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合気道は触診と見つけたり。

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:合気道は相手をやっつける武道にあらず。相手と強調しながら、ともに成長を図ろうとする体系である。合気道は相手に触れることで、相手を理解する武道でもある。人間の接触がないAIの時代だからこそ、合気道が必要ではないだろうか。トップ画はhttps://x.gd/b7nB3

合気道は触って相手がわかる武道

毎週火曜と金曜の夕刻に合気道の稽古通っています。

合気道は、二人一組で技を掛け合います。

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武道だから、相手をやっつけるのかと思いきや、必ずしもそうではありません。

上級者同士は強い技、目にも止まらない技を掛け合うこともありますが、 基本的には、技量が上のものが、下のものに合わせるのです

要するに、合気道における技の掛け合いというのは、上級者が、相手の力量にあわせてかける技の強さやスピードを調整し、やさしく教え導くことなのです。

上のものが下のものの成長を助けて上げる、といってもいいでしょう。

もちろん、立派な黒帯が白帯に容赦なく技をかけることも、目にすることもあります。

でも、これは合気道の精神とは少しずれる気がします。

合気道は、文字通り、気を合わせて相互の成長を達成することが目的なのです。

手を合わせると相手が読める

偉そうに、合気道の心得などを説いていますが、僕も最近やっと、合気道は相手をやっつけることじゃなくて、相手と調和することである、とわかったのです。

相手との調和とは、大げさに言えば、「相手に愛をほどこす」ことです。

僕は下手くそですから、いつも黒帯の先輩方に、「手加減」をしてもらっています。

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手加減は、常に「悪い言葉」ですが、合気道においては「いい言葉」なのです。

手加減とは、相手の技量に合わせて、こちらの仕掛けをゆっくりしたり、わかりやすく大きくしたり、相手の動きを正しい方向に導くように動くことを指します。

これは「言うは易く行うは難し」、の典型だと思うんです。

正しい「手加減」は、相手の経験値や理解度に加えて、体格や体力、クセや弱点も見抜いて、こちらの攻撃を調整することだからです。

何よりも、そのためには、合気道精神、というものを理解していなくてはなりません。

今日僕の相手をしてくれた先達は、まさにそういう人でした。

ぼくのズングリムックリした体格や、豚のくせに見掛け倒しの体力、身体の硬さ、何度言っても理解しないトロさ、などをぜーんぶご存知で、そんなぼくにあった技のかけ方をしてくれるのです。

だから、その方とあたると、僕は途端に生き返ったように、のびのびとした動きになるのです。

合気道の応用

相手の特徴に合わせて指導する、よく言われる「理想」ですが、この先達はすでにそれを合気道において実行しているのです。

例えば、これを部下の指導に応用できないでしょうか。

できます。

そのためには、相手を理解し、寄り添い、「合わせる」という「合気道精神」がよく効くのではないでしょうか。

こちらに合わせて、僕の拙い技を上手にしてくれる先輩たちを見てみると、一つの共通点を見つけたのです。

それは、仮説ではあるけれど、僕と手を合わせた時に、僕の情報つまり体力,合気道の実力と理解度、動作の癖、身体の硬さなどを一瞬にして把握してしまう、ということです。

豚みたいにコロコロしている、僕の体格的な特徴は、見ればわかります。

でも、いまあげた僕の中身の特徴も、僕の体に触れたその一瞬で、すべて把握してしまうのです。

いわば「触診」

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僕も、気のせいでしょうが、今日、稽古相手の手を握った時、テレパシーが走り、相手の肉体と精神に関する情報が、僕の身体に入ってきたような気がしたのです。

でも、この感覚こそ、現代人が忘れていた、本能なのではないでしょうか。

AIは、事物に関するあらゆる情報をあつめて、その正体を見極めようとします。

しかし、その過程において、そのものに触れたりしません。

でも、物事の本質は、それに触れることで、はっきりするのではないでしょうか。

女性の触覚というレーダー

きょう、この駄文を読んでくださっている素敵なあなたも、一度や二度くらいくだらない男に騙された経験があるはずです。

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例えばこんなシーンです。

貴女:アンタ、浮気してるわね!
男:「出し抜けになんてことを言うんだ、そんな事するわけないじゃないか」
貴女:「手を見せてご覧」
(いきなり男の手を取る貴女)
男:「何すんだ?」
貴女「やっぱりオマエは、他に女を作ってる!出てけ!」
男:「なぜわかったんだ!」
貴女:「オマエの口はウソをつくけど、手は正直なんだよ。オマエの手に聞いてみたのさ!」

貴女vs浮気男(空想)

えっ?
そんなことしたことないって?

いや、手じゃなくてもいいですよ、あなたのことです、身体のどっかに触れれば、相手の中身とか考えていること、感じていることが伝わってくるはずです。

僕も、合気道をやるようになって、肉体の接触を通じ、相手を理解する、ということが徐々にできるようになってきた気がするのです。(気のせい?)

女の第六感、なんていうと、きょうび女性差別となじられるかもしれませんが、女性は合気道をやらないでも、「触診」で相手がわかる度合いは、男より遥かに勝っている、そう感じるのですが。

野呂 一郎
清和大学教授

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