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【企画】絵を描くことは難しいが楽しい
※この記事は、アルロンさん企画「ポケモン絵しりとりで遊びませんか?」に参加させて頂いております。楽しい企画をありがとうございます!アルロンさんの記事は全部素晴らしいので是非読んでください!
【前回の描き手の記事はこちら↓】
絵を鑑賞するのが好きだ。別に画法にも画家にも詳しいわけではないが、それでも好きな画家の展覧会には足を運ぶし、SNSもよくチェックしている。寧ろ、詳しくないからこそ楽しめているんじゃないかとさえ思う。なまじ知識があると、勘違いも甚だしい、口うるさいだけの批評家になってしまう気がする。(流石に、画家が生きた時代の歴史的背景や境遇くらいは知っておいた方が良いかもしれないが。)
絵は素晴らしい。画家の内面がありありと表現されており、それは私たちの目を通して心に直接訴えかける。そしてそれが何を意味しているか、たとえ答えなど無かったとしても、自分なりの答えを出すのが楽しい。絵とはおしなべて、そうした特性を持っている。
一方で、絵を描くのは苦手だ。どうして奥行を平面で表現できるかもわからないし、どうしてその物体の感触を紙一枚で表現できるのか分からない。
私には到底描けるものではない。だからこそ、絵が上手い人を尊敬し、崇め奉っている。いつかは描けるようになりたいものだと思いつつも、どうにも筆が重い。
そんな思いで生きているが、今回は「ポケモンで絵しりとりをする」というアルロン氏主催の企画があることを知った。
是非ともこの企画を足掛かりにして、私の絵ライフを充実させたい。
幸運にもテーマは「ポケモン」。私は大学時代にポ〇モンセンターでアルバイトをしていたくらいにはガチ勢であるため、非常に分がある。つまり、どんな頭文字が来ても適切なポケモンを選び取れる自信が私にはあるのだ。(選ぶことはできるが描けるとは言っていない。)
それに、苦手だと言ったものの、流石に何のポケモンか分からない程下手じゃないはず。だから、普通に描くのも芸がない。ここはひとつ「15秒以内に描く」という縛りを設けようと思う。制約と誓約は時として常ならぬ力を発揮するというものだ。まずは小手調べに、私の大好きなポケモンで練習しようと思う。その結果が以下の絵である。
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酷い出来だ。上の両腕は降参かのように万歳をしているし、そもそも何故右足だけハイヒールを履いているんだ。カツカツと丸の内でも歩くのか? 顔も情けない。こんなやつはカイリキーじゃない。弱いカイリキーはいらない。
いやでも、もしかしたら、こいつのバックボーンが見えてこないからこそひ弱に見えるのかもしれない。もっとこうなにか、漫画のコマの一つにさらっと登場させたりすれば、なんかこう、強くなる可能性だってある。やってみよう。
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幻影旅団の一員にしてみたが、やはりだめだった。クラピカに瞬殺される未来しか見えない。「殺さないで」、つぶらな瞳がそう命乞いしているようにも見える。というか、身体が無いとカイリキーというよりは、もはやウツドンだ。
果たしてこんな画力で絵しりとりのリレーをしっかりと回せるのだろうか。不安がふつふつと沸き上がる。
しかし、私は今ある画力でやるしかないのだ。「配られたカードで勝負するしかないのさ、それがどういう意味であれ」と、あのスヌーピーも言っていた。全く、今になってこの名言が効いてくるとは。
アルロン氏から回ってきた絵は恐らくあのポケモン。だったら、私が描くのはこれだ。
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なんとも憎たらしい顔だ。果たしてこの絵で伝わるだろうか。他の方が描いた絵と比べ、私のだけ明らかに浮いている。
いやまあ、他の描き手が上手すぎるのが悪い。リレーが進む度に膝ががくがくと笑い出した私の心情を、是非とも慮ってほしいものだ。
でも見方を変えれば、逆に私が「リレーが完遂されるか否か」の良いバランサーとして機能している気もする。絵しりとりとは本来、つつがなく行われるよりも、時々「なんだよこれ」と揶揄えるような絵が登場するくらいが丁度いいのだ。そうに違いない。だからこのくらいの下手さでいい。合理化万歳。
次回の描き手は亜麻布みゆ氏である。彼女はショートショートやエッセイ、小説等様々なジャンルを執筆しており、どれも面白い。笑いはもちろんのこと、興味深かったり、学びのある記事も多く、素晴らしいとしか言いようがない。
特に『日本最古の「おもしれー女」、かぐや姫。』は竹取物語をより身近に感じさせる秀逸な記事である。私が学生時代にこれを読んでおけば確実にセンター国語で200点とれていただろうに、出会いが遅くて非常に残念だ。楽しく学べるので、皆様方にも是非読んでみて欲しい。
さて、そんな聡明かつ多才な亜麻布みゆ氏であれば、きっと私の描いたポケモンを見ても、何も動じずに一瞬で答えを導いてくれることと存ずる。
私の内面がありありと表現された絵を、是非とも紐解いて意味を見出していただければ幸いだ。
引用:集英社 HUNTER×HUNTER 8巻 冨樫義博
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