無意識に不徳を積むリスクの時代。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:これからのリーダーの持つべき最大の資質とは「徳」。大谷翔平のマンダラチャートに見る、徳の積み方。徳は意識して積めるが、その反対の「不徳」は無意識のうちに積んでしまう可能性がある、という教え。
大谷翔平に学ぶ「徳を積むこと」
知り合いの住職の口癖にこんなのがあります。
「人は知らず知らずのうちに不徳を積んでいる」。
最近、大谷翔平選手の影響か、「徳を積む」という言葉を言う人が多いですね。
徳を積むとは、世のため、人のためによいことをすることです。
大谷選手がグラウンドのゴミを拾うのは、「徳を積む」行為であり、SNSで人を非難する行為は「不徳を積む」行為だというわけです。
下は大谷翔平選手が高校時代に作っていたと伝えられる、マンダラチャート(マンダラート、目標達成シートともいわれる)です。
運をよくすることが、選手としての完成に不可欠だと考えていて、そのために具体的にどんな行為(行動)をするかが、明確に記されています。
僕はこれは、彼の周辺で仏教的な信念を持っている人の影響じゃないかと見てるんですが。
中村天風師のおしえを引き合いに出す向きも、ありますね。
徳を積むことは、その人にプラスの影響として返ってくる、というわけです。
これが大谷翔平の「運を呼び込む」実践であり、住職も「これは仏教的にも理にかなっている」といいます。
では、「知らず知らずのうちに人は不徳を積む」とはどういうことでしょう。
身口意の三業とは何か
住職は「身口意(しん・く・い)の三業じゃよ」といいます。
身とは行為、行動のことで、口というのは口で物を言う行為のことで、意というのはこころに思うことを指すのだそうです。
身口意の三業とは、人間は行動、口、意識のありかたで徳も積めるし、悪業(悪い行いで心身を汚すこと)も作ることができる、という意味です
悪い行動をすれば、悪い結果が自分に返ってきて、人の悪口を言えば自分にそれが戻ってくる、それは理解できます。これらは「不徳を積む」ということになります。
しかし、意、つまり行為や口先で悪いことをしなくても、「悪いことを思っているだけでも悪いことをしていることになる」と、住職は言うのです。
仏教的なことですので、信じる信じないはまさにあなた次第ですが、住職は「SNS時代はそれが証明されておる」となにやら熱がこもります。
無意識がSNSに乗り移る危険
住職のいうことを、僕なりに噛み砕くと、こういうことになります。
人に差別的行為をすれば、差別的なことばを吐けば、自分に帰ってきます。
しかし、差別的な考えを持つだけでも、悪い影響が返ってくるのです。
例えばあなたは常識人だから、決して人を差別したり、差別的なことばでののしったりはしません。
でも、あなたは差別が当たり前の時代に育ったので、男尊女卑やらアジア人蔑視などのこころが、どこかに眠っています。
そんなあなたがnoteを書く時、どこかでそういう気持ちが文章になってしまう可能性がある、のです。
その一言が取り返しのつかないトラブルになる可能性があるのが、SNS時代なのです。
きのうはSNSでの誹謗中傷が核兵器並みの殺傷力を持っている、あえて大げさに言ってみました。
これが住職の言う、「思い」すらも不徳を積む要因である、という具体例なのです。
僕は住職の説明を聞いて、「なるほどな」と納得した次第なのです。
内心がなぜ、不徳につながるのか、それは非常に深い仏教の理念があり、僕などにはわからないのですが、いつかわかる日が来るのかもしれません。
もちろん、それはSNSだけではなく、政治家でよくあるように講演会での失言なども、思いが表に出た結果ですよね。
意識は現実になる
これから社会にでて、みんなに知られるようになるキミには、言っといたほうがいいな、そう思って老婆心で書いてみたよ。
今日は大学は試験だった。見たこともない学生にあった。
試験で初めてあったのかなあ、僕の講義が嫌われているならば、常日頃の僕の意識にもんだいがあったんだろうなあ。
そんなことをまじで反省したよ。
日頃の意識が大事なんだね。
明日も関東は暑いみたいだ、みんなも気をつけてね。
野呂 一郎
清和大学教授