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「言葉」に負けたトランプ。

この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:成功するためには、その人物、製品、団体、バンドを象徴する言葉スローガンが必要ということ。なぜ、ドナルド・トランプは一期しか続かなかったのか。消費者を動かす言葉とは何か。政治とはマーケティング。政治家とはマーケターという事実。スローガン・ライターとは何か。トップ画はhttps://qr.quel.jp/pv.php?b=3SN9qPn

トランプはなぜ負けたか

昨日、ウクライナの戦略についてニューヨーク・タイムズWeekly2023年1月15日号の記事を紹介しましたが、この記事の著者のポール・クラッグマンさん(Paul Krugman)は、トランプ氏の例のスローガンMake America Great Again、(頭文字からMAGAとよく言われる。アメリカを再び偉大な国にの意)について、面白い指摘をしているんです。

トランプのMAGAキャップ。https://qr.quel.jp/pv.php?b=3ZD0led

「このスローガンは、誰一人としてその意味がわからない。それは製造業に仕事を取り戻すことなのか。非ゲイ、白人でキリスト教徒の男性を社会的主役にしたいのか、いったい「どんな偉大な国」、にしたいのかわからない

ポール・クラッグマン

というのです。

結局、このトランプのスローガンは、トランプが政治家として何をしたいのか、何を訴えたいのかをあいまいにさせてしまったのです。

何をしたいのか、がはっきりしない政治家は、結局大衆の支持は得られません。

結局MAGAは、トランプの行動様式である「なんでも反対」をあらわす、「笑うべき」フレーズになってしまったのです。

そこにはリクツもなければ、理念も哲学もないのです。

その意味では期せずしてMAGAという言葉は、トランプそのものといえます。

スローガンとマーケティングの関係

トランプのMAGAの致命的な欠点は、結局人を動かせない、ということに尽きます。

それは、マーケティングの本質というものに関わってきます。

マーケティングとは何かというと、消費者を突き動かすことだからです。もちろん突き動かして「買わせる」ということです。

そのために最も有効なのは、消費者を買うという行動に強制的に駆り立てる何か、ですよね。

それがスローガンです。

このスローガンがキレッキレのとき、「キラーフレーズ」などと称賛されることがあります。

スローガン・ライターという戦略性

トランプの敗因は、切れ者のスローガン・ライター、つまりトランプのスローガンを書ける人物がいなかったことです。

スローガン・ライターは、ことばの力を真に理解し、マーケティングを知悉しているだけではなく、トランプが心から信頼を寄せる存在でなくてはなりません。

スピーチライターは、米国内部での空気と世界情勢を読んでそつなくまとめればいいんです。

しかし、スローガン・ライターは、いわばトランプのブランディングの総責任者で、トランプの価値創造の担い手という重責を負います。

僕は、スローガン・ライターは能力的には、いた、と思うんですよ。

でも、トランプさんは、病的に自分しか信じない人でしょ。半ば強迫観念的に。

人を信じず、自分の思いつきに酔ってしまったんです。

以上、僕の勝手な憶測ですが、今日の話がもし意味があるとしたら、こんなところでしょうか。

1.成功するためには、バンドを、製品を、企業を、団体を象徴する言葉が必要。

それはお客(消費者)にそれらを買わせる行動に向かわせる言葉でなくてはならない。

例:握手できるアイドル、あなたの妹になりたい、変な音がスキなキミに、痩せる夜食、など。

https://qr.quel.jp/pv.php?b=41FhINj

2.成功するためには、あなたをわかってくれる切れ者の腹心が必要

その腹心はあなたのことが大好きで、マーケティングマインドを持っており、ブランドがわかり、あなたもその人を信頼するパートナーである。

トランプみたいに、自分以外の人を全部排除するようでは、天下は取れない(2期続かない)ということ。

3.成功するためには人柄が大事
いくら個性的で能力があり、魅力があっても、人から愛されなければダメ。

その人を心から慕う有能な側近がいなければ、よいスローガンをもらえない。人を信じない人は、結局人に信じられない。

4.スローガン・ライターの重要性

日本初の職業にしてもいい、ハズ。

 今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

じゃあ、また明日お目にかかりましょう。

野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー




自らを象徴する言葉を持て

もうひとつ、

作詞家は、タレントありきで、その価値観や世界観


とにかくMAGAは21世紀のアメリカで、気に入らないことに反論する万能フレーズになったのだ。                

はっきりさせない

動的システム記憶仮説(シュワルツの仮説)「魂の記憶: 宇宙はあなたの全てを覚えている」
喰代栄一著  P13より


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