プロレス&マーケティング第15戦 プロレス技に学ぶブランディング
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:プロレス技の三角形とは何か。レスラーのブランドの正体とはその三角形という事実。引退・武藤敬司、シャイニングウィザードの検証。マリリン・モンローに学ぶブランディング。
プロレス技で挨拶されたい!
先日、noteを通じて仲良くさせていただいている、5mm及びSHEEPのベーシストのねこっぱちさんから、こんなメッセージを頂きました。
今日はこのねこっぱちさんのお言葉にインスパイアされて、プロレス技とプロレスの”型”について、お話させていただきたいと思います。
教育の究極の形とは”乱入”だ
僕は大学で経営学を教えていますから、一応教育者ということになっています。(笑)
でも僕なりに一応教育の終極の形という理想を持っています。
それは”乱入”です。
そう、プロレスの乱入、です。
どういうことかというと、イメージとしては僕が教壇で授業をしていると、突然彼が彼女が入ってきて、授業をジャック、僕からマイクを取り上げ、代りに講義する、これが”乱入”です。
教育の究極のすがた、とかけて乱入と解く、そのココロは破壊、です。
乱入という行為は、まず上下関係という因習を破棄、教わるという受身の姿勢を拒否して、自ら教えるということです。
教育とは自主性を育み、自ら考える力をつけ、人と違うことをするマインドを養うことだと考えます。
それはこれまでの常識の破壊、なんです。
僕は常々学生にこう言っています。
「タイガー・ジェット・シンのように、いつでもオレを襲えよ。講義の時、授業をジャックしろよ。そうしたらその場で成績は100点にする」。
しかし、今だかって誰もそんなことをした学生は、いません。(笑)
教育の理想形などと、偉そうにのたまいましたけれど、一言でいうと
「人と同じことはするな」、ということです。
だから別に乱入じゃなくてもいいんです、従来の前提を崩し、独自の考えを持ち、それを表現するという行為までいけば、それが自分の心と身体に染みつく、その時学生は真の自由を手に入れ、それをベースに今までにない発想と行動力で、世界を救ってくれるはず、そんな風に勝手に考えているのです。
す、すみません、末端の教員がプロレス技の話題をいいことに、勝手な熱を吹いてしまいました。お許しを。
ラリアートの思い出
さて、技の話に戻りますね。
そんなことで、学生から乱入され襲撃され、プロレス技を受けたことはないんです。
でも、もう20年も前の話ですが、千葉商科大学で非常勤をやっていた時に、学園祭に呼ばれ、いきなり特設リングに上がらされたと思ったら、突然ハンセンと思しき?学生レスラーにラリアート(首折り)をやられたんです。
一瞬意識が飛びましたが、なんとか無事でした。
リングに上った瞬間にアドレナリンが出ていたのでしょう、その後も元気で生きてます。
だからねこっぱちさん、いきなりラリアートでも大丈夫です。でもあれから歳をとったから、コブラツイストくらいがいいかな(笑)
プロレス技の型とは
さて前置きが超長くなっていますが、きょうの話はちょっと前にやった「プロレスの型」に関係することです。
プロレスの技は、このプロレスの型のひとつなんです。
プロレスの技は機能ではなく、芸術なんですよね。
つまり「殺し」ではなくて「魅せ」というわけです。
プロレスに限らず格闘における機能とは、勝つためにその格闘シチュエーションにおける最適の動きをすることです。
だけれども、プロレスにおいては勝つことよりも、観客に喜びを与えることが重要です。
まずそれは視覚を喜ばせることです。それは美しい技の形となってあらわれます。
美しい、とはインパクト、と言ってもいいでしょう。観客に感動を与える見てくれ、ということです。
次にその技を美しく見せる、表現力が求められます。
そして、技のネーミングもお客様を喜ばせる要素です。
つまり、プロレスの技とはひとつのプロレスの形であり、それは見た目、表現、技の名前から成り立っている、ということです。
この三角形は、プロレスラーのブランドの本体と言ってもいいでしょう。
今日のプロレス&マーケティングを他業種に応用する
1.何ごとも「殺し」ではなくて「魅せ」。売上という目的達成じゃなくて、そのプロセスでお客を喜ばせること。
間違えずに演奏することじゃなくて、熱っぽく演奏ることかもしれない。
2.図のプロレス技ブランド三角形は、他の業種にも使える。
例えば実力派のバンドがいるとする。つまり音のインパクトは満点だ。しかし、見せ方(魅せ方)とネーミングがイマイチじゃないか。
美味しい定食屋なんだけれど、ショーケースの見本は美味しそうじゃない。もっとインパクトのあるネーミングにしたら爆発的にヒットするんじゃないか。
3.キラーポーズで異性をひきつけろ
恋愛においては、技は異性を惹きつけるあざといポーズ、に変化する。
かのマリリン・モンローは、つねにとろんとした目つきと、笑っても歯茎が見えないように、寝る間も惜しんで訓練していた、という。
あなたの最大の魅力を活かす、キラーポースがあればもっとモテるんじゃないか。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
じゃあ、また明日お目にかかりましょう。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
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