西域のインディーズシーンをディグるWEBマガジン” 我ながら説明を添えなければあまりに不親切なコピーだとは思っている。「インディーズだからInd(インド)」そこは何となくご理解いただけたかとは思うけど、では果たして「西域とは?」という話。これは正直最後まで悩んだ部分で、というか未だに悩んでいる。 「西」という方角に依存してしまうのは他でもない、自分の故郷山梨県“南アルプス市”に由来して